上田紀行氏の新刊『かけがえのない人間』と松岡正剛・茂木健一郎両氏の対談集『脳と日本人』を買う
先週末から土日にかけて、また何冊か本を買う。まだ、読み終わっていない本もたまっていて「積ん読」になるのは目に見えているが、やはり本は見つけて読みたいと思った時に買っておかないと、文庫や新書の新刊は、翌月の新刊が出ると、書店から姿を消してしまうことも多い。ベストセラーであれば、いずれブックオフに出回る頃に買うという選択肢もあるが、一般受けはしそうにないが、自分としては興味があるテーマの場合は、特に注意しておかないといけない。
まず、21日の金曜日に買ったのが、東京工業大学准教授の上田紀行さんが書いた講談社現代新書の今月の新刊『かけがえのない人間』。昨年は、2006年12月のダライ・ラマと長時間の対談をまとめた『目覚めよ!仏教』(NHKブックス)を出版したり、さらに岩波新書から出した『生きる意味』には、私も大いに勇気づけられた。端的に言えば、現代の日本に生きる人びとに対し、著書の中で「一人ひとりが、人間としての尊厳を回復しよう」と訴えている。今回の『かけがえのない人間』は、『生きる意味』の続編に位置づけられるもののようで、ダライ・ラマとの対談で触発された上田さんが自らのこれまでの生き方も語りながら、読者に「一人ひとりが、人間としてかけがえのない存在であることを認識することから始めよう」と呼びかけているように見える。
22日土曜日には、たまたま寄った書店で、松岡正剛さんと茂木健一郎さんの対談をまとめた『脳と日本人』(文藝春秋)を見つけた。2007年12月の発行であり、まだ新しい。
松岡さんのような、総合的な教養人の書く本は、ご本人の興味の範囲が広範囲にわたっていることから、テーマも多岐にわたるので、書店では作者別特集でもしてくれない限り、どこの棚を探せばあるのか見当がつかないので、見つけた時にすぐ買っておくのが、安全・確実である。
先週まとめて買った松岡作品のうち、『知の編集術』は駆け足で読み終え、『17歳のための世界と日本の見方』がもう少しで終わりそうなところである。やはり、大した教養人だと思う。
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