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2007年7月22日 (日)

松村由利子さんの講演会「あなたの物語がはじまる」を聴きに行った

今日は午後から、以前このブログでも紹介した歌人の松村由利子さんの講演会をさいたま新都心駅にほど近い「With You さいたま」に聴きに行った。
埼玉県が主催する平成19年度男女共同参画講演会の1つとして開かれたもので、演題は「あなたの物語がはじまる」。
会場には100名くらい集まっていたのではないだろうか。ざっと見た感じ、6:4で女性が多いように思えた。年齢構成は比較的年配の方が多いように思えた。
講演は午後2時に始まり3時半までの1時間半。

講演は2部構成で、前半は男女共同参画という講演会全体のテーマを意識して、松村さんが新聞記者として過ごした20年の間に経験した、男女間の問題で不便に感じたこと、不公平に思ったことなどを語り、後半がいくつかのテーマに分けて、様々な歌人の読んだ短歌を松村さんなりの読み方を紹介するという形で後半は今年の1月の出版した短歌エッセイ『物語のはじまり』の講演会版という内容だった。
優しい語り口で、徐々に聴衆を引き込み、後半では、何回か聴衆から楽しく共感する笑いが起きた。

後半で紹介された何首かの短歌の中で、「夫婦」という題で紹介された次の二首が、私個人としては、非常に共感した。

ささくれのごときいさかいに眠られれず妻をおこしてさらに怒れり             小高 賢

子を産みし日まで怒りはさかのぼりあなたはなにもしなかったと言う           吉川 宏志

どこの夫婦も夫婦喧嘩の風景は大して変わらないのだなと思うと、思わず笑ってしまった。
短歌に詠うことで、詠み手は自分の感情を客観視し、短歌を作り終えた頃には、怒りも収まっていたのではないかというのが、松村さんの解説であった。

講演会終了後は、短歌エッセイ『物語のはじまり』(中央公論新社)の即売会も行われ、松村さんがその場でサインを行っていた。
これで、また『物語のはじまり』のファン、松村由利子さんのファンが一人でも増えてくれれば、よろこばしいことである。
松村さん、お疲れ様でした。

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コメント

拓庵さん、こんばんは

私も行ってきました。

拓庵さんが共感なさった二首目について、
夫婦げんかにおいて「男の人は、その日に起こった出来事のみについてけんかする。女の人は過去に起こった、腹立たしい出来事までさかのぼってけんかする。」
という様な事をお話されていましたね。
まるで、私の事を言われている様な気分でした。そういう事は、主人もとても嫌がるので・・・反省しました。

松村さんのお話は、おもしろくて、あっという間の一時間半でした。
日頃から生活する上で、不便だなとか、これはもっとこうしたらよいのではないか?という様な問題意識を持ってニュースを見たり、新聞を読んだりしようと思いました。

黒いパンツスーツにオレンジ色のカットソー、ゴールドのピンブローチをなさっていた松村さん、ほとんどノーメークの様に感じましたが、きれいでした。
お話も率直で、飾らないお人柄を感じました。

投稿: トロア | 2007年7月25日 (水) 22時03分

トロアさん、コメントありがとうございました。
トロアさんからいただいた情報のおかげで、講演を聴きに行くことができました。

夫婦喧嘩の件は、我が家でも喧嘩をすると、妻が、私から見ると「どうしてそんな昔のことまで持ち出すの?もうそれは時効じゃないの?」と言いたくなることまで持ち出してきて、責められるので閉口することがあります。
男性と女性で思考パターンがちがうのでしょうね。

松村さんの文章や話ぶりが多くの人から共感を得るのは、何かを排除したりしようとせず、一方的に善悪を決めつけたりせず、一度、全てを受け止め、受け容れて、その中から良いところを見つけようとする姿勢にあるように思いました。

投稿: 拓庵 | 2007年7月25日 (水) 22時45分

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