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2008年12月10日 (水)

改めて1929年の大恐慌を振り返るためガルブレイスの『大暴落1929』を読み始める

この2ヵ月ほど、ずっと買おうかどうしようかと思っていた本を、ようやく昨日買い、今朝から読み始めた。すでに亡くなった米国の経済学者ジョン・K・ガルブレイスの『大暴落1929』(日経BPクラシックス)である。

我々の世代には、ガルブレイスは、ベストセラーになった『不確実性の時代』の著者として印象深い。当時(1978年)高校生だった私は、『不確実性の時代』を読んで、経済学の大家の著作でありながら、歴史を重視したいわば「米国経済史」中心の記述に、やや書名との違和感を感じた覚えがある。一方、大学でも歴史を学びたいけれど、就職を考えれば文学部では心もとないと考えていた自分に、経済史という形で経済学部で歴史を学ぶ手だてがあることを教えてくれた本でもあった。

この『大暴落1929』は、米国でも何回か改訂され、日本でも過去に邦訳されたものがある。今回の底本は1997年版を翻訳したものである。

まだ、半分くらい読んだところだが、大恐慌の時の記述を読んでいると、これが80年前の話だろうかと疑うほど、起こったことは、今回の金融危機とよく似ている。当時は、イギリス発祥の会社型の投資信託が大きな影響力を持ち、彼らの手法も、レバレッジである。投資信託会社が、著名な経済学者を招き、自らの投資手法の正当性を宣伝したなどという記述は、しばらく前に破綻したヘッジファンドLTCBを思い起こさせる。

結局、人間は歴史から学ばないのだと思うと悲しくなる。

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