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2008年5月14日 (水)

松村由利子さんが書いた石井桃子さんの追悼記事が毎日新聞に掲載された

今日(2008年5月14日)の毎日新聞の朝刊に、本来は4月30日に掲載される予定だった歌人の松村由利子さんが書いた石井桃子さんの追悼記事が載った。

石井桃子さんは、児童文学者・翻訳家で、著作としては『ノンちゃん雲にのる』(福音館)、翻訳としては『クマのプーさん』『プー横町にたった家』(岩波書店)などが有名である。今年(2008年)4月2日に亡くなられた。享年101歳。大往生といっていいだろう。

追悼記事は、限られた字数の中で、コンパクトに故人の業績を紹介しつつ、その人となりとうかがわせることが必要で、その上で、書いた人自身の追悼の意がこもっていなければ、読者の心を動かすことは難しいだろう。

記事は

「いしいももこ」というやわらかな名前に、どれだけ多くの人が親しんだことだろう。

という一文から始まり、88年当時、筆者が直接ご本人を取材した際の

「子どもには、ストーリーの骨格や人物描写のしっかりした明るい作品が必要です」

という石井さんの言葉が紹介される。さらに、

どの本も増刷の都度読み返して直しを入れるのが常だった。

との過去の著作についても常により良いものにしていこうしていたことが、編集者や親しい人による話として紹介され、

「子どもというものは侮れない。自分では表現きなくても、いろいろなことを鋭く感じ取っている」

という再び石井さんの言葉につながる。

そして、石井さんの盟友で後継者でもある松岡享子さん(『がんばれヘンリーくん』、『くまのパディントン』などの翻訳者)の話、筆者が石井さんの自宅を開放した「かつら文庫」の50周年のお祝いに出席できなかったことが語られ、最後は

亡くなったのは偶然にも「国際子どもの本の日」だった。

と締めくくられている。

記事とともに、載せられている石井桃子さんの優しいまなざしと穏やかな笑顔の写真とあいまって、故人の子どもの本にへの思いがよく表された追悼記事だと思う。

まだ、読まれていない松村ファンの方、図書館などで読んでいただければと思う。

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