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2008年7月15日 (火)

将棋の第49期王位戦、初戦は挑戦者の羽生善治名人が深浦康市王位に勝利

昨年、深浦康市八段が4勝3敗で羽生善治王位からタイトルを奪取してはや1年。挑戦者リーグを勝ち抜き、羽生前王位がリターンマッチに登場してきた。
第1局は、昨日(2008年7月14日)から2日間の予定で、北海道網走で始まった。昨年の7番勝負では、後手番だった第1局を制し、先手番となった第2局と連勝して、タイトル獲得へ大きな足がかりを作った深浦王位。
だが、今回、挑戦者として再登場してきた羽生名人もこれまでとは一段違う強さを見せている。第66期名人戦ではライバル森内俊之名人を破って、念願の名人位復帰を果たし、19世名人の資格を得るとともに、続いて挑戦者となった第79期棋聖戦では、佐藤棋聖の2連敗を喫したあと2連勝で巻き返し、棋聖位の行方は、今週18日に行われる最終の第5局で決まる。

これまでの2人の対戦成績は、深浦王位から見て18勝20敗、勝率0.4736。上位棋士の中で、第一人者である羽生名人に対してもっとも健闘しているのが、深浦王位である。
第1局は振り駒で、挑戦者の羽生名人が先手。深浦王位は、後手の勝率が比較的高いとされるは1手損角換わり戦法を採用。中盤、羽生挑戦者が角を切り、駒の損得では、深浦王位優位となったが、羽生名人の攻めで深浦玉は丸裸状態に。深浦王位も攻め合いで、羽生玉に迫ったが、巧みにかわされて、深浦王位の投了となり、挑戦者の羽生名人が先手番の初戦を確実に勝利し、タイトル奪回に向け、アクセルを踏み込んだ形になった。
現在の羽生名人の力強さを見ると、深浦王位が先手番となる次の第2局を落とすようだと、一気に決着がつくこともあるかも知れない。深浦王位にとっては、第2局は負けられない一戦である。

深浦王位は、昨年の王位獲得が初タイトルだが、準タイトル戦扱いだった朝日オープン選手権の第21回大会(2003年)の5番勝負で堀口一史選手権者を破り、選手権者となっている。以前の昇段規定では、九段への昇段規定の「タイトル3期獲得」のタイトルの中に朝日オープン選手権も入っていたので、深浦王位は今回王位防衛に成功すれば、九段への昇段も手にするはずである。
九段への昇段も、①名人位1期、②竜王位2期、③タイトル3期、④八段昇段後公式戦250勝である。現在、順位戦のA級に在籍する10名のうち6名が、上記に①~③の条件を満たし九段となっている。今後A級に定着し、他のトップ棋士に伍して活躍していくためにも、九段の肩書きもほしいところだろう。
深浦王位が防衛に成功し、九段に昇段できるかどうかも、みどころの一つだろう。

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