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2007年10月27日 (土)

今日は将棋で眠れない・その2-第66期順位戦B級1組7回戦は深浦康市王位が5戦全勝の鈴木大介八段を破り5勝1敗で並ぶ

昨日のブログでも書いたように、昨日(2007年10月26日)は、将棋の第66期順位戦のB級1組7回戦全局(6局)とA級4回戦の2局(羽生二冠×佐藤二冠、郷田九段×久保八段)の計8局がいっせいに行われた。A級の2局は昨日の記事を見ていただくとして、今日は、B級1組の主要な対戦について、簡単に書いておく。

注目の戦いの1局めは、これまで5戦全勝の鈴木大介八段と4勝1敗の深浦康市王位の戦い。
鈴木八段はA級3期在位。前々期、3回めの昇級となった郷田真隆九段と入れ替わる形で、B級1組に陥落した。前期のB級1組でも最終戦で勝てば、自力昇級だったが高橋道雄九段に敗れ昇級を逃し、今期B級1組での順位は4位。
一方の深浦康市王位は、過去2回A級に昇級したが、2回とも大混戦のリーグ戦となり4勝5敗で1期で降級となった。前期もA級は4勝5敗が6名。昇級直後で、6人の中で最も順位の低かった深浦八段(当時)が、貧乏くじを引くことになった。今期は、降級直後であり、B級1組での順位は1位である。自らの扇子の揮毫は三国志の故事にちなんだ「臥竜鳳雛」。その「臥竜」も、先日の第48期王位戦で、激闘の末4勝3敗で羽生王位からタイトルを奪い、タイトルホルダーとして飛翔した。あとは、順位戦でもタイトルホルダーに相応しいポジションであるA級に復帰することだろう。

要するにどちらも、ただいま現在A級にいてもおかしくない実力者で、3期前の第63期順位戦ではA級で対戦し、この時は深浦八段(当時)が勝っている。昨日の「名人戦棋譜速報」掲示板に、今のB級1組は実力者揃いで、B級1組というよりはA級2組ではないかと書かれていたファンがいたが、まさしくその通りという気がする。

将棋の内容は、先手深浦王位が居飛車で、玉を穴熊で守り、振り飛車党の鈴木八段が四間飛車で玉は高美濃に構えた。
深浦王位は、角を定位置の左辺から主戦場である右辺に展開、その角を捨て駒にして飛車先の2筋を突破し、と金2枚と龍を作り、鈴木玉を横から攻めた。一方、鈴木八段も角道がと通ったところで、穴熊で玉を斜め上で守っている銀と角を交換。深浦玉を穴から引きずり出し、さらに飛車も成りこみ龍を作って、こちらも横腹から深浦玉を攻める。
しかし、飛車成りの代償に、深浦王位の端攻めを許したことから、鈴木玉は左右から挟み撃ちされる形となり、粘ったものの最後は力尽きた。
これで、すでに抜け番を終えている2人は、ともに6戦して5勝1敗となった。

残る注目の対戦は、昇級レースに絡むところでは、高橋道雄九段(5勝1敗)×杉本昌隆七段(2勝3敗)戦、畠山鎮七段(4勝1敗)×井上慶太八段(3勝3敗)戦の2つだろう。
高橋九段×杉本七段戦はともに、玉を穴熊で守る戦いとなり、杉本七段が攻めかかり、高橋玉を穴熊から燻りだし丸裸にしたものの攻めが続かず、最後は駒台に乗りきれないほどの持ち駒を手にした高橋九段の逆襲に屈した。220手を超える長い戦いで、昨日の8局で最後に決着した。
畠山七段×井上八段戦は、先手畠山七段が四間飛車の美濃囲いで、井上八段の守りが固まらないうちに開戦。それぞれ、角が相手陣に成りこんで馬となり、井上八段はと金、畠山七段は成り香を従えて、相手陣を攪乱する。転機は、井上玉から遠い右上隅の9一にいた馬を畠山七段が中央の5五に展開、さらに開いたままの角道を通って、1一にある井上八段側の香車を取り、3一にいる井上玉に匕首を突きつけた。のど元に敵の馬が侵入してきたことで、井上陣は、一気にピンチとなり、それから10手もたたないうちの投了となった。

まだ抜け番の回って来ない高橋九段は7戦で6勝1敗、すでに抜け番が終わっている畠山七段が6戦で5勝1敗と、それぞれ1敗を守った。

なお、降級のピンチにある渡辺明竜王は、日本シリーズでも決勝に進出するなど、最近復調している森下卓九段と対戦し、森下九段考案の矢倉囲いでの「森下システム」で本人に挑戦し、ようやく2勝目(5敗)を上げた。

昨日までのB級1組の昇級を争いそうな上位の顔ぶれは以下の通りだ。

(1)高橋道雄九段③ 6勝1敗
(2)深浦康市王位① 5勝1敗
(3)鈴木大介八段④ 5勝1敗
(4)畠山 鎮 七段⑦ 5勝1敗

今期はA級と同様、星が偏る傾向にあり、4勝の棋士がおらず、5番手が3勝3敗の北浜健介七段になる。おそらく、今期のA級への昇級は、この4人の中から出ることになるだろう。

一方、降級争いでは、2勝5敗が3人、2勝4敗が3人となり混沌としてきた。順位との関係で依然として、渡辺竜王が最下位だが、今後の星次第では、十分残留の可能性は残っている。

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