第34期棋王戦五番勝負第1局、挑戦者の久保利明八段が佐藤康光棋王に先勝し、初タイトルに向け好スタート
第34期の棋王戦5番勝負は、久しぶりに棋王タイトルを防衛を果たし3連覇を狙う佐藤康光棋王に対し、久保利明八段が挑む。2人のタイトル戦での対戦は初めて。久保八段はこれまで第2001年の2月~3月の26期棋王戦、同じく2001年夏の第49期王座戦、2007年夏の第55期王座戦、2008年1~2月の第57期王将戦と4回挑戦者となっているが、その相手はいずれも羽生現名人で羽生名人にはことごとく退けられ、タイトル奪取には至っていない。羽生名人ほどは対戦成績で差が付いていない佐藤棋王への挑戦は久保八段にとって初タイトルへのチャンスかもしれない。
棋王戦は1日指し切りの五番勝負。長丁場の七番勝負に比べれば短期決戦で、第1局の重みは大きい。どちらも、初戦を勝利で飾り勢いつけたいところだろう。
久保八段は、前々日の順位戦での敗戦で、A級への自力昇級に可能性が消えた直後でもあり、どう気持ちを切り替えるかが問われるところ。一方の佐藤棋王は前期順位戦はあわやA級陥落かというギリギリのところまで追い詰められたが、今期は先週の第8局で勝って勝ち越し残留を決め、さらに他力ではあるものの名人挑戦の可能性も残っている。心おきなくこの棋王戦に臨めるだろう。
第1局は2009年2月8日(日)に、北陸富山県で。振り駒の結果、先手は佐藤棋王となった。後手の久保八段は、振り飛車党。中飛車に構え、駒組みが終わるか終わらないうちに飛車・角交換の出て、すぐさま取った角を盤上に放ち、2枚の角を繋ぎ、さらにその2枚の角を立て続けに切って、一気に佐藤陣に迫る。「捌きのアーティスト」の面目躍如の華麗な大駒の捌きで、60手あたりで終盤、久保八段が一気の寄せを狙う。いったんは、大駒を全て相手に渡したものの、すぐさま飛車と取り返し、盤上に放たれた飛車が竜となり佐藤玉に迫る。左右から挟撃された佐藤は、2枚の角を犠牲にして必死に守るが、久保八段は確実に佐藤玉の包囲網を狭める一方、佐藤棋王にはこれといった攻め手はなく、86手で佐藤棋王の投了となった。
久保八段にとって、初タイトルに向け幸先よいスタートとなった。
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