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2008年11月 9日 (日)

将棋第67期A級順位戦5回戦第2局は、三浦弘行八段vs深浦康市王位戦は、三浦八段が新手を放つも深浦王位が勝利

一昨日(2008年11月7日)に、第67期A級順位戦5回戦第2局の三浦弘行八段vs深浦康市王位戦が東京・千駄ヶ谷の将棋会館で行われた。
第60期(2001年度)にA級に昇級して以来、今期で8期連続でA級棋士の地位を維持してきた三浦八段だが、これまでの成績は
第60期(2001年度)3勝6敗(8位)
第61期(2002年度)4勝5敗(7位)
第62期(2003年度)5勝4敗(5位)
第63期(2004年度)4勝5敗(7位)
第64期(2005年度)3勝6敗(8位)
第65期(2006年度)4勝5敗(8位)
第66期(2007年度)7勝2敗(2位)
となっている。前期(66期)は7回戦まで6勝1敗と快走し、羽生名人と最後まで挑戦者争いを演じたが、それまではなかなか勝ち越せず、7位か8位がほとんどで、8回戦や最終戦まで降級候補に名を連ねながら、なんとか残留を勝ち取るということの繰り返しだった。昨年は、年内に勝ち越し・残留を決め、気分よく新年を迎えられたはずだ。

A級棋士10名といっても、前期の成績で1位から10位までの順位が着く。相星の場合の降級は、順位が下位の棋士からなので、上位3位までに入っていれば、4勝でも残留が確定する(最大の混戦は理論上5勝4敗5名、4勝5敗5名というケースであり、順位6位阿から10期までの下位5名が5勝4敗、順位1位から5位までの上位5名が4勝5敗というケースでは、4勝5敗の上位5名のうち順位が4位・5位の2名が陥落し、順位1位阿から3位は残留できる)。今期の三浦八段の順位2位というポジションは、残留争いにおいては、確実に1勝分有利なポジションということになる。
とは言え、A級棋士である以上、誰でも目指すにはA級を制して、挑戦者となり、将棋界伝統のタイトル名人位を手にすることだろう。
現在、3勝1敗が森内九段、三浦八段、丸山九段と3人いる中で、5回戦も勝ってトップを維持したいに違いない。

一方の深浦康市王位は、第49期王位戦七番勝負で最強の挑戦者である羽生善治名人・四冠を4勝3敗で防衛を果たし、段位もタイトル獲得3期の規定で八段から九段に昇段した。今年の最大の目標を達成したと言えるだろう。しかし、深浦王位にとってのもう一つの悲願はA級の地位を維持することである。三浦八段と同じ期間で、成績を見ると
第60期(2001年度)B2-  9勝1敗(1位)→B級1組へ昇級
第61期(2002年度)B1-  7勝4敗(4位)
第62期(2003年度)B1- 11勝1敗(1位)→A級9位へ昇級
第63期(2004年度)A級-4勝5敗(9位)→B級1組へ降級
第64期(2005年度)B1- 10勝2敗(1位)→A級9位へ昇級
第65期(2006年度)A級-4勝5敗(9位)→B級1組へ降級
第66期(2007年度)B1-  9勝3敗(2位)→A級10位へ昇級
となっており、第63期に A級に昇級してからは毎期A級と B級1 組の間を行ったり来たりである。A級では2度とも4勝5敗で降級しているが、残留した三浦八段と同成績であり、悔しさもひとしおだろう。
しかし、今期もここまで1勝3敗。三度目のA級復帰という精神力には脱帽するが、幕尻の10位だけに5勝して勝ち越さないことには、安心できない。ここで敗れて1勝4敗となると、ほとんど後がなくなる。

将棋は後手の深浦王位の「一手損角換わり」の展開に、途中、三浦八段が角を深浦陣に打ち込むという新手を繰り出し、前例のない展開になった。三浦八段が攻める展開で、三浦八段が深浦王位の飛車を取り、深浦王位が三浦八段の角を取りと大駒を取り合う展開になり、さらに三浦八段が深浦玉を横から攻めるが、やや及ばない。
三浦八段の攻めが小休止したところで、深浦王位が反撃に出る。深浦王位は、三浦玉を横と上から挟撃する態勢を構え、徐々に包囲網を狭めていく。
最後は、深浦玉が上部に逃げ道が広がっているのに対し、三浦玉は挟撃で逃げ場がなくなり、三浦八段の投了となった。

三浦八段は3勝2敗となり挑戦者争いから一歩後退。深浦王位は2勝3敗として勝ち越し・残留に望みをつないだ。

現時点でA級10名の成績は
3勝1敗:森内俊之九段(順位1位)、丸山忠久九段(4位)
3勝2敗:三浦弘行八段(2位)、佐藤康光棋王(8位)
2勝2敗:郷田真隆九段(3位)、藤井猛九段(6位)
2勝3敗:谷川浩司九段(7位)、深浦康市王位(10位)
1勝3敗:木村一基八段(5位)、鈴木大介八段(9位)
となった。

まだまだ、誰が挑戦者となり、降級となるか予断を許さない状況だ。

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コメント

降級に関してですが、3位以内で4勝したからといって残留できるとは限りません。
(例1)
1位:4勝5敗
2~9位:5勝4敗
10位:1勝8敗
要は、一人が大きく負け越しを背負ってしまうと、勝ち越し者の数が増えてしまって、順位がよくても僅かな負け越しでもう一人の陥落者になってしまう可能性があります。

これと同様に、誰か一人が0勝9敗で、残り全員が5勝4敗だと、5勝4敗の中で順位の最下位の人(9位か10位)は、勝ち越しながら降級のババをひくことになりますね。


投稿: オミクロン | 2008年11月10日 (月) 00時27分

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