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2009年3月14日 (土)

将棋第67期順位戦B級1組最終13回戦、クラス最年長高橋道雄九段5年ぶりのA級復帰を決める

将棋の順位戦も3月3日にA級の最終戦で郷田真隆九段が名人挑戦を決め、3月10日のC級2組の最終戦では、大平武洋五段、田村康介六段、戸辺誠四段の3名がC級1組への昇級を決めるなど、各クラスの最終戦が順次終わり、本日(2009年3月13日)はB級1組の最終13回戦。
B級1組は13名の総当たりで、上位2名がA級昇級、下位2名がB級2組へ降級となる。12回戦で既に井上慶太八段の昇級と北浜健介七段の降級が決まっており、残った昇級枠1、降級枠1を巡っての争いが繰り広げられている。

昇級の可能性があるのは成績順に並べ、対戦相手も記載してみる
高橋道雄九段(7勝4敗、今期順位3位)-行方八段
杉本昌隆七段(7勝4敗、今期順位11位)-屋敷九段
久保利明八段(6勝5敗、今期順位1位)-堀口七段
行方尚史八段(6勝5敗、今期順位2位)-高橋八段
高橋九段は自らが勝てば昇級確定。他の棋士は自分より自らが勝ち、なおかつ自分より上位にいる棋士が全員敗れることが条件になる。

一方、降級の可能性ある棋士を成績下位から順に並べると、
森下卓九段(4勝7敗、今期順位10位)-北浜七段
堀口一史座七段(4勝7敗、今期順位7位)-久保八段
屋敷伸之九段(5勝6敗、今期順位13位)-杉本七段
山崎隆之七段(5勝6敗、今期順位12位)-渡辺竜王
森下九段は自らが敗れると降級確定。他の棋士は自分より成績下位の棋士が全員勝った場合に敗れると、降級となる。全員勝った場合は、森下九段の降級である。

結果を時間順に結果を記すと以下の通り経過をたどった。(左側が先手番棋士)
13日(金)23時10分
●山崎隆之七段vs○渡辺明竜王
持ち時間を1時間近く余して山崎七段が投了。降級候補4人の中では、最も上位にあるものの、残り3名が全員勝った場合は、1期でB級2組へ逆戻りが決まることになった。

13日(金)23時31分
●行方尚史八段vs○高橋道雄九段
お互いA級昇級には勝つことが条件の戦いを、48歳の高橋道雄九段が制して、第63期順位戦以来5期ぶりのA級復帰を決めた。すでに12回戦でA級復帰を決めた井上慶太八段も45歳。13人のB級1組の棋士の中で、年齢順に上から2人がA級に昇級(復帰)するという珍しい結果になった。

13日(金)23時46分
○堀口一史座七段vs●久保利明八段
自力ではないものの昇級がかかる久保八段と勝てば残留の堀口七段の対戦。負ければ降級の可能性が高くなる一戦を堀口七段が制し、5勝7敗とし自力で残留を決めた。8戦終了時に2勝6敗と振るわず、最も降級の可能性が高いのではと思われた堀口七段だったが、残り4戦を3勝1敗で乗り切り、辛くも残留を決めた。

14日(土)0時46分
○北浜健介七段vs●森下卓九段
かつてA級を制し羽生善治名人と名人戦七番勝負を戦ったこともある森下九段。JT日本シリーズではタイトルホルダーやA級棋士をなぎ倒し2連覇を成し遂げたが、順位戦ではB級2組への降級争いに常連になっている。すでに3勝8敗で降級の決まっている来北浜七段との対戦。しかし、今期のB級1組での順位は北浜七段8位、森下九段10位であることから、北浜七段にとってもこの一戦で森下九段に勝ってお互い4勝8敗での降級となれば、来期のB級2組の順位が1位になる。森下九段が勝って、他の棋士が降級となった場合は、B級2組2位が確定する。
結果は、北浜七段が終盤鮮やかな攻めで森下玉を追い詰め、森下九段が投了。来期のB級2組での北浜七段の1位、森下九段の2位が決まった。
森下九段が敗れたことで、既に敗れていた山崎七段、対戦が続く屋敷九段の残留が確定した。

14日(土)1時0分
●屋敷伸之九段vs○杉本昌隆七段
これもお互いに、自力ではないものの勝てば昇級の可能性がある杉本七段と負ければ降級の可能性がある屋敷九段。杉本七段優勢といわれていた将棋を屋敷九段が巧みに受け、攻めが殺到する自陣から脱出、杉本陣へ入玉を果たした。一時は、逆転かといわれたが、最後には、杉本七段が飛車2枚を切って、入玉した屋敷玉を再び戦場に引き出し、詰み筋に追い込んだ。屋敷九段は負ければ降級の覚悟で臨んだと思われるが、森下九段の敗戦で、山崎七段同様昇級後1期でのB級2組への降級を辛くも免れた。

時計が午前0時を周り、2009年3月14日、B級1組所属棋士の人生を左右する1日が終わった。

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