書店の風景
先週、仕事の帰り、いつものように東京メトロの竹橋駅まで歩く。通常だと、気象庁の前の入り口から地下の駅にもぐるのだが、ちょっと足を伸ばしてみることにして、そのまま横断歩道を渡り外堀通り沿いに歩き、毎日新聞社の本社があるパレスサイドビルから竹橋駅に降りてみることにした。
しばらく前に、近くに仕事で来ていた時、上司が「パレスサイドビルの地下街で食事をした」と言っていたのを思い出し、どんな店が軒を連ねているのか前から興味もあった。
1階に書店があったので、さっそく立ち寄る。さすがに新聞社の本社のビルにある書店というだけあって、新聞社やマスコミ関係の本は他の書店より充実している。毎日新聞のOB書いた新潮新書の『新聞社』(河内孝著)や日経新聞の社員が書いた『新聞の時代錯誤』(大塚将司著、東洋経済新報社)が並べられていた。
さほど広くない店内をぐるりと回り、先週このブログでも取り上げた『ウェブ社会の思想』の著者鈴木謙介氏の前著『カーニヴァル化する社会』(講談社現代新書、2005年刊)が見つかる。2年前の著書なので、必ずしもどこの書店にもあるというわけではない。
さらに、米ギャラップ社の関係者が書いた「短所を矯正するのではなく長所を伸ばそう」という一連のシリーズの最初の一冊とも言える『強みを活かせ』(D・O・クリフトン&P・ネルソン著、日本経済新聞社、2002年刊)が見つかった。この『強みを活かせ』は、一度読みたいと思っていたが、これまでどこの書店で探しても見つからなかった。
2冊とも、次にどこかの書店で巡り会えるとも限らないので、その場で購入した。
書店には、それぞれ風景がある。そこに並べられた本が作り出すそれぞれの店に独自の世界。どこに立地しているかで、売れ筋も異なるだろう。行きつけの書店や紀伊国屋や丸善などの大書店でもなかなか見つからない本が、こうして偶然立ち寄った書店で、見つかったりするとうれしくなる。
だから、見知らぬ書店巡りはやめられない。
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