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2008年9月12日 (金)

羽生善治名人強し、第21期竜王戦挑戦者決定三番勝負第3局は180手の激闘の末、木村一基八段を破り竜王戦でも挑戦者に

今日(2008年9月12日)は、第21期竜王戦の挑戦者が決まる日。挑戦者決定三番勝負の最終第3局である。勝ち残った羽生善治名人、木村一基八段がそれぞれ1勝ずつをあげて、いよいよ雌雄決する最終局である。

夜飲み会があって、家に戻って来たのは夜の11時近く。ネットの棋譜中継にアクセスするが、Flash版もJAVA版もアクセスが集中しているようで、重くて全然繋がらない。
ようやく繋がったJAVA版は、後手・羽生名人の178手目を示している。すでに、木村玉は風前の灯火。しかし、そこから、局面がフリーズして動かない。
同時に伝えられている中継ブログの控え室を映した動画は、検討していた将棋盤や駒をかたづけるところが映っている。勝負は決着したらしい。
再三、棋譜中継にアクセスを試みていると今度はFlash版が繋がった。羽生名人の180手目△8七桂不成の王手に、木村八段が投了したことが示されていた。

とうとう、竜王戦でも羽生名人が挑戦者となった。「羽生名人強し」である。10月から始まる第21期竜王戦七番勝負は、5連覇で永世竜位を狙う渡辺明竜王と、通算7期で永世竜王位を目指す羽生善治名人の初の永世竜王位を賭けた戦いになる。

第21期の竜王戦の挑戦者を決める予選では、羽生名人(当時は王座・王将の二冠)はトップ棋士16名が所属するランキング戦1組のトーナメント1回戦で深浦康市王位に敗れ、苦しいスタートだった。挑戦権を争う決勝トーナメントに出るには、1回戦の敗者8名での5位決定トーナメントを勝ち抜かねばならない。5位決定トーナメントとは言うものの、この1回戦で再び敗れると、来期のランキング戦2組への陥落が決まるという厳しい戦いである。
おまけに、今回の5位決定トーナメントに回った8人には、森内名人(当時)、佐藤二冠(当時)、谷川九段、三浦八段、中原16世名人と錚々たるメンバーが揃っており、勝ち抜くのは至難の技であった。しかし、ここで羽生は、初戦で谷川九段、2回戦で杉本昌隆七段を破り、5位決定戦では、初戦森内名人・2回戦佐藤二冠と実力者を連破した中原16世名人を破って、1組5位を決め、決勝トーナメントに名乗りをあげた。
ランキング戦3組までの各組優勝者、2組の優勝と2位、1組の優勝から5位までの11名で争う決勝トーナメントでは、4・5・6組の優勝者中で勝ち上がった糸谷哲郎五段を破り、さらにランキング戦で苦杯をなめた深浦王位(1組4位)、1組優勝の丸山忠久九段をともに終盤の逆転劇で連覇して、挑戦者決定三番勝負に進出。阿久津主税六段(3組優勝)、郷田真隆九段(1組3位)を破って挑戦者決定三番勝負に駒を進めた、木村一基八段を2勝1敗で退け、とうとう挑戦者である。特に、決勝トーナメントでの深浦戦、丸山戦はどちらも終局直前まで相手が優勢と言われていた将棋だったのに、終局間際に相手に失着が出て、勝ちを拾うという際どい戦いだった。

最強の挑戦者羽生善治名人を迎える渡辺明竜王は、第17期に4組優勝者として決勝トーナメントに出場。当時はまだ五段であった。森雞二九段(3組2位)、谷川浩司二冠(1組優勝)、屋敷伸之九段(1組3位)を破って挑戦者決定三番勝負に進み、そこでも森下卓九段(1組2位)に2連勝して挑戦者となった。六段に昇段して臨んだ七番勝負では、当時の森内俊之竜王を4勝3敗で破り竜王位を獲得。以来、第18期木村一基七段(4戦全勝)、第19期佐藤康光棋聖(4勝3敗)、第20期佐藤康光二冠(4勝2敗)と挑戦者を退け、竜王戦20年の歴史の中で初の4連覇を果たしている。

羽生世代・最強世代と言われる森内・佐藤の2人はすでに破っている渡辺竜王。ここで、絶好調の羽生善治名人本人の挑戦を退けることができれば、名実ともに羽生世代・最強世代に対抗する新世代の盟主と言えるだろう。
渡辺・羽生の永世竜王位を賭けた戦いは、世代間の闘争でもある。

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