« パソコンでの日本語処理の技術史を語る『パソコンは日本語をどう変えたか』(講談社ブルーバックス) | トップページ | サブプライム問題につき、その構造と原因を分析した「金融市場戦略チーム」の第一次、第二次報告書を見つける »

2008年9月 3日 (水)

将棋の第21期竜王戦挑戦者決定三番勝負第2局は木村一基八段が羽生善治名人を破り1勝1敗に

今日(2008年9月3日)行われた第21期竜王戦挑戦者決定三番勝負第2局は木村八段が羽生名人を破り、対戦成績を1勝1敗のタイとした。挑戦権は第3局の勝者が得ることになった。(速報)

羽生名人と木村八段の対戦成績は、前回の三番勝負第1局でまでで羽生名人13勝、木村八段3勝とワンサイドになっている。おまけに木村八段から見るとここまで8連敗。羽生名人は、対戦があるトップ棋士のほぼ全員に勝ち越しているとはいえ、これだけ分が悪いトップ棋士も珍しい。木村八段の通算で7割近い勝率を考えると、羽生名人にこれだけ負けているのはやや意外な感じもする。

竜王戦の棋譜中継のコメントを見ると、さらに、木村八段の3勝は全て後手番で勝っているとのこと。先手有利の将棋の世界で、これも意外なことである。第2局は、木村八段の先手。昨年も、竜王戦では挑戦者決定三番勝負まで進み、佐藤康光二冠(当時)と戦い、初戦に敗れたあと、2局目は勝ち、第3局で敗れ挑戦権を逃している。今期も羽生名人に先勝され、今日負ければ羽生名人の挑戦が決まる。

勝負は、後手の羽生名人が一手損角換わりを選択。攻め合いになり、羽生名人の踏み込みに木村玉に詰みがあるのではという解説もあったが、羽生名人が検討陣が詰みと予想した手を指さず、別の手を指したことで、木村八段も息を吹き返し、反転攻勢に。最後まで気の抜けない戦いだったが、木村八段の「竜」が羽生玉を追い、最後は羽生名人の投了となった。(第2局の棋譜は→こちら

これで、木村八段は先手番で初勝利。対戦成績のひとつ返して、羽生名人13勝、木村八段4勝となった。勝った方が挑戦者となる第3局は9月12日(金)に行われるが、その前に2人は明後日9月5日(金)に、第56期王座戦五番勝負第1局で羽生王座対挑戦者木村八段として対戦する。羽生名人の数あるタイトルである中でも、16年間守り続けている王座を、木村八段が奪うことができるのか、竜王戦の挑戦権獲得とあわせ、羽生七冠、永世七冠阻止の刺客となれれば、木村八段の株も一気に上がることになる。

| |

« パソコンでの日本語処理の技術史を語る『パソコンは日本語をどう変えたか』(講談社ブルーバックス) | トップページ | サブプライム問題につき、その構造と原因を分析した「金融市場戦略チーム」の第一次、第二次報告書を見つける »

将棋」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 将棋の第21期竜王戦挑戦者決定三番勝負第2局は木村一基八段が羽生善治名人を破り1勝1敗に:

« パソコンでの日本語処理の技術史を語る『パソコンは日本語をどう変えたか』(講談社ブルーバックス) | トップページ | サブプライム問題につき、その構造と原因を分析した「金融市場戦略チーム」の第一次、第二次報告書を見つける »