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2008年3月13日 (木)

将棋、棋王戦の不思議

将棋の第33期棋王戦5番勝負は佐藤康光棋王に羽生善治二冠が挑戦しているが、1勝1敗で迎えた第3局は、先週土曜日(2008年3月8日)、急戦模様の将棋を羽生二冠が制して2勝1敗とし、棋王タイトル奪還まであと1勝なった。

棋王戦は、最近5年はいつも挑戦者が5番勝負を制し、タイトルホルダーが毎年入れ替わっている。他のタイトル戦ではタイトルホルダーが防衛を続け、タイトルの異動がほとんどないので、よけい棋王位の交替が目立つ。

その棋王戦も、以前は1990年度(第16期)に羽生善治二冠が当時の南芳一棋王からタイトルを奪ってから11年間並みいる挑戦者を倒し続け、12連覇を達成した。

この間の挑戦者は

年度 棋王 挑戦者 勝敗 結果
16 1990 南芳一 羽生善治 1-3 奪取
17 1991 羽生善治 南芳一 3-1 防衛
18 1992 羽生善治 谷川浩司 3-2 防衛
19 1993 羽生善治 南芳一 3-0 防衛
20 1994 羽生善治 森下卓 3-0 防衛
21 1995 羽生善治 高橋道雄 3-0 防衛
22 1996 羽生善治 森下卓 3-0 防衛
23 1997 羽生善治 郷田真隆 3-1 防衛
24 1998 羽生善治 佐藤康光 3-0 防衛
25 1999 羽生善治 森内俊之 3-1 防衛
26 2000 羽生善治 久保利明 3-1 防衛
27 2001 羽生善治 佐藤康光 3-1 防衛
28 2002 羽生善治 丸山忠久 2-3 失冠

11回の防衛のうち、3勝0敗と完封が5回あり、2勝2敗となって第5局までいったのが第18期の谷川戦だけというのも大したものだ。

その後、丸山忠久九段が羽生棋王からタイトルを奪ってからは、毎年タイトルが異動する。

年度 棋王 挑戦者 勝敗 結果
28 2002 羽生善治 丸山忠久 2-3 失冠
29 2003 丸山忠久 谷川浩司 1-3 失冠
30 2004 谷川浩司 羽生善治 0-3 失冠
31 2005 羽生善治 森内俊之 1-3 失冠
32 2006 森内俊之 佐藤康光 2-3 失冠
33 2007 佐藤康光 羽生善治

丸山→谷川→羽生→森内→佐藤→( ? )

不思議なことに、この5人はいずれも名人経験者であり、名人経験者の中でタイトルをぐるぐる回していることになる。

今回、佐藤棋王をカド番を跳ね返し、棋聖戦のように佐藤連覇の流れをつくれるのか、棋王戦の挑戦者としては負けなしの羽生二冠が3回目の挑戦も制するのか、第4局は来週水曜日(2008年3月19日)に行われる。

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