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2006年6月 1日 (木)

リーダーとマネージャー(2)

前回、『最高のリーダー、マネージャーがいつも考えているたったひとつのこと』(マーカス・バッキンガム著、日本経済新聞社)で書かれたリーダーシップとマネージメントについて書いたが、その後に読み始めた『人が育つ会社をつくる』(高橋俊介著、日本経済新聞社)の中で、著者の次のような言葉に出くわした。

人が育つ会社をつくる―キャリア創造のマネジメント
人が育つ会社をつくる―キャリア創造のマネジメント

私はマネジメントというのは、部下を使って課題を達成する能力であり、これに対しリーダーシップというのは、部下ではない、つまり命令権限がない人を説得し、納得させ、協力を仰がなければ絶対に実現できない課題を達成する能力であると定義している。(同書、202ページ)

その前後の説明の中で、「日本の大手企業のマネージャークラスのマネジメント能力は高いが、自分の部下でない人を動かすことは不得意なことが多く、そういう人が部門長などのポストに就くと、部下を使って解決できることしかやらず、他部門と関わるような問題は権限がないとできないと放置してしまい、部門最適のタコツボ型組織、ムラ組織になってしまう。そのような事態を避けるためには、若いうちから、部門横断的な仕事をする場を与え、他部門の仕事を理解し、新たなネットワーク(人のつながり)を構築し、課題を乗り越えることで、個人として成長し、リーダーシップ能力を身につけることにつながる」という主旨のことを述べている。

個人的には、前回書いたマーカス・バッキンガムのリーダーシップ論の方が好きだが、実際の組織の中で、リーダーの立場で成果を上げるとなると、上に引用したように、自分の部下でない人をいかに動かせるかにかかってくるのだと思う。

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