第2回ネット将棋最強戦は、竜王戦防衛戦を控えた渡辺明竜王が優勝
第2回のネット将棋最強戦は、2008年1月1日現在を基準とし、
(1)第1回ネット将棋最強戦のベスト4以上
(2)タイトル保持者
(3)公式棋戦優勝者
(4)2007年1月から12月までの賞金ランキング上位者
の順で16名が選抜され、今年の5月からネット上の対戦が始まった。
毎週日曜日の夜8時から、ネット上で対戦が行われ、決勝に残ったのは、渡辺明竜王と鈴木大介八段。
1回戦では、対戦した羽生善治二冠(当時)の時間切れ「反則負け」で2回戦に駒を進めた渡辺竜王だったが、2回戦佐藤康光棋王、準決勝で前回優勝郷田真隆九段という実力者を破り決勝に進出した。
一方の鈴木八段は、1回戦森下卓九段、2回戦深浦康市王位という故花村九段門下の兄弟弟子を連破し、さらに準決勝でこちらは前回準優勝の丸山忠久九段を破っての登場である。
決勝は、スポンサーである大和証券の本社で、今日(2008年8月24日)の午後2時から行われた。
鈴木八段の先手で、戦型は振り飛車党の鈴木八段が振り飛車・美濃囲い、後手の渡辺竜王が居飛車・穴熊での戦いとなった。
飛車・角の大駒が飛び交い、途中、鈴木八段の両飛車取りの角打ちが出るなど、息もつかせぬ波乱万丈の展開になり、最終盤では、お互いに相手の囲いを崩し、詰ませにいく展開となったが、最後は、渡辺竜王が鈴木玉を即詰みに討ち取って、第2回優勝の栄冠を手にした。
順位戦(B級1組)では、今ひとつ調子に乗り切れていない渡辺竜王だったが、自らの持つタイトル竜王位の防衛戦が近づくなか、きっちりと調子を上げて優勝を手にしたのは、さすがと言えるだろう。
今回の竜王七番勝負に勝てば5期連覇となり、初めて「永世竜王」の資格を得ることになる。これまで4期は、第17期に森内俊之竜王からタイトルを奪取して以降、第18期が木村一基七段、第19期・第20期と佐藤康光棋聖・二冠(当時)を破って4連覇している。
前期も防衛戦前は、順位戦では好調とは言えない成績だったが、TV棋戦の銀河戦で優勝し、竜王戦に調子を合わせてきた。
今回の第21期竜王戦の挑戦者は、羽生善治名人(四冠)と木村一基八段が8月29日から挑戦者決定三番勝負を戦う。すでに、何回かこのブログでもふれたが、羽生名人が挑戦者となれば、通算7期で「永世竜王」の資格を目指すこととなり、勝った方が、初代の「永世竜王」というファンとして見逃せない七番勝負になる。
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