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2008年12月25日 (木)

上橋菜穂子著『天と地の守り人第三部』を読む

軽装版で読み続けてきた上橋菜穂子「守り人&旅人」シリーズ。先日、シリーズ9作目に当たる『天と地の守り人 第二部 カンバル王国編』を読み終わり、残るは1冊だけとなり、これまでの例にならえば軽装版の第10作の出版を待つところだが、結末を早く知りたいので、地元の図書館で単行本で『天と地の守り人 第三部』(新ヨゴ皇国編)を借りてきた。

天と地の守り人〈第3部〉 (偕成社ワンダーランド)

今日、田舎から連れてきた母親を病院に連れて行くために仕事を休んだので、病院で待っている間、一気に読み上げた。

前々作で、このシリーズを主役の2人、女用心棒のバルサと新ヨゴ皇国の皇太子チャグムがロタ王国で再会、前作では2人でバルサの故郷カンバル王国に向かう。カンバル王国で、南の大国タルシュ帝国に狙われ危機にある新ヨゴ皇国を救うため、チャグムはカンバル王からとロタ王国の同盟の約束を取り付ける。
前作の最後で、バルサとチャグムの2人は分かれ、バルサは新ヨゴ皇国に向かい、チャグムは同盟を実現するため、ロタ王国に戻る。

本作では、新ヨゴ皇国に戻ったバルサ、ロタ王国で同盟を成し遂げたチャグムの新ヨゴ皇国への凱旋という2つの軸で話が進む。ロタとカンバルの援軍を率いて新ヨゴの王宮に戻ったチャグムを巡る宮殿内での人間模様、幼なじみのタンダを探すバルサ。2人のどちらが、本作の主役かといえばチャグムであろう。父である王から疎まれたチャグムが苦難の旅の末、故郷に凱旋したチャグムの運命の行く末が本作の最大の見所だろう。

10冊にわたった「守り人&旅人」シリーズがこれで終わり、もう読むものがないというのが何とも寂しい限りだ。

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コメント

読後感には共感します。
守り人のシリーズは単行本であれば、ジグロが生きていた頃の短編を集めた「流れ行く者」がありますよ。
守り人以外では「獣の奏者」などいかがでしょうか。

投稿: ゆで豆 | 2008年12月26日 (金) 01時59分

ゆで豆さん、コメントありがとうございます。
「獣の奏者」は以前から読みたいと思っている本です。ジグロとバルサの逸話を語る「流れ行く者」も興味があります。

作者の上橋さんには、旅人シリーズの続編として、チャグムを主人公に据えた、ゲド戦記のようなチャグムの一代記を書いて欲しいと思います。

投稿: 拓庵 | 2008年12月27日 (土) 21時40分

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