松村由利子さんの連載、『毎日らいふ』で始まる
毎日新聞社が発行する健康をテーマした月刊誌『毎日らいふ』の4月号から、松村由利子さんの「からだの歌 こころの歌」と題した連載が始まった。(私設「松村由利子さんファン掲示板」を運営する「ろこ」さんの情報)
さっそく、家の近くの書店をのぞいて見ると、(毎月1日前後の発行ということらしいのだが)、すでに5月号が並んでいた。「からだの歌 こころの歌」の連載も2回目で、5月のテーマは「うつ」。本誌の特集記事『危険な「五月病」』の中で、五月病に潜む「軽症うつ病」の可能性を取り上げていることとも、連動しているようだ。
連載の内容は、著書である『物語のはじまり』と同じ短歌エッセイ。様々な歌人のからだやこころに関する歌を取り上げて、自分の経験や思いを織り交ぜて語る。今月のエッセイの冒頭には、さらりと自分のことが語られている。
朝の通勤電車の中で、突然ほろほろと涙があふれて止まらなくなったことがあります。ちょうど、5月ごろでした。「これって、以前に取材した”うつの初期症状”と同じだなあ」と気になり、心療内科を受診しました。医師にあれこれ話しているうちに何となく元気になり、結局、受診したのは1回きりでした。初めて、役職に就いた時のことです。
(『毎日らいふ』2007年5月号、94ページ)
第二歌集『鳥女』でも、役職に就いた時の戸惑いを思わせる歌が何首か詠まれている。組織の中では、少数派の女性の役職者。自分が手本とすべき先輩の女性役職者は少なく、後に続く、男女雇用均等法後に入社の後輩からは、自分たちの先人として道を切り開いて欲しいという期待があっただろう。いやでもプレッシャーを感じざるを得なかったに違いない。記者として、「初期のうつ」というものを知っていたことが、早期に心療内科を受診するという解決策につながったのだろう。
本誌の「五月病」の特集を読んだ上で、上に引用した松村さんの文章を読むと、より迫ってくるものがあり、最後までエッセイを読みたくなる。
編集者も上手いし、それの期待に応えるエッセイを書いた松村さんの力量も大したものだ。
これを機に『毎日らいふ』を、しばらく読んでみようと思っている。本誌の方の特集記事も、中年期の自分には何かと役に立ちそうだ。
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