深浦康市王位、羽生善治四冠を破り、王位タイトルを防衛
将棋の第49期王位戦七番勝負最終局は、深浦康市王位が挑戦者羽生善治四冠の終盤の激しい攻めを凌ぎきり、勝利をつかみ取り王位タイトルの防衛を果たした。
羽生善治四冠の二度めの七冠制覇を阻止するとともに、準タイトルだった朝日オープンを含めタイトル獲得3期となり、九段昇段を果たした。
深浦王位にとって、今期ここまで38戦して28勝10敗で勝率0.7368、特に最近10局では9勝1敗と絶好調で、二度目の七冠制覇もあり得るのではと思われていた羽生四冠(名人・棋聖・王座・王将)を相手に防衛を果たしたことは、大きな自信になるに違いない。
これまでの、将棋界のタイトル戦で2年連続で羽生四冠と対戦し、2年連続で勝利したケースはそう多くはない。
過去の例を探すと 第43期王位戦(2002年度、奪取)・第44期(2003年度、防衛)の谷川浩司王位(当時)と第62期(2004年度、奪取)・63期(2005年度、防衛)名人戦での森内俊之名人(当時)の2回だけではないかと思う。今回の深浦王位は、昨年の48期が奪取、今期49期が防衛のケースが3回めということになる。
挑戦者決定の仕組み上、前期のタイトル戦の敗者が、翌年度の挑戦者決定リーグに留まる名人戦・王位戦・王将戦の場合は、羽生四冠は前期のタイトル戦で敗れても、翌期も挑戦者として勝ち上がってくることも多く、中でも王将戦では谷川浩司現九段に対し第44期(挑戦失敗)・第45期(奪取、七冠達成)、佐藤康光現棋王には第51期(失冠)・第52期(奪還)、森内俊之九段に対し第53期(失冠)、第54期(奪還)と、2回目には必ずタイトルを奪っている。また、前期タイトル戦敗者にさほどアドバンテージのない竜王戦でも、当時の藤井猛竜王に対し第13期(挑戦失敗)、第14期(奪取)と2回めにはタイトルを奪った。
まして、タイトル戦でタイトルを奪い翌期も同じ相手の挑戦を退ける、あるいは羽生四冠が自らタイトル保有者で、2年連続で同じ挑戦者の挑戦を退けるという2連覇のケースは数多くある。
そのような羽生四冠のタイトル戦での過去の歴史を見ると、深浦王位の羽生四冠を相手にした王位タイトルの奪取と防衛という戦績は、谷川九段(17世名人)、森内九段(18世名人)という2人の永世名人有資格者に並ぶ偉業ということになる。
この防衛により、本日付で九段昇段も果たし、残留・定着を切望するA級の中でも、三浦弘行八段、木村一基八段、鈴木大介八段に先んじる形となった。
この羽生四冠を破っての王位タイトル防衛、九段昇段という2つの成果が自信となって、深浦王位は念願のA級残留も果たすのではないかと思っているのだが、さて来年3月の結果はどうなるだろうか。
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