羽生善治二冠、第66期A級順位戦6回戦で久保利明八段を破り挑戦者レースでトップグループをキープし、最年少で1000勝達成。
一昨日(2007年12月20日)の将棋の第66期A級順位戦6回戦第4局で羽生善治二冠(王座・王将)が久保利明八段と対戦、久保八段の超急戦のゴキゲン中飛車の仕掛けを受けて立ち、20手も指さないうちにお互いの飛車と角が相手陣に成り込んで斬り合う激しい将棋。
久保八段も羽生玉に迫ったが、最後は久保玉が追い詰められて日付が変わった12月21日午前0時12分に久保八段が投了。羽生二冠の1000勝達成となった。
これで、A級順位戦では5回戦まで無敗だった木村八段と1敗の三浦八段の直接対決で三浦八段が勝ち、1敗の郷田九段、羽生二冠の2人も1敗を守ったため、名人挑戦権争いは5勝1敗で4人が並ぶという大混戦になった。今後、郷田九段×三浦八段戦(7回戦第1局、1月7日)、羽生二冠×木村八段戦(8回戦一斉対局、2月1日)という直接対決も残っており、挑戦者決定は最終の9回戦か、あるいはプレーオフまでもつれ込むことになりそうである。
一方、これまで終了したA級順位戦29局のうち、4勝2敗の丸山九段を含めた上位5人で24勝を占めているので、残り5人の勝ち星はわずかに5勝。6回戦最終局は1勝4敗の谷川浩司九段と5戦全敗の佐藤康光二冠の対戦でどちが勝つにせよ、30局の対戦で上位5人で24勝、下位5人で6勝という極端な結果になる。
この下位5人の中で、誰がA級というトップ棋士10名から陥落する2人に入るのか。昨年も久保八段は6回戦までで1勝5敗と窮地に追い込まれていたが、そこから起死回生の3連勝で残留を決めた。しかし、ちょうど残留を賭けたA級順戦の残り3局と挑戦を決めた王将戦7番勝負が日程的に重なる。王将戦と順位戦の結果が、久保八段の中で、どうお互いに影響しあうのかも興味あるところである。
ちなみに、羽生二冠の1000勝はこれまでの8人の達成者の中で、最年少(37歳2ヵ月)、最速(22年0ヵ月)、達成時最高勝率(0.728)が話題になっている。
私は、それらの記録もさることながら、1000勝の相手が誰か、誰からどれだけか勝っているかにも興味があるのだが、今のところ、それについて書いたものはない。将棋年鑑のデータベースでもあればわかるのだろうが、持っていないので、インターネットでどこまで調べられるかやってみようと思っている。
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コメント
羽生さんに関しては、
http://www.rayraw.com/
に完璧なデータベースがありますよ。
投稿: 通りすがり | 2007年12月22日 (土) 12時36分
通りすがりさん、ありがとうございます。
本当に完璧なデータベースでした。
投稿: 拓庵 | 2007年12月22日 (土) 17時40分