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2008年2月26日 (火)

『先崎学の浮いたり沈んだり』で語られる郷田真隆九段

昨日(2008年2月25日)の記事で紹介した将棋の先崎学八段のエッセイ『先崎学の浮いたり沈んだり』(文春文庫)。これは、新年早々紹介した『山手線内回りのゲリラ』のいわば第1巻に当たるもので、先崎八段が2000年10月から2002年4月までに週刊文春に書いた閲エッセイを本にしたものだ。

この中には、「雲のような男」「郷田将棋のおおらかさ」と題して、2回郷田真隆九段を取り上げたエッセイがある。2人は、数多くいる将棋のプロ棋士の中でも、親しいようで、2人で朝6時まで飲んだなどいうことも書かれている。

郷田九段は、このエッセイが書かれている頃は、パソコンも携帯電話も使わず、FAXさえ使わず、原稿を将棋連盟まで届けに来たというエピソードも紹介されている。携帯電話は使い方もわからなかったということが紹介され、次のように続く。

これだけだとまるで原始人のようだが、決してそんなことはない。人情味溢れる男である。ただ、自分の世界を頑なに守り通しているだけだ。その生活ぶりは盤上にも如実に現れていて、流行の最先端をいくことはない。もちろんデータなんかはなから無視である。だからといって力まかせではない。常に独自の工夫があり理論がある。

郷田将棋を一言で言えば、おおらか、である。流行の最新型のことばかり考えている時、彼の将棋を見ると、気持ちが晴れ晴れする。伸び伸びした指し手に出会えるからだ。(『先崎学の浮いたり沈んだり』194ページ)

やはり、郷田将棋と村山将棋は、似ているのではないだろうか。

先崎学の浮いたり沈んだり (文春文庫)

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将棋」カテゴリの記事

コメント

拓庵さん、こんにちは~

ブログ開設2周年、おめでとうございます。

26日の記事におめでとうコメントを残そうかと思っていましたが、upがなかったのでこちらに・・・将棋の記事に無関係のコメントで申し訳ないです・・・。

拓庵さんとの最初のコンタクトは、大化の改新についての書籍の話題でしたね。

それ以来、ホント書籍を読まれるスピードがハンパなく・・・もちろん、早さだけではなく、その感想も・・・読んでいて楽しいです。

これからも、3周年・4周年に向かって、長く続けていってくださいね。

楽しみにしています。

投稿: indoor-mama | 2008年2月27日 (水) 15時13分

indoor-mamaさん、2周年のお祝いのコメントありがとうございました。

実は、この記事は26日の記事として書いたのですが、ココログのサーバーに送信する時点では27日になっていました。いつもは、送信前に公開日を修正するのですが、昨日は異様に眠く、そこまで気がつきませんでした。遅ればせながら、さきほど26日に変更しました。

今年になって、本を読む量がまた増えたような気がします。勝間和代さんの『効率が10倍アップする新・知的生産術』に感化されたようです。細切れの時間で本を読むことを意識してするようにしたところ、ペースが上がった気がします。

indoor-mamaさんと共通のテーマである歴史の関係では、『源氏物語の時代』(山本淳子著、朝日選書)が、あの時代のことがよくわかるという点で秀逸です。

これからも、「読んでいて楽しい」と言っていただけるものを書きたいと思います。

これからも、よろしくお願いします。


投稿: 拓庵 | 2008年2月27日 (水) 21時05分

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