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2007年10月 7日 (日)

吉祥寺の魅力を分析し解き明かす『吉祥寺スタイル』(三浦展+渡和由研究室著、文藝春秋)

吉祥寺に車で20分、歩いて1時間ほどのところに住んでいることもあって、吉祥寺の街にはよく遊びに行く。結婚する前にも、吉祥寺からバス停で2つほどいったところの独身寮にいたこともあって、吉祥寺はお気に入りの街である。このブログを始めた日にも、「吉祥寺好き」という記事を書いたことがある。

デパートやスーパーなどの大型小売店舗があるかと思えば、商店街の通りに面して、新旧の専門店が並ぶ。また、狭い路地もあって、いろいろなものが混在している。少し歩くと徐々に店が減っていき、郊外の住宅地に変わっている。その街としての品揃えの多様さが面白くて、月に一度は行っておきたいと思っている。

なぜ、吉祥寺が魅力的なのかを分析したのが、タイトルに上げた『吉祥寺スタイル』である。著者は、『下流社会』で一世を風靡したマーケティング・アナリストの三浦展氏と筑波大学大学院の渡和由助教授の研究室となっている。

吉祥寺スタイル―楽しい街の50の秘密
吉祥寺スタイル―楽しい街の50の秘密

三浦氏は、すでに19年吉祥寺に暮らしているという吉祥寺の住人。一方の渡氏は、サイトプランナーと紹介されていて、商業施設や住宅地の設計をする街作りの専門家らしい。

三浦氏は冒頭で、吉祥寺に引っ越したばかりの頃、駅ビルのベンチである男性にこう話しかけれらたとエピソードを語る。

「吉祥寺は住みやすいですよ。お金がある人は百貨店で買い物をすればいい。お金がなくても元気がある人は公園を走ればいい。お金も元気もない人はベンチに座っていればいい」
(『吉祥寺スタイル』17ページ)

それに続けて、三浦氏は次のように書いている。

いろいろな人がいて、それぞれの人が自分の居場所を見つけられる。それが、吉祥寺の最大の魅力なのだ。たまたま私は子育てに適しているという理由で住み続けた。しかし、独身の若者でも、子連れの家族でも、一人暮らしの老人でも、離婚した中年男でも、サラリーマンでも、漫画家でも、誰でも住みやすい。そして毎日暮らしても飽きないのである。
(『吉祥寺スタイル』17ページ)

そして、本書についてこう説明する。

本書は単なる都市論の本ではない。吉祥寺を考えることを通じて、人間にとって好ましい生活とは何かを考えている。だから都市や住宅について、関心がある人だけでなく、家族、子育て、学校、会社組織など、人間がよろこんで暮らしたり、働いたりする場所について考えている人すべてに読んでほしい。その意味では、本書は一つの人間論でもあると思う。
(『吉祥寺スタイル』20ページ)

人は、どういう時に、あるいはどういうところで、心地よくいられるのか、くつろげるのか、そんなことを解き明かした本でもある。吉祥寺はそのような要素が至るところに揃っている。これまで、自分が何となく漠然と感じていたことが、言葉として書かれていて読んでいてうれしくなる本だった。

「人が暮らす場所について考えている人」という著者が勧める読者層の範疇に入ると思うが、これから家を買おうとする人には、どんな街が暮らしに心地よいかという示唆を多く含んだ本として、ぜひ決断の前に読むことをお勧めしたい。
吉祥寺には、高くて住めないかもしれないが、吉祥寺の持ついくつかの要素を満たす街を選んだ方が、後悔は少ないだろう。

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