将棋第48期王位戦第7局で深浦康市八段が羽生善治王位を破り、深浦新王位誕生!
羽生善治王位に深浦康市八段が挑戦する将棋の第48期王位戦は、両者3勝3敗となり昨日・今日(2007年9月25日~26日)の第7局で、王位のタイトルの行方を決することになった。
第6局までは、両者交互に先手・後手を交代で指してきたが、第7局は改めて振り駒で、先手後手を決める。記録係が振った5枚の歩は、裏のと金の方が多く出て挑戦者深浦八段の先手となった。
居飛車穴熊に構えた深浦八段が果敢に攻め、羽生王位も受けて立ち、お互いの飛車と角を取り合う激しい将棋になった。しかし、最後は玉の守りの固さで勝る深浦八段が、羽生玉の守りの要の駒を次々とはがしてゆき、玉1枚にして仕留めた。
この勝利で、深浦八段は7番勝負に4勝3敗で勝利。念願の初タイトルを手にした。11年前の第37期王位戦で羽生王位に挑んだ時には、1勝4敗で敗退しており、感慨はひとしおだろう。将棋界の第一人者である羽生王位に互角の戦績を残す深浦八段にとっては、むしろ遅すぎたタイトル獲得かもしれない。
羽生三冠にとっては、王位のタイトルは1993年の第34期王位戦で当時の郷田真隆王位を4連勝で破って以来9連覇、その後2002年の第43期王位戦で谷川浩司九段に奪われ谷川王位が2期続いたが、2004年の第45期には谷川王位から再び奪い返し、3連覇していた。合計12期のタイトル獲得は7大タイトル戦の中では、15連覇の王座戦、13期(12連覇)の棋王戦と並び相性の良いタイトルであったが、「羽生キラー」深浦八段の満を持した2度目の挑戦に1勝3敗とカド番に追い込まれ、なんとかフルセットまで持ち直したが、最後に力尽きた格好になった。
これで、将棋界のタイトルホルダーは羽生善治二冠(王座・王将)、佐藤康光二冠(棋聖・棋王)、森内俊之名人、渡辺明竜王、深浦康市王位の5人となり、群雄割拠の様相を呈してきた。現在、進行中の王座戦、10月から始まる竜王戦の結果、この顔ぶれがどう変わるかも興味があるところ。また、郷田真隆九段のファンである私としては、早くこの一角に郷田九段に復帰してほしいと切に願っている。
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