上橋菜穂子著『狐笛のかなた』を読み終わる
佐藤多佳子さんの作品が一段落したので、ファンタジー作家として、最近にわかに注目を浴びている上橋菜穂子さんの作品を読み始めた。最初に手にしたのは新潮文庫の『狐笛のかなた』。
日本の室町時代あたりを下敷きにしたと想われる時代ものファンタジーである。
主人公の少女小夜は、森の中で傷ついた一匹の小狐を助ける。そして、森の中の小屋に閉じ込められている小春丸という少年と会う。
全ての謎を暗示する小夜の少女時代から説き起こされた話は、成長し乙女となった小夜に続いていく。不思議な力を持つ小夜は、それ故に事件に巻き込まれていく。
作者の上橋菜穂子さんは、佐藤多佳子さんと同じ1962生まれ。この年は児童文学の当たり年のようだ。
もう少し上橋作品を読んでみようと思う。
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