ご挨拶

「栄枯盛衰・前途洋洋」をお訪ねいただきありがとうございます。

このブログは、2006年2月26日から書き始めました。当時、私は45歳。社会人となって20年余、なんともいえない行き詰まり感を抱えていました。40代半ばで多くの人が遭遇すると言われる「中年期の危機(中年クライシス)」をどう乗り越えていくかを、自分自身の問題としてとらえ、その日々の試行錯誤の足跡を記すことで、同じような悩みを抱える同世代の読者の参考になればと始めました。

個人としての心の問題、これからの生き方、働く場としての職場のこと、ともに暮らす家族と家庭のことなど中年クライシスを取り巻くいろいろなテーマに加え、ネット社会のおける技術進歩が個人の生活にどう影響するかなども関心事です。ご関心のあるテーマがある場合は、左下のカテゴリーから該当するものをクリックしてみて下さい。

タイトルの「栄枯盛衰・前途洋洋」の由来については、2006年2月26日の「四字熟語」の記事をご参照下さい。私の書いたもののどこかひと言でも、ご来訪された方の、役に立てばと思っています。

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2023年2月24日 (金)

西野智彦著『ドキュメント通貨失政』(岩波書店、2022年)を読み終わる

本書は、今を遡ること50年以上前になり1971年に起きた、国際政治・国際金融上の大事件である米国による金・ドル交換停止、いわゆるニクソン・ショックに当時の日本の内閣を担った政治家と大蔵省、日本銀行という当時の日本のベスト&ブライテストであったはずの官僚たちが、どう対応したかを当事者たちの発言や執筆等から丹念にたどったドキュメントだ。    当時、私はまだ小学生だったが、父がマスコミ関係の仕事をして...

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2023年2月18日 (土)

三宅香帆著『それを読むたび思い出す』(青土社、2022年)を読み終わる

 著者は『人生を狂わす名著50』(ライツ社、2017年)でデビューした。 その夏、2泊3日の京都旅行をしていた私は、建仁寺を出て当てもなく歩いていた。しばらく行くと、古民家カフェがあり、入ると入り口には本も置いてあった。天狼院という名のその書店の店長が書いた本として並べられていたのが『人生を狂わす名著50』だった。著者の経歴を見ると、現役大学生とある。取り上げられていた本の中で、読んだことがあるア...

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2023年1月22日 (日)

牟田都子著『文にあたる』(亜紀書房、2022年)を読み終わる

地味な本だ。でも、丁寧に作られた本だ。校正者である著者が、校正の仕事で、感じたことを、まとめたエッセイ集である。行きつけの書店で見つけ、帯と目次を見て即購入した。  著者は、フリーの校正者。図書館勤務を経て、出版社の校正部勤務のあと、フリーに転じ、出版社から持ち込まれるゲラの校正を行っている。いったい、校正者は、どこに目をつけ、どのように校正を行っているのか、本好きとしては興味があった。さらに自...

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2021年6月14日 (月)

「重要なニュース」というタイトルの詐欺メール

今朝、下記のような内容のメールが届いた。 主な内容は「自分はハッカーで、あなたのパソコンをハッキングした。あなたがアダルトサイトを見ている時にウイルスに感染した。ビットコインで17万円払わなければ、あなたがアダルトサイトを見て楽しんでいる動画を関係者にばらまく」 どう見ても、詐欺だよなと思い、ネットでいろいろと検索すると 「独立行政法人情報処理推進機構(IPA)」のホームページの「安心相談窓口」の...

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2021年5月22日 (土)

北条早雲(伊勢新九郎盛時)を描く『新九郎、奔る!』(ゆうきまさみ、小学館)

 主人公伊勢新九郎盛時は、後に小田原で戦国大名として名をなした北条早雲。足利八代将軍義政の時代に室町幕府政所の執事として権勢を誇った伊勢貞親の甥にあたり、父盛定は伊勢家の庶流だが、貞親の妹を妻とし、貞親の義弟となり、貞親の片腕として活躍する。その盛定の側室が生んだ次男が新九郎である。  世継ぎの生まれない義政が僧職にあった弟義視を将軍の後継にと還俗をさせたが、その後、義政に長男が生まれ義視の立場が...

