第34期棋王戦挑戦者決定二番勝負は、敗者復活組の久保利明八段が木村一基八段に2連勝し、佐藤康光棋王への挑戦が決定
ベスト4以上は敗者復活戦が組み込まれて2敗失格制の棋王戦の挑戦者決定トーナメント。本戦準決勝の組み合わせは、木村一基八段vs阿部隆八段、久保利明八段vs橋本崇載七段という顔ぶれ(2008年11月18日)。タイトルホルダーも九段の棋士もいないという組み合わせになった。
木村八段、久保八段が勝ち進み、本戦決勝に進出。敗れた阿部八段と橋本七段は敗者復活戦準決勝で対戦することになった。
2008年11月28日に行われた敗者復活戦準決勝では阿部八段が勝利。おなじく本戦決勝では木村八段が勝ち、挑戦者決定戦への進出を決めた。
阿部八段と久保八段による敗者復活戦決勝戦(2008年12月16日)は、久保八段が勝ち、挑戦者決定二番勝負で再び木村八段とまみえることになった。
棋王戦の挑戦者決定二番勝負は、本戦決勝の勝者は無敗で勝ち上がり、敗者復活戦決勝の勝者はすでに本戦で1敗しているので、敗者復活組が挑戦権を得るためには挑戦者決定戦では2連勝が必要となる。一方の本戦決勝の勝者は、二回の対戦のどちらかで1勝すればよい。
2008年12月26日の二番勝負1回戦、今日(2009年1月7日)の二番勝負2回戦とも敗者復活戦から勝ち上がった久保利明八段が、本戦勝ち残り組の木村一基八段を破り2連勝で挑戦権をもぎ取った。
久保八段のタイトル挑戦は5回目。過去4回は、2001年の第26期棋王戦(羽生棋王に挑戦、1勝3敗)、2001年の第49期王座戦(羽生王座に挑戦、1勝3敗)、2007年の第55期王座戦(羽生王座に挑戦、0勝3敗)、2008年の第57期王将戦(羽生王将に挑戦、1勝4敗)といずれも羽生善治現名人の持つタイトルに挑戦し敗れている。今回、5回目にして初めて羽生現名人以外のタイトルホルダーに挑戦することになった。
今回、対戦する佐藤康光棋王との対戦成績は、2001年度以降は20戦で久保八段の8勝12敗と分が悪いが、2003年から2004年にかけて5連勝したこともあり、対羽生戦に比べれば、タイトル獲得のチャンスはあると言えるだろう。
過去に、タイトル挑戦を続けながら、タイトルを取れないままの終わっているのは、森下卓九段の6回挑戦という記録があるが、久保八段の4回は故花村九段と並んでそれに次ぐ記録になっている。
5回目の今回、タイトルホルダーの仲間入りができるのか、久保八段にとっては、正念場の第34期棋王戦五番勝負は、2月8日に富山県小矢部市で開幕する。
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