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2008年9月16日 (火)

サブプライム・ローン問題の岐路、米大手証券会社リーマン・ブラザーズ経営破綻

日本は「敬老の日」で休日だった2008年9月15日、サブ・プライムローン問題に端を発し、経営不安説が囁かれ、大手銀行や投資家による資本増強による再建が必須と言われていた米国4位の大手証券会社リーマン・ブラザーズが米国破産法11条(チャプター11*)を申請し、事実上倒産した。
(*チャプター11=以前は日本の「会社更生法」に相当と言われていたが、今回の報道では「民事再生法」に相当と書かれている)
同日、第3位の証券会社メリル・リンチも米銀2位でリーマン・ブラザーズを支援するのではないかと言われていたバンク・オブ・アメリカに救済合併されることになった。リーマン・ブラザーズは、交渉相手だったバンク・オブ・アメリカが、同業のメリル・リンチを支援することが決まり、万策尽きて、チャプター11の申請ということになったのかも知れない。
新聞によれば、リーマン・ブラザーズの資産規模は6390億ドル(約66兆5000億円)、負債総額6130億ドル(約63兆8000億円)という。
先週(2008年9月7日)、これもサブプライム問題で経営不安が囁かれていた連邦住宅抵当公社(ファニーメイ)と連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)を、米国政府の管理下に置くことが発表され、米国の信用不安も沈静化するかと思っていたが、これで、また様々な信用不安が飛び交うことになるだろう。
現に、今度は、米国保険最大手のAIGの株価が急落し、経営不安説が流れているという。

2週間ほど前にサブプライム問題の構造を分析した金融担当大臣の私的諮問機関「金融市場戦略チーム」の報告書の話を書いたが、そこでは、サブプライム問題の構図についての分析があった。一部、補足・修正して再掲すると
①サブプライムローンの借り手(信用リスクの高い住宅購入者)
②サブプライムローンの貸し手(地域の銀行等)
③貸し手からローンを買い取って証券化商品を組成した証券会社・銀行等
④証券化商品に格付をした格付会社
⑤証券化商品の償還を保証した保証会社(モノライン)
⑥証券化商品の販売者(証券会社等)
⑦証券化商品を購入した投資家

今回のサブプライム・ローン問題は、そもそも、①の借り手の延滞率が高まったところから始まっている。借り手の延滞が増えれば、②の貸し手の貸出姿勢は厳しくなり、結果として住宅は売れなくなり、不動産価格は下落する。
今回のリーマン・ブラザーズは③の証券化商品を組成した証券会社・銀行等に相当するといえる。組成をするには、サブ・プライムローンを②の貸し手から仕入れ、証券化商品のして組み直し、⑥の販売者に卸さなければならない。それを商売として繰り返していれば③の組成者のバランスシートには、常に仕入れた住宅ローン債権と販売前の証券化商品が残っていることになる。あるいは、③組成者は⑥の販売者も兼ねているケースも多いと思われるので、不動産価格の下落、それに伴う証券化商品の評価損が組成を手広く行っていた米証券会社大手を直撃した。

サブプライム問題の連鎖は③組成者・⑥販売者までで終わるわけではない。最後は、⑦証券化商品の購入者である投資家にたどり着く。米保険最大手のAIGの株価急落による経営不安説は、いよいよ連鎖の最後の輪である投資家のところまで、この問題が波及したということではないかと思う。

一方、リーマン・ブラザーズの経営破綻は、リーマンに対する6130億ドルの債権を保有していた債権者に、貸し倒れという損失計上を迫ることになる。日本の銀行・証券・保険会社への影響が軽度であることを願うしかない。

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