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2021年5月16日 (日)

『戦乱と政変の室町時代』(渡邊大門編、柏書房)を読み終わる

日本史好きだが、室町時代はどうしてもなじみが薄い。高校の日本史の教科書で、政治だけ追いかけていくと鎌倉時代末から南北朝の後醍醐天皇と足利尊氏の争い。南北朝の統一を成し遂げ盤石の室町幕府を作り上げたようなに見える足利義満の時代は、明との勘合貿易そして金閣寺の印象ばかり残る。その後、くじ引きで将軍になった義教は嘉吉の乱で赤松氏に殺害され、将軍の権威は一気に失墜したと思う。その後、義政は政治に関心をなく...

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2021年5月 3日 (月)

「藤原定家『明月記』の世界」(岩波新書、村井康彦著)を読み終わる

久しぶりに、読んだ本の感想を書こうと思う。藤原定家は、学校では、百人一首の選者として、古典の時間に習うが、では、歴史の時間軸では、どの時代に生きた人なのか、自分の中では、きちんと位置づけることができていなかった。 そんな思いこともあって、岩波新書でこの「藤原定家『明月記』の世界」が発刊され、書店に並んだ時、すぐ買ったが、しばらく積ん読になっていた。  NHKBSの歴史番組「英雄たちの選択」の正月ス...

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2021年5月 2日 (日)

2年連続「緊急事態宣言」でGWを迎える東京、東京2020は中止するしかない

 新型コロナウイルスの感染拡大が収まらない。2020年4月、ウイルスの正体もよくわからない中での緊急事態宣言。不安な中、自粛という名の実質的なロックダウン。なんとか、感染拡大にブレーキがかかると5月25日に緊急事態宣言は解除され、まるで全てが解決したように、打撃を受けた旅行業や飲食業を支援する「Go TOキャンペーン」が始まる。しかし、夏前から再び感染者が増え始め、第2派といわれる。「Go TOト...

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2021年1月11日 (月)

大学ラグビー 天理大学 初の日本一

 今日の第57回全国大学ラグビーフットボール選手権大会決勝で天理大学が早稲田大学を55-28で破り、初めての大学ラグビー日本一の栄冠を手にした。これまで大会の歴史の中で、優勝の栄冠を手にした大学は9校。10行めに天理大学が名を連ねることになった。   思えば、平成20年代の大学ラグビーは、帝京大学の独壇場だった。2009(平成21)年の第46回全国大学ラグビーフットボール選手権大会決勝は、帝京大学...

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2020年7月26日 (日)

門田隆将『疫病2020』

何事も渦中にいると、目の前の事に追われがちだ。年明け以降の新型コロナウィルス感染拡大の中での出来事も、メモして残したおかないと、いつ何が起きて、自分が何をしたかさえ曖昧になってくる。そんな中で、その時、武漢や日本で何が起きていたか、いち早くまとめた本が出た。門田隆将の『疫病2020』(産経新聞出版)。アマゾンで見つけてすぐ注文し、昨日届いた。この作者は、東日本大震災の時の福島原発事故の現場での格闘...

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2020年5月25日 (月)

FACEBOOKでの7日間ブックカバーチャレンジ

新型コロナウイルス感染拡大で、家にいる機会が増えた時の退屈しのぎということだろうか、FACEBOOKで「7日間ブックカーバーチャレンジ」というイベントが流行りだした。 7日間、自分が読んで面白かったと思う本のカバーの写真を投稿する。①本の内容の説明は不要。②毎日一人、友達をブックカバーチャレンジに招待するとうのが条件になっていた。私のところにも、友人から招待が来たので、やってみた。 投稿している人...

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2019年12月22日 (日)

2011年のラグビーの初夢と8年後

自分が書いた投稿でも忘れているものがある。義母の葬儀で帰省し、葬儀場の家族控え室で夜を明かした時、何年も見返していなかったブログを過去にさかのぼって読み返し「2011年の初夢はラグビーでトライする夢だった」というタイトルを見つけた。 記事のはじめと終わりは次のようなものだ。 「2011年を迎えて1月2日の夜から3日の明け方にかけて、初夢を見た。おぼろげに覚えているのはラグビーをしていたことだ。密...

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2019年12月21日 (土)

令和元年の年の瀬にブログ更新を再開

このブログを更新しなくなって久しい。 長期中断前の最後の記事は2016年1月11日の「第65期王将戦七番勝負第1局、郷田真隆王将が最強の挑戦者羽生善治名人に完勝」になっている。 見る将棋ファンで特に郷田真隆九段を応援していたので、これまで1300件以上投稿してきた記事の3割ぐらいは将棋の記事だ。この第65期王将戦七番勝負で郷田九段は積年のライバル羽生善治名人の挑戦を退け、初めてタイトルの防衛に成功...

