『血涙 新楊家将(下)』(北方謙三著)を読み終わる
先週読み終わった『血涙 新楊家将(上)』に続き、『血涙 新楊家将(下)』を読み終わった。
宋の楊家軍と遼の耶律休哥軍、お互いに騎兵を中心にした軍編成で、自軍の中では異色の存在となっており、ともに戦うための集団である。
一方で、時代は刻々と変化する。宋は2代太宗の下で、着実に国力を充実させる。一方、遊牧民の国である遼は、中国北部の燕雲十六州を有するとはいえ、宋との国力の差は如何ともしがたく、度重なる戦争で、民は疲弊している。
時代は、戦いよりも和平(壇淵の盟)へと向かっている。そういった時代の中で、楊家の兄弟達、宋から遼に帰順した石幻果はどう生きるのか。少々、哀しい結末である。
次は、北方謙三の大作で文庫化も始まった『水滸伝』に挑戦するつもりだ。
*関連記事
2006年11月25日:宋と遼との戦いを語る『楊家将』(北方謙三著)を読み終わる
2007年2月9日:『血涙 新楊家将(上)』(北方謙三著)を読み終わる
2007年2月15日:『血涙 新楊家将(下)』(北方謙三著)を読み終わる
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