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2009年3月 9日 (月)

第67期名人戦、羽生善治名人対郷田真隆九段の七番勝負を占う

将棋の羽生善治名人への挑戦者を決める第67期A級順位戦は、先日(2009年3月3日)に最終の9回戦を終え、6勝2敗で単独トップだった郷田真隆九段が、5勝3敗でプレーオフ進出を狙う木村一基八段を破り、7勝2敗として首位を守り、名人挑戦に名乗りを上げ、4月から始まる名人戦七番勝負は、羽生名人vs郷田九段の組合せとなった。

現在の将棋界の第一人者である羽生名人(四冠)に対して、郷田九段がどんな戦いを繰り広げるのか、勝機はあるのか、データをひもといて占ってみたい(筆者は、郷田ファンなので、郷田九段よりの見解を述べることをご容赦いただきたい。なお、データについては、羽生名人の記録をまとめたホームページ「玲瓏」を参照させていただいた)

郷田九段は羽生名人とは同期入会、学年も同学年。佐藤棋王、森内九段など羽生名人を中心とした最強世代の一人に数えられる。
羽生名人vs郷田九段の通算の対戦成績は、52戦で羽生名人35勝vs郷田九段17勝とダブルスコアの成績となっている。(2009年3月9日現在)

2人はタイトル戦で5回戦って、これも羽生名人の4勝1敗となっている。時系列に並べると
1993年7月~8月:第34期王位戦、羽生4-郷田0(郷田王位タイトル失冠)
1994年7月~9月:第35期王位戦、羽生4-郷田3(羽生王位タイトル防衛)
1995年7月~8月:第36期王位戦、羽生4-郷田2(羽生王位タイトル防衛)
1998年2月~3月:第23期棋王線、羽生3-郷田1(羽生棋王タイトル防衛)
2001年6月~8月:第72期棋聖戦、郷田3-羽生2(郷田八段タイトル奪取)

最初の1993年の王位戦は、前年郷田四段が谷川王位から奪った初タイトルの王位を、挑戦者として登場した羽生竜王(当時)が4連勝で奪った。郷田五段もただでは引き下がらず、翌年、翌々年と挑戦者リーグ・挑戦者決定戦を制して、リターンマッチに登場し、善戦したが及ばなかった。
3年後、1998年2月にはには郷田六段が第23期棋王戦で羽生棋王に挑戦するも及ばず。(しかし、98年は郷田六段が好調だった年で、98年6月からの第68期棋聖戦で屋敷伸之棋聖に挑戦し3連勝で2度目のタイトル棋聖位を獲得している)
さらに3年後の2001年6月の第72期棋聖戦では、3勝2敗(●○○●○という展開)で、初めて羽生からタイトルを奪った。(この2度目の棋聖位奪取でタイトル獲得3期により九段に昇段した)

私が注目したいのは、最近3年ほどの対戦成績である。郷田九段は、これまで3年サイクルで好不調の波があり、2001年に羽生棋聖から奪った棋聖位を翌2002年佐藤康光王将(当時)に奪われてからは、2度めのA級陥落もあり、しばらく調子があがらなかった。
2005年の第64期順位戦に3度めのA級復帰で勝ち越し、A級残留を勝ち取って以降は、好調を維持しており、翌年2006年の第65期A級順位戦を7勝2敗で制し、初の名人挑戦権を獲得。2007年4月からの第65期名人戦では森内名人と激闘の末、3勝4敗で敗れたものの、ネット将棋最強戦では優勝。2008年もタイトル挑戦には至らなかったが、棋聖戦、王座戦、竜王戦でベスト4まで進出した。

郷田九段がA級勝ち越しを決め復調したと思われる2005年以降の羽生名人との対戦を見ると
2005年1月21日:羽生●-郷田○(第18期竜王戦1組2回戦)
2005年12月14日:羽生○-郷田●(第64期A級順位戦6回戦)
2006年6月21日:羽生●-郷田○(第65期A級順位戦1回戦)
2007年3月13日:羽生○-郷田●(第20期竜王戦1組2回戦)
2007年9月19日:羽生●-郷田○(第66期A級順位戦3回戦)
2008年4月17日:羽生○-郷田●(第79期棋聖戦決勝トーナメント準決勝)
と勝ち負けが交互になっている。2005年1月の竜王戦を除き、残り5局は郷田九段の先手という手番になっているものの、それ以前に郷田九段側で5連敗が2度、6連敗が2度あり、これだけ勝ち負けが交互に続くのは初めてである。
第66期A級順位戦を羽生二冠は8勝1敗で優勝したが、その1敗の相手が郷田九段であった。

最近の成績を見る限り、第67期名人戦七番勝負で郷田九段にも十分勝機はあるといえるだろう。羽生棋聖からタイトルを奪った2001年に第72期棋聖戦から一回りパワーアップした郷田九段が羽生名人とどのような戦いを繰り広げるか、今から楽しみである。

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