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2007年6月30日 (土)

第65期将棋名人戦を終え、改めて将棋プロ棋士の勝率と順位戦のクラスの関係を見る

第65期将棋名人戦7番勝負は、昨日(2007年6月29日)、森内俊之名人の勝利で幕を閉じ、名人位5期在籍となった森内名人は、引退後、第18世名人を名乗る資格を得た。挑戦者の郷田真隆九段は第66期A級順位戦の筆頭順位となり、来期の挑戦者に向けて、9人のライバルとの総当たりリーグ戦に再び参戦する。

昨日のニフティの名人戦棋譜速報のコメント欄に、

「一般的に、通算勝率6割を超えていればA級、6割5分以上なら名人まで手が届くと言われるが、郷田はその基準を十分に満たしている。」

と書かれていた。おそらくは、主催社である毎日新聞社の観戦記者が書かれたのであろう。
こういうことが、書かれていると、確かめてみたくなり、将棋連盟のホームページに掲載されている現役プロ棋士の勝率を改めて、調べてみた。
ここでは、七段以上の段位で、対局数500局以上、勝率6割以上の棋士をリストアップした。

◎現役棋士勝率一覧      (2007年6月29日現在)

棋士名 段位 順位戦 対局数 勝 数 勝 率
羽生 善治 三冠 A 1346 980 0.7286
木村 一基 八段 A 504 355 0.7044
深浦 康市 八段 B1 799 553 0.6921
丸山 忠久 九段 A 897 605 0.6745
森内 俊之 名人 名人 1064 706 0.6635
郷田 真隆 九段 A 903 589 0.6530
佐藤 康光 二冠 A 1144 746 0.6521
行方 尚史 八段 A 599 390 0.6511
屋敷 伸之 九段 B2 874 563 0.6442
谷川 浩司 九段 A 1767 1134 0.6429
久保 利明 八段 A 655 419 0.6397
中川 大輔 七段 B1 814 514 0.6314
中田 宏樹 八段 B2 922 580 0.6291
中原 誠 永世十段 フリー 2067 1298 0.6289
阿部 隆 八段 B1 958 598 0.6242
森下 卓 九段 B1 1190 742 0.6241
先崎 学 八段 B2 810 501 0.6185
三浦 弘行 八段 A 588 363 0.6173
藤井 猛 九段 A 704 432 0.6136
鈴木 大介 八段 B1 507 309 0.6095
杉本 昌隆 七段 B1 656 395 0.6021

リストアップの対象者は21名だが、さすがに、現在のA級棋士10名はこの中にすべて入っており、勝率6割のラインをクリアしている。

名人の方は、森内俊之名人(0.6635)を含め、名人経験者は羽生善治三冠(0.7286)、丸山忠久九段(0.6745)、佐藤康光二冠(0.6521)と6割5分のラインをクリア。17世名人の資格を持つ谷川浩司九段も若干及ばないものの、1700局を超える対局数でありながら、0.6429とほぼそのラインを維持していること、また16世名人の有資格者である中原誠永世十段も、ピークの勢いはなくなったにせよ、依然として0.6289と一部のA級棋士を上回る通算成績を残している。

あと、6割5分のラインをクリアしているのが、木村八段(0.7044)、深浦八段(0.6921)、郷田九段(0.6530)、行方八段(0.6511)。郷田九段はコメントの通りだし、木村八段、行方八段が今期A級に昇級したのはいわば実力通りだったということを裏付けている。深浦八段は2度A級から陥落しているものの、いつA級に上がっても、タイトルホルダーとなっても全く遜色ない実績だ。

この21名の中で、勝率を含めこれまでの戦績と現在のポジションがもっとも不釣り合いなのが、屋敷伸之九段だろう。これまで棋聖位のタイトルを3期保有し、タイトル3期という条件をクリアして九段にに昇段しており、A級に名を連ねていてもおかしくないのだが、依然B級2組である。奨励会からプロ4段に昇段したのは、丸山九段・郷田九段などよりも早く、最初のC級2組は1年で突破したが、次のC級1組を抜けるのに14年かかってしまった。リーグ戦形式で1年を通じて好成績を上げないと、昇級できない順位戦と相性が悪いのかも知れない。

なお、七段以上・500局以上の条件に満たないが6割5分以上の通算勝率を上げているのは、以下の7名だ。(ただし対局数100局以上)

◎現役棋士勝率一覧その2   (2007年6月29日現在)

棋士名 段位 順位戦 対局数 勝 数 勝 率 
渡辺 明 竜王 B1 345 241 0.6986
山崎 隆之 七段 B2 441 306 0.6939
橋本 崇載 七段 B2 243 161 0.6626
松尾 歩 六段 B2 328 216 0.6585
阿久津主税 五段 C1 335 218 0.6507
片上 大輔 五段 C1 125 88 0.7040
佐藤 和俊 四段 C2 128 84 0.6563

渡辺明竜王は別格だが、いずれも20代の若手棋士である。この中から次世代のA級を担う棋士が出てくるのだろう。

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