薬師寺展を見る
2007年度もあと残すところわずか。制度上、消化しなければならない休暇が2日あり、今日と明日の2日、仕事を休むことになった。
せっかくの平日の休みを活用しないのは、もったいないので、先日、NHKの朝のニュースでも取り上げられた「薬師寺展」を見るため、上野の国立博物館に行くことにした。さらに、昨日の夜も堪能したが、東京は今週末には桜が本番。上野の帰りに、明るい時間の千鳥ヶ淵の桜を見ることにする。
薬師寺展は、今週の25日(火)から始まったばかり。しかし、国立博物館でのビッグな展覧会は、休みは相当混雑するので、できれば平日に行きたい。しかし、平日でも混んでいるのではないかと心配したが、入館券の販売窓口では、ほぼ待たされることなく、買うことができた。
今回の薬師寺展は、京都遷都1300年の記念してのイベントで6月8日まで開かれている。展示の目玉は、薬師寺金堂の「日光菩薩」、「月光菩薩」の二体と麻布に描かれた「吉祥天女」画像だろう。(昔、切手のデザインに採用されたこともある)
会場の平成館まで行ってみると、それなりに人はいて、各展示物のまわりに人だかりができている。平日でこれだと、週末の土日は渋滞状態のノロノロ歩きが恒常化するかも知れないと思う。
一番の目玉の「日光菩薩」、「月光菩薩」は仏像自体が3mを超える大きな像なので、全く見えないということはないだろう。
どちらも顔は端正で、三曲法と呼ばれる技法で、腰を少しくねらせた姿は、色っぽくもある。これまで、1300年の長きに渡って日本の社会の変遷を見続けてきた仏像であり、またこれから先も、千年の単位で歴史の変遷を眺めていくのだろう。
昼の千鳥が淵の桜の様子については、明日改めて書くことにしたい。
<追記2008.3.28>会場の国立博物館・平成館2階からガラス越しに眺める桜は、まるで一幅の日本画の屏風を見るようだった。
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