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2016年1月11日 (月)

第65期王将戦七番勝負第1局、郷田真隆王将が最強の挑戦者羽生善治名人に完勝

昨年(2015年)1月~3月の第64期王将戦七番勝負で渡辺明前王将と激闘の末、4勝3敗で王将位を奪取した郷田真隆王将。ファンとしては、王将戦リーグ3回目のプレーオフして初めて挑戦権を獲得し、七番勝負のタイトル戦で3勝3敗となった7戦目に初めて勝利しての44歳にして5回目のタイトル獲得はうれしい限りだが、あと一つこれまでの負の記録を払拭してほしいことがある。過去4回のタイトル獲得(王位、棋聖、棋聖、...

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2016年1月 3日 (日)

大原櫻子は2010年代の歌姫になれるか

2015年の年末の第66回NHK紅白歌合戦は、白組が郷ひろみ、紅組が大原櫻子がそれぞれトップを飾る歌手として登場した。郷ひろみは1970年代にアイドルとしてデビューし、紅白出場28回目、60歳還暦を迎えた今でも現役として活躍するベテラン。一方の大原櫻子は、郷ひろみとは親子以上に年の離れた19歳で紅白は初出場。この新旧の極端な対比にNHKのスタッフがどんな意味を込めたのかは知るよしもないが、私個人の...

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2015年9月22日 (火)

ラグビーワールドカップ2015で、日本が過去2回優勝の南アフリカを破る

世間ではほとんど注目を浴びていなかったことが、ある日を境に突然もマスコミがこぞって取り上げ、一気にに時の人やチームになることがある。スポーツの世界では特に。 2006年のトリノ五輪の女子フィギアスケートで優勝した荒川静香、2008年の北京五輪のフェンシングで銀メダルを獲った太田雄貴など。最近では、4年前の2011年サッカー女子ワールドカップで日本代表が優勝した時がそうだ。ドイツで行われたこの大会...

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2015年9月 6日 (日)

マンガ『弱虫ペダル』大ヒットの理由を考える。主人公小野田坂道は指示待ち世代の典型?

NHKBS1で「ぼくらはマンガで強くなった ~SPORTS×MANGA」という番組があり、今年(2015年)の5月31日の放送で、自転車ロードレースとマンガ『弱虫ペダル』(渡辺航作)が取り上げられた。原作者の渡辺航がどういうきっかけでこの作品を書くことになったのか、日本人で初めてツールド・ド・フランスに参加した新城幸也がこのマンガをどう読んでいるかなど、また『弱虫ペダル』のあらすじも紹介され、数年...

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2015年5月19日 (火)

第64期王将戦就位式、祝・郷田真隆王将!

今日は、有給休暇を取って東京ドームホテルで行われた郷田真隆王将の就位式・祝賀パーティーに参加した。郷田ファンの私にとって、郷田九段の5度目のタイトル獲得はめでたいことこの上ない。特に、この64期王将戦七番勝負はドラマチックな場面も多く、単にファンとしてうれしいという以上の何かを感じさせてくれる番勝負であった。 今回の王将位獲得の伏線は、昨年第63期に遡ると私は思っている。王将戦の挑戦者になる...

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2015年3月29日 (日)

郷田真隆九段、44歳で5回目のタイトル王将を獲得

昨年(2014年)12月25日に行われた第64期王将戦挑戦者リーグのプレーオフで羽生善治名人に勝って、渡辺明王将への挑戦権を獲得した郷田真隆九段。 2015年の正月気分もまだ抜けない1月11日(日)静岡県掛川市で第64期王将戦七番勝負が開幕した。 挑戦者の郷田は1971年3月生まれの44歳。羽生善治名人、森内俊之九段とは同級生で奨励会同期。奨励会同期には年齢では1歳上の佐藤康光九段もいる。また...

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2015年3月 1日 (日)

小野不由美著『十二国記』シリーズ (新潮文庫版)を読み終わる

『十二国記』というタイトルは以前から気になっていた。講談社文庫を読んでみようかと思っていながら、なんとなく手に取らないまま過ぎていた。2012年7月に新潮文庫からエピソード0として『魔性の子』、エピソード1『月の影 影の海』(上下巻)の3冊がまとめて出版された機会に、すぐ買って、引きこまれるようにすぐ読み終わった。その後は、2ヵ月サイクルで『風の海 迷宮の岸』(エピソード2)、『東の海神 西の滄海...

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