自分のためのキャリア・デザインを考える、金井壽広著『働くひとのためのキャリア・デザイン』を読んで
昨日、5月1日は、夏のような陽気と思ったら、今日2日は一気に気温が10度ほど下がり、体の方がついて行けない。明日からのGWの5連休で、体調を整えたい。
昨日、『働くひとのためのキャリア・デザイン』(金井壽広著、PHP新書)という本を読み終わった。
最近の新刊というわけでもなく、2002年1月の発行で、もう4年以上経っている。
今週、仕事帰りに、書店に立ち寄った時、別の本を選んだ後、見るとはなしの新書のコーナーをふらふらしていたら、表紙を表に平積みしてあったタイトルが目に入り手にとった。
いつも思うが、本との巡り会いは不思議なもので、発行されてから、多分何度かタイトルくらいどこかの書店で見かけたと思うし、行きつけの書店の新書のコーナーも、何回も見ているのに、今週、初めて、そのタイトルを意識したのだ。
人生や仕事について、この1年くらい、自分がずっと考えてきたことが、すでに学問としてそれなりに研究されていたことを知った。
自分なりの解釈で、この本の内容をまとめれば、人生や仕事には、何年かに一度『節目』があること。特に、その中でも、キャリアという点では学生から社会人となる『就職』の時期と40代の『ミドル』の時期が、大きな節目であること。節目の時期には、一つ時期の『終焉』と一つの時期の『開始』があるが、その間に『中立圏』と呼ばれる混乱・苦悩の時期があり、その『中立圏』での終焉から開始へのつなぎがうまくいかないと、開始された次の時期が安定しないこと。
例えば、『就職』は、学生時代の終焉であり、社会人の開始であるが、その間の中立圏で、自分は何がしたいのか、どんな仕事が向いているのか、よく考えるということだ。
著者は、常時、自分が何がしたいのか、何が向いているのかを考えている必要はないが、『節目』の時期には、これまでの人生や仕事を振り返り、今後の人生や仕事の大まかな方向性や方針を立てて、次の時期に臨むべきだと言っている。そうしないと、ただ、流されるだけに終わってしまう。一方、節目で考えて、方向性が出されていれば、次の節目が来るまでは、むしろ、偶然や新たな出会いも、受け入れる余裕を持った方が、キャリアが豊かになるとも言っている。
ミドルの時期も、人生や仕事の上で、大きな転機・節目である。自分を振り返っても、40歳になって以降のこの5年間が、まさに中立圏の時期だったような気がする。個人としての節目に加え、長引く不況という時代の節目、時代の流れに翻弄された形での合併という職場の枠組みの変化という組織の節目という3つの節目が同時に重なり、時代の混乱、組織の混乱が個人の混乱に輪をかけていた。
最近、自分なりに将来に向けた目標もでき、ようやく、混乱状態からの脱出が見えてきた気がする。個人としての、そうした時期に、この本に巡り会ったことも、単なる偶然とは思えない。今後も、常に座右に置き、行き詰まった時、壁にぶちあった時、開いて読み返したい。
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