将棋第21期竜王戦第6局、後手番の渡辺明竜王が挑戦者羽生善治名人を破り3連敗後の3連勝、最終第7局の勝者が初の永世竜王に
勝負の世界は、わからない。最強世代のライバル18世名人有資格者の森内俊之前名人から名人位を奪い、棋聖位7連覇を目指した佐藤康光前棋聖から棋聖位を奪取した羽生善治名人が竜王戦挑戦者として名乗りを上げ、パリの第1局から鮮やかな3連勝で、渡辺明竜王をカド番に追い込んだ時点で、渡辺竜王のファン以外の将棋ファンは、誰もが羽生名人の竜王復位による五冠復帰、竜王位通算7期規定のよる「永世竜王」称号獲得、さらに現7大タイトル全ての永世称号獲得による「永世七冠」達成を時間の問題と思ったに違いない。
しかし羽生名人にとって必勝の、渡辺竜王にとって敗勢の第4局を渡辺竜王が粘りに粘って大逆転し、1勝を上げてからシリーズの流れが微妙に変わりだした。前回第5局は、渡辺竜王に完勝。そして、昨日・今日(2008年12月10日~11日)と新潟で行われた第6局も、不利な後手番の渡辺竜王の果敢な指し回しに、羽生名人の攻めが不発に終わり、2日めの午後4時台という速い時間帯に70手という短手数で、羽生名人の投了となった。
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渡辺竜王にとっては、3連敗の後の3連勝。将棋界では、七番勝負のタイトル戦で3連敗後の4連勝は誰も成し遂げたことがない。
3年前の2005年の第55期王将戦七番勝負、羽生善治王将vs佐藤康光棋聖の対戦では、羽生王将3連勝のあと、挑戦者佐藤棋聖が3連勝し最終第7局にもつれ込んだが、第7局は羽生王将が勝利し、タイトル防衛を果たしている。「将棋タイトル戦」のホームページで見ても、3連勝3連敗はこのときだけのようである。(2008.12.16追記:正確には、1978年の第17期十段戦(竜王戦の前身の棋戦)七番勝負で中原誠十段に米長邦雄八段がで挑戦した際にも、中原3連勝後、米長3連勝となったが最終第7局に中原十段が勝ち防衛を果たしている事例があった)
3連敗で絶体絶命の状態に追い込まれてから、3連勝で盛り返すには、棋力が拮抗した上で、負けている方が相当の精神力を持ち合わせていなければ、まず無理だろう。
渡辺竜王が勝てば、竜王位連続5期の規定による永世竜王位獲得、挑戦者羽生名人が勝てば竜王位通算7期による永世竜王位獲得という「永世竜王」を賭けた戦いとして始まったこのシリーズもとうとう残すところあと1局。勝った方が、初の「永世竜王」となる第7局は、ちょうど1週間後の12月17日(水)・18日(木)に山形県天童市で行われる。
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