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2007年3月25日 (日)

気がかりな能登半島の地震の後遺症

今朝(2007年3月25日)9時42分頃、石川県の能登半島沖を震源とした地震が起きた。石川県、富山県を中心とした北陸地方で震度5から6の強い揺れを記録し、特に能登半島地域が震度6強、6弱といった強い揺れに見舞われた。

90年代後半の約5年を富山で暮らしたので、富山には知りあいも多いし、能登半島の先端部まで2度ほど泊まりがけで旅行したこともある。半島の中央にある能登島や七尾であれば、富山から車で日帰りできるコースだった。それだけに、人ごととは思えない。

北陸地方と言われるのは、通常、富山・石川・福井の3県である。新潟県を含むケースもあるが、それは中央から見たときの区分けであって、地元では普通、新潟は北陸には含まない。
人口では、富山県が111万人、石川県が117万人とほぼ同じくらい。福井県が82万人で、3県合計で300万人という人口規模であり、人口が多い地域ではない。(2005年国勢調査のデータより)

富山県がほぼ四角い県域の中心に富山市が位置するのに対し、石川県は、南北に細長く、半島部の「能登」地域と内陸の「加賀」地域の別れる。石川県117万人の人口分布は「能登」地域が約27万人、「加賀」地域に残りの約90万人が住んでおり、うち金沢市にその半分の約44万人が住んでいる。
この人口分布を見てもわかる通り、「能登」は過疎地域なのだ。特に、「奥能登」と呼ばれる能登半島の北部の輪島地区、珠洲地区などは65歳以上高齢者の比率も30%を超えている。(朝日新聞社『民力』2004より)
(なお、先日来、臨海事故の隠蔽で問題になっている北陸電力の志賀(しか)原子力発電所は、能登のうち加賀地域に近く「口(くち)能登」と言われる地域に位置する。)

今日のニュースを見ていても、休日だったことも相俟って、地震直後は被害の状況がわからず、時間の経過とともに、被害の大きさが明らかになっていった。過疎に加えて、高齢者も多いことから、自ら情報を発信する態勢にはなっていないのだと思う。役場などの悉皆調査が行われて、初めて被害の全容が明らかになると思われ、今後も被害は拡大するかも知れない。

私が富山に5年暮らした際の印象では、「能登」には漁業・農業以外にこれといった産業がなく、あとは国定公園に指定されるだけの雄大な自然と海の幸を素材とした観光だけである。輪島の「漆器」は名産だが、地域を支えるだけの力があるとは思えない。

今後、過疎地域なので、投資効率が悪いということになり、地震後の復旧工事が遅れることが一番の懸念事項である。行政に対しては、早期の復旧を期待したい。

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