花山周子さんの歌集『屋上の人屋上の鳥』が届いた
しばらく前に歌人の松村由利子さんのブログ「そらいろ短歌通信 松村由利子の自由帳」で紹介されていた花山周子さんという歌人の第一歌集『屋上の人屋上の鳥』。
松村さんのブログで紹介されていた短歌の中に、興味を引く歌があったので、歌集を送ってもらうようお願いしていたら、今日届いた。
松村さんが紹介していた中で、特に私が惹かれたのは、
見上げれば空をかきむしる木立なり一歩の距離がわからなくなる
という短歌だった。
届いた歌集をさっそく開いて何首か読んでみた。気になったものを二首ほどあげておくと
葉に落ちる雨の雫のごときかな人の返事をゆっくりと待つ
公園の擂(す)り鉢状のたそがれが昨夜の夢に重なってゆく
自分の心の内面の揺れのようなものを、外の世界の出来事と結びつけて表現したもの、この歌人ならではの感性が出ているように思う。
第一歌集に採録されているのは、860首。まだ、さわりの部分を読んだ程度なので、読み終わって気になる歌があれば、また紹介したい。
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