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2008年1月12日 (土)

将棋第66期A級順位戦7回戦、木村八段×久保八段戦は久保八段の勝利、谷川九段×藤井九段戦は藤井九段が勝利し残留争いは依然混沌

将棋の第66期A級順位戦も7回戦を迎え、名人挑戦を巡る争いもまだ混沌としており、一方、降級者下位2名に入らないための残留争いも、まだ残留が確定しない5名の間で熾烈である。
ここまで、まだ残留が確定していないのは以下の5名。
(2)谷川浩司九段 2勝4敗
(6)藤井猛九段  2勝4敗
(7)久保利明八段 1勝5敗
(10)行方尚史八段 1勝5敗
(4)佐藤康光九段 0勝6敗

頭部の( )内の数字は、各棋士の今期のA級での順位であり、成績が同じ場合は順位の高い順に残留が決まるので最後に鍵を握る。

2008年1月10日(木)が、ここまで5勝1敗と挑戦者レースのトップを並走する木村一基八段と1勝5敗とあとがない久保利明八段の対戦。

三浦八段がすでに6勝1敗としている中、木村八段はここで負ければ挑戦者レースから一歩後退する。
一方久保八段は負けて6敗となると最多でも3勝6敗止まりとなり自分より順位が上位ですでに2勝している谷川九段、藤井九段の残留マジックを1とすることになり、降級争いが下位3人に絞られかねない。どちらも勝ちたい一戦である。

久保八段の先手で始まった対局は、なかなか戦端が開かれず、局面が硬直。同じ手順が4回繰り返される千日手が成立し、先手・後手を入れ替えての指し直しとなった。
指し直し局は、木村八段の先手。2局めもお互い慎重な指し手で局面は硬直化。1局で2回目の千日手となるかと思われたが、木村八段が角交換で手にした角を自陣に打って攻めの態勢を整備し、千日手を回避した。
しかし、その角打ちの瞬間に生じた一瞬の隙を見逃さず、久保八段が攻撃開始、最後まで攻めを切らさず攻めきった。

勝った久保八段は残留に向け貴重な1勝。負けた木村八段は5連勝のあと2連敗で、6勝1敗の三浦八段に一歩遅れることになった。

昨日の1月11日(金)は、早く残留を確定させたい谷川九段と藤井九段の2勝どうしの対戦。
順位2位の谷川九段は、順位4位の佐藤二冠がすでに6敗しており最終成績が最多で3勝6敗止まりであることから、あと1勝すれば順位の関係で佐藤二冠よりも上位となることが確実な状況。
残りの下位3人の誰かの勝ち星が最多3勝止まりであることが確定すれば残留が固まる。
ここで藤井九段に勝って3勝めをあげれば、8回戦に藤井九段×行方八段戦が組まれており、どちらかが必ず負けるため、残留が確定する。
一方の藤井九段は勝っても、佐藤二冠が自分より上位にいることからあと残留は確定しない。4勝めをあげて初めて残留が確定する。

こちらの将棋は藤井九段の先手。後手の谷川九段が早々に飛車を振り三間飛車に構え、一方、振り飛車党の藤井九段は向かい飛車。相振り飛車となった。
穴熊で玉を囲った谷川陣に対し、藤井九段は果敢に飛車先の歩を伸ばし、飛車先の歩を交換。穴熊囲いに風穴を開けた。
結局、この守りの疵を修復できないまま、戦いに突入。藤井九段にその守りの疵を咎められる形で、受けのない形に追い込まれ、そこから必死の反撃を試みたが、藤井玉を詰ませることはできず、谷川九段の投了となった。

この2日間の戦いの結果、残留争いの下位5人の成績は次の通り、変動した。( )内は今後の対戦相手。
(6)藤井猛九段  3勝4敗(行方、丸山)
(2)谷川浩司九段 2勝5敗(三浦、羽生)
(7)久保利明八段 2勝5敗(佐藤、三浦)
(10)行方尚史八段 1勝5敗(佐藤、藤井、郷田)
(4)佐藤康光二冠 0勝6敗(行方、久保、木村)

残るA級順位戦7回戦は、挑戦権に絡む羽生二冠(5勝1敗)×丸山九段(4勝2敗)戦が1月15日(火)、残留争いを左右する佐藤二冠×行方八段戦が翌1月16日(水)に行われる。

15日に丸山九段が羽生二冠に勝てば、ともに5勝2敗となり、6勝1敗三浦八段を5勝2敗で郷田九段、羽生二冠、丸山九段、木村八段の4人が追いかけるという構図となる。
羽生二冠×丸山九段戦は通算成績こそ28勝15敗勝率0.6512と羽生二冠の大幅勝ち越しだが、2005年度以降の3年間に限れば、羽生二冠の2勝4敗(「玲瓏」羽生善治データベースより)となっており予断を許さない。
今期のA級順位戦は最終戦まで目が離せそうにない。

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