« 倉都康行著『投資銀行バブルの終焉』を読み終わる | トップページ | 底が見えない世界同時金融危機を生き抜いて行く方法、第21期竜王戦の【梅田望夫観戦記】から »

2008年10月24日 (金)

第58期王将戦挑戦者決定リーグ3回戦で郷田真隆九段初黒星

昨日(2008年10月23)行われた将棋の第58期王将戦挑戦者決定リーグ戦3回戦で、郷田真隆九段は高橋道雄九段と対戦し敗れた。
郷田九段は2勝1敗、高橋九段は1勝1敗となった。(速報)

その昨日のお昼時のこと、仕事で外出した私は、出先で一仕事終え、地下鉄でオフィスに戻る際、駅の売店で300円を出し、将棋の専門新聞である「週刊将棋」の10月22日号を買った。竜王戦七番勝負の第1局の結果が出ていると思って勝ったのだが、まだ載っておらず、あてが外れたと思いながら、ページを開くと王将戦の挑戦者リーグの2回戦郷田九段vs久保八段戦の記事が出ていた。「大乱戦の末、郷田2連勝」といった見出しだったと思う。これが読めれば、300円払った甲斐があると思いながら、改めて新聞を開き、読み始めようとした時だった。

ちょうど列車は次の駅に着き、ドアが開いた。ドアのそばに立っていた私の横を1人の中年男性が通り過ぎ、足早に降りて行った。その時、彼の体が、私の持っていた「週刊将棋」に触れた。それほどしっかりと握っていたわけでもなかった私の手から、「週刊将棋」はたき落とされ、ちょう今まさに閉まろうとしているドアとホームの間の隙間に滑り込むように落ちていった。自分が私の新聞をはたき落としたと知った男性は「すいません」とひと言いったが、なすすべもなかった。私は、文句をいう気力もなく、呆然と線路に落ちた新聞を眺めているだけだった。ドアは閉まり、列車は発車した。その間、ものの30秒ほどだったろう。

一緒に乗っていた上司と同僚は、300円を一瞬にして落としてしまった私をどう慰めたものか、思いあぐねていたようで、「普通は、あんな狭いところに落ちることはないよね」とつぶやき、私は「人が乗り降りするドアのところで、新聞を開いていた自分も悪いですから、仕方ないです」と言い訳をするしかなかった。

郷田ファンの私として、おそらくちょうど郷田九段vs高橋九段戦のさなかに、前回の郷田九段vs久保八段戦での郷田九段勝利の記事を読もうとしたまさにその時に、その新聞をホームとドアのわずかな隙間に落としてしまったことは、何とも後味の悪いものだった。もちろん、そんな事で、郷田九段が負けたわけはないのだが、今朝携帯電話で将棋連盟のホームページにアクセスし、冒頭に書いた郷田敗戦の報に接した時、「やっぱり、負けたか」と思ったのも事実である。

ファンとしては、贔屓の棋士の足を引っ張るようなまねだけは、慎まなければと深く反省した次第である。

これで、王将戦挑戦者決定リーグでの負けなしは、1回戦で森内九段を破り、2回戦が抜け番で休みの佐藤康光棋王だけになった。その佐藤棋王(1勝0敗)は26日に久保八段(1勝1敗)と対戦し、29日には3回戦の3局め森内九段(0勝2敗)と丸山九段の対戦がある。郷田九段が2勝1敗となったことで、王将戦の挑戦者争いも順位戦同様混沌としてきた。郷田九段には、残る3局(4回戦:抜け番で休み、5回戦:丸山九段、6回戦:森内九段、7回戦:佐藤棋王)を全勝で走り抜け、挑戦権を手にしてほしいものである。

| |

« 倉都康行著『投資銀行バブルの終焉』を読み終わる | トップページ | 底が見えない世界同時金融危機を生き抜いて行く方法、第21期竜王戦の【梅田望夫観戦記】から »

将棋」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 第58期王将戦挑戦者決定リーグ3回戦で郷田真隆九段初黒星:

« 倉都康行著『投資銀行バブルの終焉』を読み終わる | トップページ | 底が見えない世界同時金融危機を生き抜いて行く方法、第21期竜王戦の【梅田望夫観戦記】から »