路面電車の思い出
今日は、金曜日ということもあって、会社の帰り、乗り換え駅で、書店に寄り道をする。
そこは、3フロアに分かれていて、5階が児童書・コミック・参考書(小・中・高)、4階が専門書、3階が一般書、文庫、新書、雑誌等という構成になっている。たいてい、7階にあるパソコンショップに寄って、階段で5階、4階、3階とぶらぶらと新刊などを見て1時間ほど時間をつぶして帰る。本を買うときもあれば、買わないときもある。
今日は、3階まで降りて、もう帰ろうかと思った時である。黄色い表紙の『路面電車の走る町』(交通新聞社)という冊子が目にとまり、思わず手にとってしまった。
路面電車の走る町―「青春18きっぷ」で行く (旅の手帖MOOK 汽車旅selection)
改めて、考えてみると、これまで46年半、生きてきた中で、いつも自分の生活圏の中に路面電車があった。
地元の福岡では、高校卒業の頃まで、西鉄が路面電車を走らせていた。
社会人になって、そのまま福岡勤務となり、後半の2年は熊本・鹿児島によく出張した。熊本も鹿児島も、今でも路面電車が走る町である。
福岡から東京に転勤し、1年足らずで結婚し、入居した社宅は東京の駒込。少し歩くと、東京に残る唯一の路面電車、都電荒川線があった。結局、その社宅に8年暮らした。子供を連れて荒川線で、荒川遊園に遊びに行った。
当時は、鎌倉の腰越に会社の保養施設があり、年に2回くらいは泊まりに行っていた。JRと湘南モノレール、江ノ電に乗れるフリーパスを買って、週末に1泊2日で鎌倉巡りをしたものだ。腰越には江ノ電の駅があり、江ノ電にもよくお世話になった。(私の好きなバスケットのアニメ『スラムダンク』が10年くらいたってDVDになった時に見ると、いろいろな場面で江ノ電が登場し懐かしかった)
8年過ごした駒込から、北陸の富山に転勤。富山で約5年暮らしたが、富山にも、地元の私鉄富山地方鉄道の路面電車が走っていた。富山では、通勤に路面電車を使っていた。
富山から東京に戻り、半年ほど、以前住んでいた駒込の社宅に近い大塚の社宅に入る。JR大塚駅の下には、都電荒川線の駅がある。
大塚で半年ほど暮らしたあと、現在の東京郊外に自宅を購入、ついに路面電車のある生活とも縁がなくなったのだが3年ほど暮らしたあと、九州育ちには思いもしなかった、札幌勤務の辞令。自宅に家族を残し、単身赴任したが、札幌も路面電車のある町だった。 ここでも、通勤は路面電車。転勤から4ヵ月ほどたった寒い冬の朝、路面電車の停留所にわたる横断歩道で足を滑らせて、転倒し、右肩を強打し、骨折する羽目になった。よくよく、路面電車と縁のある生活である。
一時、交通渋滞を招くと廃れる一方だった路面電車も、排気ガスを出すマイカーに比べ環境に優しい、低床式の車両の登場で、老人など交通弱者にも利用しやすいということで、見直しの機運もあるようだ。
『路面電車の走る町』で見ると、現在、路面電車が走るのは、18都市。うち、すでに乗っているのが、上述した熊本、鹿児島、東京、鎌倉、富山、札幌に加え、富山時代に富山の隣の高岡と、同じ北陸の福井の路面電車には乗っているし、広島と長崎は仕事や旅行で、訪ねた際に乗っている。すでに10都市は制覇していることになる。残っているのは、函館、豊橋、大津、京都、大阪・堺、岡山、高知、松山と、富山に新しくできたライトレールである。
今後の旅行プランとして、日本の路面電車全国制覇も悪くないと、地図を見ながら考えている。
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