« 上橋菜穂子著『夢の守り人』を読み終わる | トップページ | 樋口裕一著『差がつく読書』から、傲慢な書評について »

2007年7月14日 (土)

将棋タイトル戦の最近の動向(2007年7月)

前回、将棋のタイトル戦についてのまとめ記事を書いて1ヵ月ほど経過したので、その後の動向をまとめてみる。

【名人戦】
このブログでも、ずっと書いてきた通り、森内俊之名人に郷田真隆九段が挑戦した第65期将棋名人戦7番勝負は、6月28・29日に行われた第7局を森内名人が制し、4勝3敗で名人位を防衛した。
名人位5期となった森内名人は、引退後「第18世名人」を名乗る資格を得た。

【棋聖戦】
佐藤康光棋聖(棋王)に渡辺明竜王が挑戦した第78期棋聖戦は、第1局(6月9日)、第2局(6月23日)と佐藤棋聖が連勝のあと、第3局(6月29日)は渡辺竜王が一矢報いたが、第4局(7月6日)では、渡辺竜王が棋聖戦挑戦を決めた久保八段との挑戦者決定戦と似たような、序盤から双方の飛車・角が相手陣に成り込んで攻め合う激しい将棋となり、84手で佐藤棋聖が勝利。棋聖位6連覇となった。
過去、大山15世名人が2度、棋聖位7連覇を記録しているが、当時の棋聖戦は年2回行われており、7連覇でも連続在位期間は3年半。すでに佐藤棋聖の方が、期間では大山15世名人を超えている。来年も防衛し、7連覇に並ぶことができるかも、興味に一つだ。
また、渡辺竜王とのタイトル戦での対戦は、昨年秋の第19期竜王戦に続き2度目。前回、3勝4敗で渡辺竜王に竜王3連覇を許した佐藤棋聖にとって、雪辱を果たした格好になった。
なお、今回の棋聖戦は、第3局が名人位の行方が決まる名人戦第7局2日めと同じ日、第4局が竜王戦決勝トーナメントの好カード羽生三冠対深浦八段戦と同日となっている。
各棋士のスケジュール調整の結果、やむを得ないのかも知れないが、できれば、タイトル戦などの日程は重ならないようにしてほしいものだ。

【王位戦】
羽生善治王位(王座・王将)に深浦康市八段が挑む第48期王位戦7番勝負は、7月10・11日に第1局が行われ、後手の深浦八段が勝ったことは、このブログでも書いた。
羽生王位との対戦で、ほぼ互角の戦績を残す深浦八段が初タイトルをものにすれば、将棋界も群雄割拠となり、盛り上がるような気がするのだが…。

【王座戦】
9月から10月にかけて行われる第55期王座戦5番勝負での羽生善治王座への挑戦者争いもすでに3人に絞られた。
7月11日に行われた挑戦者決定トーナメント準決勝の第1戦佐藤康光二冠対久保利明八段戦は、久保八段が勝ち、挑戦者決定戦に名乗りを上げた。
準決勝第2戦は、森内俊之名人対郷田真隆九段の戦い。日程は7月19日に決まった。名人戦7番勝負の余韻もさめやらぬ中、今年度8回目の森内×郷田戦となる。

【竜王戦】
第20期竜王戦7番勝負の挑戦者争いも6人に絞られてきた。残るトーナメントは、一方の山が、谷川浩司九段対中原永世十段戦の勝者と木村一基八段の戦い、もう一方が、佐藤康光二冠対久保利明八段戦の勝者と羽生善治三冠の戦い。
それぞれで勝ち残った2人により渡辺明竜王への挑戦権を争う3番勝負を行う。
すでに竜王位6期の実績がある羽生三冠が挑戦者となれば、「連続5期ないし通算7期獲得」という永世竜王位獲得まであと1期に迫っており、永世竜王を賭けた戦いとなる。これまで20年の竜王位の歴史の中で、まだ永世竜王位を得た棋士はいない。

|

« 上橋菜穂子著『夢の守り人』を読み終わる | トップページ | 樋口裕一著『差がつく読書』から、傲慢な書評について »

将棋」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/168560/15754381

この記事へのトラックバック一覧です: 将棋タイトル戦の最近の動向(2007年7月):

« 上橋菜穂子著『夢の守り人』を読み終わる | トップページ | 樋口裕一著『差がつく読書』から、傲慢な書評について »