第66期将棋名人戦七番勝負第2局は挑戦者の羽生善治二冠が制し、1勝1敗に
2008年4月22・23日にわたって大阪・堺市で行われた第66期将棋名人戦七番勝負第2局は、先手番の挑戦者・羽生善治二冠(王座・王将)が森内俊之名人を破り、戦績を1勝1敗のタイとした。
将棋の内容は、2人の間の92戦に及ぶ戦いの中で、先手番が60勝と先手有利の状況の中、後手になった森内名人から角交換を行う一手損角換わりの将棋となった。双方とも、玉の守りは不十分な中、攻めに重点を置いた駒組みを進める。特に、後手森内名人は居玉のまま。先手の羽生二冠が終始、主導権を握り、局面は展開した。途中、いったん森内名人が手番を握り、攻めかけたが、再び羽生二冠に手番が渡ったところで、羽生二冠が森内玉の回りの守りの金銀を一枚ずつ剥がし、さらに一度は二段目まで上がった森内玉を裸にして5一の居玉の位置に落とし、8二飛車打ちと二段目への逃げ道に網をかけ、森内名人を投了に追い込んだ。
これで1勝1敗のタイスコア。二人のこれまでの戦いからすれば、今回も最終局の第7局までもつれ込む可能性が高そうだ。
先手番の勝率が、将棋界の一般的な先手の勝率より遙かに高いということは、先手番のわずかな有利が、そのまま、勝敗に結びつくほど、2人の力が拮抗しているということの現れではないかと思う。
第3局は、ゴールデンウィーク明けの5月8・9日の両日、福岡市で行われる。
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