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2008年8月 7日 (木)

第49期王位戦第4局は、深浦康市王位が勝ち王位タイトル防衛にあと1勝

再び将棋界の全タイトル七冠制覇を狙う羽生名人に対し、なんとか防衛しタイトルホルダーの地位を維持したい深浦王位。
深浦王位の2勝1敗で迎えた王位戦の第4局は、深浦王位の出身地長崎県佐世保市で、昨日・今日(2008年8月6日~7日)の2日間にわたって行われた。
めったにあるものではない地元でのタイトル戦、深浦王位としては勝って、文字通り「故郷に錦」を飾りたいところだろう。

対局は、先手の深浦王位が▲7六歩、▲2六手と居飛車に構えたの対し、挑戦者羽生名人が、一手損角換わりを選択。深浦王位が早繰り銀という戦法から、前線進出を目指すと、羽生名人が飛車を四間に振り、銀の動きを牽制。
それぞれ玉は、飛車と反対側に囲おうという形になるが、お互いが玉の守りを固める前に戦端が開かれ、飛車、角の大駒が飛び交う激しい攻め合いの将棋になった。
深浦王位は銀を捨て駒にして羽生陣深く飛車を打ち込み龍を作り、橋頭堡を築く。後から棋譜を眺めると、総じて深浦王位が優位に進めていたように思うが、それは結果論というものなのだろう。
素人目には、激しい攻め合いの中でも、深浦王位が77手目に▲8八玉といったん自玉を囲いの中に納めた一手と羽生名人が龍と角で攻めかかる中、自玉の守りに使いたくなる金を玉とは反対側にもって行き来て自陣の角と底歩を繋ぎ、龍の横効きを遮る角・金・底歩の壁を作った85手目の▲4八金の2手が、羽生名人の攻撃を弱めさせる好手のように見えた。
最後は、羽生名人の玉は、深浦王位の攻めの前に守り駒を剥がされ、単騎荒野に放り出される。深浦王位は角打ちの王手(▲6一角)、羽生玉が逃げたところを、手順で銀を取りながらの角成り、さらに羽生玉玉頭ラインへの香打ちで、即詰みの形となり、羽生名人の投了となった。最後の仕留め方は「鮮やか」のひと言に尽きる。(王位戦第4局の棋譜は→こちら

これで深浦王位の3勝1敗、タイトル防衛まであと1勝となり、羽生名人との対戦成績も21勝21敗で互角に戻した。
しかし、前期の王位戦も挑戦者の深浦八段(当時)が3勝1敗とリードしたあと、羽生王位(当時)が2勝。最終戦までもつれ込み、2007年で一番の名局と言われる死闘の末、なんとか勝ってタイトルを獲得したこともあり、4つ勝つまでは安心できないと思っているに違いない。

また2人の対戦は8月26日に予定されている王位戦第5局の前に、13日には竜王戦準々決勝での対戦もある。両方に勝って、王位戦・竜王戦の両方で羽生七冠のストッパーを果たせれば、名実ともに羽生キラーの地位が確固としたものになり、深浦王位自身の棋士としてのステップアップにも繋がるだろう。
王位防衛を果たせば、「九段」の昇段も実現し、タイトル防衛という結果がさらなる自信を生み、深浦王位が目指す「A級」に定着できる「真のA級棋士」という結果も自然と着いてくるのではないかと思うが、どうだろうか。
棋士深浦康市にとって、2008年8月~9月は、棋士人生の転機であろう。そのチャンスを生かせるかどうか、王位戦で羽生名人にあと1つ勝てるかどうか、もうしばらく、深浦vs羽生の戦いから目が離せない。

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