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2009年3月 4日 (水)

第67期名人挑戦者は郷田真隆九段に、2009年の「将棋界の一番長い日」A級順位戦最終戦終わる

昨日(2009年3月3日)の午前10時から、東京・千駄ヶ谷の将棋会館で始まった第67期A級順位戦の最終戦9回戦。昨日の内に決着した谷川浩司九段vs鈴木大介八段戦以外の4局は、午前0時を周り、今日(3月4日)に決着がずれ込んだ。
結局、残りの4局は、第8戦までの成績が良かった方が勝つという結果になった。

勝負が決まった順に結果を時系列で書いていくと以下の通りだ。
3月3日22時22分
○谷川浩司九段(4勝5敗)vs●鈴木大介八段(3勝6敗)
→谷川九段のA級残留、鈴木八段のA級陥落が確定
3月4日0時24分
○森内俊之九段(5勝4敗)vs●三浦弘行八段(3勝6敗)
→三浦八段降級の可能性残る(深浦王位の結果待ち)
3月4日0時54分
●藤井猛九段(4勝5敗)vs○佐藤康光九段(6勝3敗)
→佐藤棋王プレーオフ進出の可能性残る(郷田vs木村戦の結果待ち)
3月4日0時58分
○郷田真隆九段(7勝2敗)vs●木村一基八段(5勝4敗)
→郷田九段の単独トップ、名人挑戦確定(6勝3敗3名によるプレーオフなくなる)
3月4日1時11分
●深浦康市王位(3勝6敗)vs○��山忠久九段(5勝4敗)
→深浦王位のA級陥落が確定(三浦八段はA級残留確定)

名人挑戦権のかかった郷田九段 vs木村八段戦は、攻めの郷田・受けの木村という棋風とは逆に、相懸かりからの序盤の駒組みでやや劣勢を感じたのか、木村八段が角を切って、飛車を成り込み「竜」を作り、果敢に郷田陣に攻め込むという普段の郷田九段がみせるような攻めで、守り駒が銀2枚となった郷田玉を睨む。
いったん、木村八段の攻めが止まったところで、郷田九段が攻める側に。いつもなら一気の決着させようと激しい攻めに出るとところだが、角・金交換での駒得もあり、角を木村陣に打ち込み「馬」を作り、じっくりと真綿で首を絞めるように少しずつ木村玉の包囲を狭めていく。
郷田九段の攻めが遅いところを見て、木村八段が再び攻勢に転じるが、郷田九段が手持ちの攻め駒を惜しげもなく自陣の守りに投入、攻め手の少ない木村八段の戦意を喪失させようとするように、自玉の守りを堅め、絶対に負けない形にした。その後は、再び攻めに転じ、やはり一気にというよりは、少しずつ包囲網を狭める形で、木村玉を追い込んでいく。
勝てばプレーオフと自力での名人挑戦に可能性を残す木村八段も必死の粘りを見せ、簡単には負けない姿勢をみせるが、郷田九段も慌てない。171手めの郷田九段の「王手」の銀打ちを見て木村八段が投了。
郷田九段が7勝めを上げ、第67期A級順位戦の単独トップでの優勝が決まり、4月から第67期名人戦七番勝負での羽生善治名人への挑戦が決まった。

第67期A級順位戦でのA級棋士10人の最終成績は、以下の通り。
1位-7勝2敗:郷田真隆九段(今期順位3位)
2位-6勝3敗:佐藤康光棋王(同8位)
3位-5勝4敗:森内俊之九段(同1位)
4位-5勝4敗:丸山忠久九段(同4位)
5位-5勝4敗;木村一基八段(同5位)
6位-4勝5敗:藤井猛九段(同6位)
7位-4勝5敗:谷川浩司九段(同7位)
8位-3勝6敗:三浦弘行八段(同2位)
9位-3勝6敗:鈴木大介八段(同9位)
10位-3勝6敗:深浦康市王位(同10位)

結果だけをみれば、今期B級1組から昇級してきた鈴木八段、深浦王位の2人が力及ばず一期で陥落。
残留した8名は、1位と3位が森内九段と郷田九段、2位と8位が三浦八段と佐藤棋王の間でそれぞれ入れ替わったものの、4位から7位までの丸山九段、木村八段、藤井九段、谷川九段の4名は今期と同じ並びとなった。

深浦王位が三度めA級昇級で、初のA級残留を狙ったが今回も残留を果たせず一期で陥落となった。今期は、残留を争う三浦八段が先に敗れていただけに、勝てば残留であり、おそらく本人もその可能性を信じて最後まで粘ったのだと思われるが、最後の1勝が上げられなかった。現役のタイトルホルダーのA級陥落は初めてのことらしい。
残留した8名がなかなか勝てない羽生善治名人に互角の実績を残しており、前年の第48期王位戦ではその羽生を破って初タイトルの王位を獲得し、タイトルホルダーとして三度めのA級参戦。この第67期A級順位戦の期間中の第49期王位戦七番勝負でも羽生名人の挑戦を退け王位タイトルを防衛、九段昇格も果たしていた。残留した8名と比べて遜色のない実績であり、もはや位負けということはないのだが、あと何が足りないのであろう。おそらくは、自らの力を最後まで信じることなのではないかと、外野席の素人は勝手に思っているのだが、どうだろう。

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