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2007年12月26日 (水)

羽生善治二冠(王座・王将)1000勝の対戦相手を調べてみる

将棋のプロ棋士羽生善治二冠(王座・王将)が2007年12月20日の第66期A級順位戦で久保利明八段に勝ち、最年少、最速、最高勝率で将棋界で8人目の1000勝を記録したのは、21日の記事でも書いた通りだ。

私は、以前、現在の将棋界でA級棋士として生き残っていくには、タイトル戦で現在の第一人者である羽生二冠と戦い、勝ったことがあるかどうかが、ひとつの目安になるのではないかという視点で記事を書いたこともあり、羽生二冠1000勝の相手が誰かという点に興味があった。

ただ、将棋連盟のホームページの記録のページ、インターネットに公開されていて私もよく参照させてもらっているいくつかのデータベース(「将棋タイトル戦」、「将棋順位戦データベース」、「棋士別成績一覧」など)を網羅しても、1000勝の全てをカバーすることは、困難に思われた。
わかる範囲で調べてみようと思っていたところ、私の記事を読んだ「通りすがり」さんから、羽生二冠に関しては「玲瓏:羽生善治(棋士)データベース」が完璧なデータベースだとコメントをいただいた。
「玲瓏」という羽生二冠の応援ページがあることは知っていたものの、今回、詳しく拝見したところ、戦績も、年度別、段位別、階級別、棋戦別、棋士別、戦型別、冠位(タイトル戦別)別等、私などが知りたいと思うような切り口は全て網羅されていて、文字通り「完璧」なデータベースだった。これだけのデータベースを作成し、日々メンテナンスしている管理人の「たいがー」さんのご努力には、ただ敬意を表すのみである。

そこで、さっそく管理人「たいがー」さんに、記事を書くのにデータベースを参照させていただきたいとメールでお願いしたところ、承諾が得られたので、以下、「玲瓏:羽生善治(棋士)データベース」の棋士別対局成績のデータをもとにコメントさせていただく。

羽生二冠の1000勝までの戦績は、22年間で1374局で1000勝373敗1持将棋、勝率は0.7283。この間、対戦した棋士の総数は153名である。

100局以上対戦しているのが、
谷川浩司九段(155局)と佐藤康光二冠(128局)
50局以上100局未満が、
森内俊之名人(90局)と
森下卓九段、郷田真隆九段の2人の51局。
30局以上50局未満が
丸山忠久九段(43局)、藤井猛九段(42局)、深浦康市王位(37局)、島朗八段(37局)。
30局以上指している棋士は、全員タイトル戦で複数回羽生二冠と戦っている。

以下
20局以上30局未満が
久保八段、中原16世名人、米永永世棋聖、南九段、三浦八段、高橋九段、加藤九段の7名、
10局以上20局未満が15名、5局以上10局未満が30名、
5局未満が残る92名となる。

「玲瓏」の棋士別対局成績では、対局数の多い順に並んでいるが、ここでは、羽生二冠が20勝以上している棋士10名について、羽生二冠から見た勝ち星の多い順に並べ替えてみた。勝ち星が同数の場合、羽生二冠の勝率が高い方を上位とした。

○羽生二冠棋士別勝敗リスト(2007年12月21日現在)

順位 棋士名 対局数 勝数 負数 勝率
谷川浩司九段 155 93 62 0.6000
2 佐藤康光二冠 128 85 43 0.6641
3 森内俊之名人 90 49 41 0.5444
4 森下卓九段 51 37 14 0.7255
5 郷田真隆九段 51 34 17 0.6667
6 藤井猛九段 42 28 14 0.6667
7 丸山忠久九段 43 28 15 0.6512
8 島朗八段 37 26 10 0.7059
9 久保利明八段 28 21 7 0.7500
10 深浦康市八段 37 20 17 0.5405

「玲瓏」の棋士別対局成績を見てまず、思うには羽生二冠の圧倒的な強さである。10局以上対戦して羽生二冠に勝ち越している棋士は1人もいない。

羽生二冠から見て最も分が悪いといえるのが、上位10人のリストにも含まれる森内名人と深浦王位の5割4分台の勝率。立場を替えれば、上位棋士で羽生二冠とそれなりに対戦がある中で、対羽生戦で4割を超える勝率を残しているのは、この2人だけである。
次いで、谷川九段が4割ちょうどの勝率。

現在のA級棋士クラスでもいくら分が悪いとはいえ3割台を確保していないと辛い。上位10人のうち、羽生二冠の勝率が7割台、対戦する棋士側から見て勝率が3割台に達していない棋士でA級に在籍しているのは、上記表では久保利明八段、上記の表には入らない三浦弘行八段(羽生二冠から見て15勝6敗、勝率0.7143)、木村一基八段(同、9勝3敗、勝率0.7500)、行方尚史八段(同、0勝4敗、勝率1.0000)。
対羽生戦の成績だけ見れば、この4人の誰かと現在B級1組順位1位の深浦王位が入れ替わっても全然おかしくない。

タイトルホルダーの中で、まだ対戦の少ない渡辺明竜王は、羽生二冠から見て5勝3敗勝率0.6250(竜王側から見た勝率0.3750)。今後、羽生二冠に勝ち越す可能性がある最有力候補かもしれない。

12月27日の棋王戦挑戦者決定戦第1局で戦う阿部隆八段と羽生二冠の対戦は、羽生二冠からみて9勝4敗、勝率0.6923。あと一歩で7割という線である。敗者復活から勝ち上がった阿部八段にとっては、1つでも負ければ敗退が決まる。何とか踏ん張れるか、初戦に敗れて挑戦者となれず、羽生二冠勝率7割棋士の仲間入りをしてしまうか、阿部八段にとっても大きな分かれ目の勝負かもしれない。

ほかの棋士の成績も知りたいという方は、「玲瓏」棋士別対局成績をご覧になるとよいと思う。

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