最近の積ん読(つんどく)本-文庫・単行本編(2008年5月)
昨日の続きで、最近買った本のうち、文庫と単行本について備忘録として記録しておきたい。
文庫は、買うだけで読まないまま、本当に「積ん読」になってしまっているものも多く、GW前に買った宮本輝著『にぎやかな天地(上)(下)』もまだ、手つかずになっている。いけないと思いつつ、またおもしろそうな本があると買ってしまう。
堀江俊幸著『河岸某日抄』(新潮文庫)
しばらく前に、「おもしろいよ」と紹介してくれる人もあって、新潮文庫から出ていた『雪沼とその周辺』、『いつか王子駅で』を続けて読んだ。『雪沼とその周辺』は短編集、『いつか王子駅で』は長編という違いはあるが、どこか浮世離れしたようななんとも不思議な魅力のある作家で、新潮文庫の5月の新刊として本書が書店に並んだ時、つい買ってしまった。読売文学賞受賞作である。
レリー&ロイ・アドキンズ著『ロゼッタストーン解読』(新潮文庫)
こちらは、新潮文庫の6月の新刊だが、今日、書店で並べられていた。歴史が好きな私にとって、これもタイトルだけで買った本である。エジプトの古代文字ヒエログリフを解読したフランスの考古学者シャンポリオンの解読までの歩みを描いたもののようだ。
村山治著『特捜検察VS.金融権力』(朝日新聞社)
以前このブログで紹介した『市場検察』の著者の前著である。『市場検察』を読み終わったあと、本屋に行くたびに探したのだが、なかなか在庫がある店がなく、予約入手したもの。2007年1月の出版で、半年もたっていないのだが、もう店頭から姿を消している。特捜検察が、旧大蔵省とその庇護の下にあった金融界の問題点にどう切り込んでいったかの記録で、『市場検察』の一分野を詳述したものといえる。
ジョン・ネスビッツ著『マインドセット ものを考える力』(ダイヤモンド社)
「マインドセット」という言葉だけを聞くと、英語の細かい意味の使い分けに疎い私などは、つい「マインドコントロール」と類似のことかと思ってしまう。おそらく編集者も、そのような誤解をおそれたのだろう日本語で「ものを考える力」と英和のダブルタイトルとしている。
著者のジョン・ネスビッツは未来予測学者として著名らしい。その未来予測学者が将来の変化を予測する時に、考える11の原則(マインドセット=ものの考え方)を紹介している本である。
11のうち、いくつかを紹介すると
(1)変わらないものの方が多い、(2)未来は現在に組み込まれている
などである。
時代の転換期にある現在、個人のレベルで将来のあり方を予測し、そこに向けた変化に、あらかじめ備えておくおことは、これまで以上に重要になっていると思う。
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