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2007年2月28日 (水)

中年期の夢と振り返り、『リーダーシップの旅』(野田智義・金井壽宏著)から

『リーダーシップの旅』(野田智義・金井壽宏著、光文社新書)7割ほど読んだ。今日読んだ部分で、まさに私にブログの本来のテーマに合致する部分があったので、取り上げておきたい。

リーダーシップの旅   見えないものを見る (光文社新書)

中年期における夢の意義を論じている部分である。

中年がある時期、立ち止まり、自らの来し方を振り返ることには意味がある。三十代半ばから四十代は、「人生の正午」に当たる。学校を出て働き始めて二十年近くが過ぎ、定年を迎えるまでまだ二十年少しを残している。十分に経験を積み、現実もそんなに甘くないことは分かっている。そのぐらいの年齢で、自分は本当に何を実現したかったのかを考え直す意味は非常に大きいのではないだろうか。(中略)
今なぜ仕事をしているのか、その会社や組織で働くことにどういう意味があるのか、自分のいる場所にとどまり、会社や組織、社会に対しても貢献できて、そして何より自分が生きいきできる夢とは何なのかを、考えることもできるのではないか。とどまって挑戦する。精一杯やって、どうしても駄目だったら、別の場所を考え始めればいいのではないだろうか。そう私は、強く、とても強く信じている。中年の夢は、自分と真剣に向かい合い、よりよく生きるためのガイド役になりうる。
だだ、そうかといって、中年の夢が、神の啓示の如く、非連続に突如降りてくるというわけでもないだろう。むしろ今まで生きてきた自分、自分が無意識にしても大切にしてきた自分との連続線上に、夢が浮かび上がってくるものだと考えられる。
(『リーダーシップの旅』161~162ページ、野田智義氏の語り)

中年期のある時期、なにがしかの理由があって、立ち止まらざるを得なくなるのが「中年クライシス」だろう。
病気や怪我、何らかの挫折、このまま自分の人生を終えていいのかというむなしい思い、それらのどれかが、あるいはどれが原因でどれが結果かも分からないよう、ないまぜにまとめて襲ってくる。
その時、あわてず、焦らずに、自分の来し方を振り返り、自分の後ろにできた連続した一つの線を眺めてたどり直し、自分に今いる場所から先を見る。自分の後ろに続いてきた線の延長線上に、自分の未来を描き直す作業が必要なのだと思う。
その見直しの時に、必要になるのが、意識していたか、無意識かに関わらず、その人が大切にしてきた夢だという。若い頃の、世の中の現実も、自分の力量も分からず、荒唐無稽に描いた夢ではなく、社会に出て二十年余を経て、なお自分の中にある夢を見直して、その実現のために、残りの人生の生き方を考えるということであろう。それが描き直せ、その実現に向けて、自らの足で一歩踏み出した時、「中年クライシス」は終わりを告げるのではないだろうか。

生まれてから社会に出るまで二十年余、社会に出てから「人生の正午」に差し掛かるまで二十年余、次は、「人生の正午」から次の二十年余という新しい時代が始まるのだと思う。
さて、自分の夢は?と考えた時、このブログを書き始めた頃にも書いたが、それは、「ものを書く」ということだと思う。さて、いつ現実のものとできるか、そう思いながら、今日もブログを書いている。

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