将棋第66期順位戦、B級1組最終13回戦を終え全日程終了、次は森内名人対羽生二冠の名人戦
昨日(2008年3月14日)、将棋の第66期順位戦の最後を締めくくるB級1組の13回戦が行われた。すでに、鈴木大介八段と深浦康市王位のA級昇級と島朗八段のB級2組への降級が確定しており、最終戦の焦点は、残る降級1名に誰がなるかであった。
候補は2人。今期B級2組から昇級したばかりで定員13人中最終13位の杉本昌隆七段がここまで4勝7敗。一方、1現在将棋連盟の理事を務める順位11位の中川大輔七段が3勝8敗。
杉本七段が最終戦に勝てば、勝ち星で上回り自力残留が確定。杉本七段が敗れ、中川七段が勝つと4勝8敗で並び、順位差で杉本七段の降級となる。
杉本七段はすでに昇級を決めている鈴木八段との対戦。鈴木八段も現時点ではトップだが、自分が負け、深浦王位が勝つと、10勝2敗で並ぶことになり、来期のA級での順位が9位から10位に下がる。実力伯仲のA級では、最後に順位差がモノを言うのは、イヤと言うほど目にしており、鈴木八段としても勝ってA級9位を確実にしておきたい。
勝負は、序盤の駒組みで後手の鈴木八段がポイントを稼ぎ、杉本七段の反撃をあったが、逆転には至らず、鈴木八段が勝ち11勝1敗として来期のA級9位が確定した。
もう一方の当事者中川七段は阿部八段との対戦。中川七段は負ければ降級確定、勝っても杉本七段次第なので、勝つしかない。
中盤から阿部八段優勢の展開だったが、いよいよここから詰めに入るという段階で、阿部八段に緩手が出て、中川七段がやや挽回したが、逆転には至らず、最終的に中川七段が投了。中川七段は3勝9敗となり、2人めの降級者に決まった。
昨日の結果をまとめると以下の通りだ。
渡辺竜王(7勝5敗)○-●堀口七段(6勝6敗)
杉本七段(4勝8敗)●-○鈴木八段(11勝1敗、昇級)
北浜七段(6勝6敗)○-●高橋九段(7勝5敗)
畠山七段(6勝6敗)○-●深浦王位(9勝3敗、昇級)
井上八段(5勝7敗)●-○森下九段(5勝7敗)
中川七段(3勝9敗、降級)●-○阿部八段(6勝6敗)
島八段は3勝9敗(降級)ですでに全日程終了
昨日の結果も踏まえ、来期のA級とB級1組の順位は次のようになる。
将棋第67期順位戦
| 順位 | 棋士名 | 名人・A級累計等 |
| 名人 | 森内名人か羽生二冠 | 森内・名人5期・A級8期 |
| (A級) | ||
| 1位 | 森内名人か羽生二冠 | 羽生・名人4期・A級11期 |
| 2位 | 三浦弘行八段 | A級7期(棋聖1期) |
| 3位 | 郷田真隆九段 | A級5期(王位・棋聖計3期) |
| 4位 | 丸山忠久九段 | 名人2期・A級8期 |
| 5位 | 木村一基八段 | A級1期 |
| 6位 | 藤井猛九段 | A級1期(竜王3期) |
| 7位 | 谷川浩司九段 | 名人5期・A級21期 |
| 8位 | 佐藤康光二冠 | 名人2期・A級10期 |
| 9位 | 鈴木大介八段 | A級3期 |
| 10位 | 深浦康市王位 | A級2期(王位1期) |
| (B級1組) | ||
| 1位 | 久保利明八段 | A級5期 |
| 2位 | 行方尚史八段 | A級1期 |
| 3位 | 高橋道雄九段 | A級9期(タイトル5期) |
| 4位 | 渡辺明竜王 | (竜王4期) |
| 5位 | 阿部隆八段 | A級1期 |
| 6位 | 畠山鎮七段 | - |
| 7位 | 堀口一史座七段 | - |
| 8位 | 北浜健介七段 | - |
| 9位 | 井上慶太八段 | A級2期 |
| 10位 | 森下卓九段 | A級10期 |
| 11位 | 杉本昌隆七段 | - |
| 12位 | 山崎隆之七段 | - |
| 13位 | 屋敷伸之九段 | (棋聖3期) |
*名人・A級累計は66期までの合計
*名人経験者のその他タイトル期数は省略
A級はこのメンバーが戦って、2人の降級者を予想するのは難しい。出足で調子に乗れるかどうかが鍵を握るだろう。
B級1組の昇級候補は、降級したとはいえタイトル挑戦の4回実績を持つ久保利明八段、今期の出足1勝5敗と不調で心配されたものの後半6連勝で終わってみれば7勝5敗でB級1組4位を確保した渡辺明竜王が有力だろう。
渡辺竜王と競い合うように昇級してきた山崎隆之七段がどこまで力を発揮するか、ようやく実績に見合うポジションに昇級してきた屋敷伸之九段がどういう結果を残すのかも興味があるところだ。
とはいえ、当面の関心時は4月から開幕する第66期人戦7番勝負森内俊之名人対挑戦者羽生善治二冠戦で、どちらが勝利するかであろう。
過去名人位4期の羽生善治二冠は勝てば名人位5期となり、第18世名人有資格者である森内名人に次ぎ、第19世名人の資格を得る。羽生19世名人が誕生するのか、森内名人が羽生二冠の挑戦を退け、防衛を果たすのか見所満載の名人戦になりそうである。
ちなみに、タイトル戦での両者の対決は10回あり5勝5敗の五分である。名人戦では4回対戦してやはり2勝2敗の五分になっている。
4月、5月は名人戦観戦を楽しみにしよう。
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