第65期将棋B級2組順位戦、最終戦の結果
昨日、2007年3月9日(金)は、将棋のB級2組順位戦最終戦(第11局)が東京の将棋会館と大阪の関西将棋会館でいっせいに行われた。
B級2組では、先月の第10局で、今期B級2組に昇級したばかりの渡辺明竜王が、9連勝で早々に昇級を決めており、最終戦の注目は、残る2人目の昇級者に誰がなるかであった。
候補者は、7勝2敗の杉本昌隆七段(今期の順位6位)と加藤一二三九段(同18位)、それに6勝3敗で今期の順位が3位と2人より上位の佐藤秀司六段の3人である。
杉本七段が勝てば、自力昇級。杉本七段が負けた場合は、最終戦で、残る候補の加藤九段と佐藤六段が対戦するので、二人のどちらが勝っても、負けた場合の杉本七段の成績を上回り、勝った方が昇級となる。
対戦成績は以下の通りだった。
勝ち | 成績 | 負け | 成績 |
先崎 学八段 | 6勝4敗 | 南 芳一九段 | 5勝5敗 |
土佐浩司七段 | 4勝6敗 | 青野照市九段 | 0勝10敗 |
屋敷伸之九段 | 7勝3敗 | 小野修一八段 | 4勝6敗 |
佐藤秀司六段 | 7勝3敗 | 加藤一二三九段 | 7勝3敗 |
泉 正樹七段 | 4勝6敗 | 中村 修八段 | 6勝4敗 |
渡辺 明竜王 | 10勝0敗 | 神谷広志七段 | 5勝5敗 |
飯塚祐紀六段 | 6勝4敗 | 内藤國雄九段 | 3勝7敗 |
杉本昌隆七段 | 8勝2敗 | 桐山清澄九段 | 4勝6敗 |
中田宏樹八段 | 5勝5敗 | 浦野真彦七段 | 3勝7敗 |
畠山成幸七段 | 7勝3敗 | 田中寅彦九段 | 4勝6敗 |
山崎隆之七段 | 7勝3敗 | 福崎文吾九段 | 0勝10敗 |
(注)上6局が将棋会館、下5局が関西将棋会館で対局
既に、昇級を決めていた渡辺竜王が最終戦の神谷七段戦にも勝ち10戦全勝。残る2人目の昇級者には、候補の1番手に着けていた杉本七段が、桐山九段を降して、自力で勝ち取った。来期2人は上位のB級1組の12位(渡辺竜王)と13位(杉本七段)を占めることになる。
来期(66期)のB級2組の順位表の上位10名は次のようになるだろう。
順位 | 名前 | 65期の成績 |
1 | 野月浩貴七段 | B級1組より降級 |
2 | 森けい二九段 | B級1組より降級 |
3 | 佐藤秀司六段 | 7勝3敗(3) |
4 | 屋敷伸之九段 | 7勝3敗(8) |
5 | 畠山成幸七段 | 7勝3敗(9) |
6 | 加藤一二三九段 | 7勝3敗(18) |
7 | 山崎隆之七段 | 7勝3敗(20) |
8 | 先崎 学八段 | 6勝4敗(1) |
9 | 飯塚祐紀六段 | 6勝4敗(10) |
10 | 中村 修八段 | 6勝4敗(17) |
( )内の数字は65期のB級2組での順位
来期は、この10名の中から昇級者が出るのか、C級1組からの昇級者が一気に駆け上がっていくのか、4月から新たな1年の戦いが始まる。
*将棋に関する記事(2007年)
1月8日:佐藤康光棋聖、5連続タイトル戦挑戦者
1月17日:佳境を迎える将棋A級順位戦、郷田真隆九段へのエール
2月2日:祝・郷田真隆九段、A級最終戦を残し、第65期将棋名人戦での森内俊之名人への挑戦権獲得
2月3日:第65期将棋A級順位戦8回戦の詳細
2月3日:郷田真隆九段、父の死を知らず
2月3日:将棋永世名人位の重み
2月10日:将棋第65期順位戦B級1組第12回戦の結果分析とB級2組での渡辺竜王の昇級確定
2月12日:「名人は選ばれたものがなる」-郷田真隆名人待望論
3月3日:将棋界の一番長い日、将棋第65期A級順位戦の最終局の結末
| 固定リンク | 0
「将棋」カテゴリの記事
- 第65期王将戦七番勝負第1局、郷田真隆王将が最強の挑戦者羽生善治名人に完勝(2016.01.11)
- 第64期王将戦就位式、祝・郷田真隆王将!(2015.05.19)
- 郷田真隆九段、44歳で5回目のタイトル王将を獲得(2015.03.29)
- 郷田真隆九段、2つの三度目の正直で王将挑戦へ(2014.12.26)
- 第27期竜王戦、郷田真隆九段、今年もランキング戦1組4位で決勝トーナメント進出(2014.05.31)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント