第21期将棋竜王戦の1組3位決定戦の郷田真隆九段の相手は鈴木大介八段
将棋界は、昨日の第66期名人戦第3局での挑戦者羽生善治二冠の逆転劇の興奮冷めやらぬところ。優勢を維持したまま、挑戦者を追い詰めていた森内名人の動揺は、相当なものだろうと思うが、前期も2連敗の厳しい状況から3連勝と盛り返したし、第6局の大逆転での敗戦の後も、動揺を引きずる事なく第7局で勝利し防衛を果たしているので、まだまだ波乱はあるだろう。名人戦はタイトル戦に中でも、各局の間隔が長いので、回復する時間もあるだろう。
一方、秋に行われるビッグタイトル竜王戦の方は、5月8日(木)に最上位の1組の準決勝の2局め木村一基八段と鈴木大介八段の対戦が行われ、木村八段が勝利した(将棋連盟ホームページ「最近1週間の結果」から)。
その結果、1組の決勝は前々期1組優勝の丸山忠久九段と前期1組優勝の木村一基八段との組合せとなった。なお、2人は1組の2位以上が確定し、挑戦者決定トーナメントの進出も決めている。
一方、2人に敗れた郷田真隆九段と鈴木大介八段は1組の3位決定戦に回る。竜王戦の1組は2敗しなければ、挑戦者決定トーナメントに出場できるシステムになっており、準決勝で敗れた2人には3位決定戦に勝つことが、トーナメント進出の条件である。
郷田九段と鈴木八段の対戦成績はこれまで郷田7勝、鈴木5勝(のはず)。将棋関連のサイト「棋士別成績一覧」によれば、2001年度以降は4戦で2勝2敗である。
2人ともトップクラスにありながら、比較的対戦が少ないのは、順位戦での対戦が少ないからである。
2002年度の第61期順位戦で2度めのA級昇級を果たし、4勝5敗という成績を残すも、混戦だったこの年、4勝5敗が5名という中、2勝7敗の森下卓九段の次の下位者は順位10位の郷田九段となり、2度めの降級の憂き目を見る。一方、その第61期のB級1組で昇級直後ながら8勝3敗で2位となり1期でA級入りを決めたのが鈴木大介八段である。
その後、鈴木八段はA級の地位を守り、郷田九段は3度目のA級復帰に2期を要した。
2人がともにA級棋士に名を連ねた2005年度の第64期、2人は8回戦で対戦した。
A級8位で7回戦まで2勝5敗の鈴木八段、昇級直後で幕尻の10位の郷田九段は4勝3敗。鈴木八段としては、残る2戦を連勝して4勝5敗して残留に望みをつなぎたいところ。郷田九段としては、勝って5勝3敗と勝ち越しを決め、3回目の今回こそA級残留を決めたい。負けて4勝4敗となると順位が最下位なだけに、三度目の降級がないとも限らない。
このときの2人の戦いは、途中まで先手の鈴木八段有利と言われた戦いだったが、郷田九段が終盤自力を発揮し、鈴木八段をねじ伏せた。郷田九段は勝ってA級残留確定、負けて2勝6敗となった鈴木八段は最終戦に勝つも、順位差でB級1組降級となった。
A級残留の椅子は常に8席しか用意されていなので、結果的に郷田九段がA級残留したにことで、鈴木八段があぶれることになった。この時の郷田九段の勝利は、その席の入れ替えを自ら勝ち取る勝利であった。
その後、2年間は郷田九段がA級の地位を守る中、鈴木八段はB級1組だったことから、順位戦での対戦はなかった。
その次に2人が対戦したのは、昨年度(2007年度)のNHK杯の準々決勝。この時は、鈴木八段が、借りを返した格好で、その後鈴木八段は準決勝でも渡辺竜王を破り、決勝まで駒を進めた。
郷田九段には、ぜひ鈴木八段を降して、挑戦者決定トーナメントに名乗りを上げ、ファンがワクワクする機会を増やしてほしい。
なお、竜王戦1組の1回戦敗者8名で争う5位決定戦では、森内名人、谷川九段の2人が1回戦で敗れて2組降級が決まったが、その後の2回戦では、森内名人を破った中原誠16世名人が、佐藤康光二冠(棋聖・棋王)にも勝利した。2年連続で、挑戦者として渡辺竜王と激闘を繰り広げてきた佐藤二冠だったが、今期は挑戦者決定トーナメント開幕前に姿を消すことになった。
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