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2009年3月の記事

2009年3月31日 (火)

ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)2連覇を果たした「侍ジャパン」原辰徳監督の采配を語るキーワード、「前向き」と「強気」のチーム方針、「覚悟」と「潔さ」を持って「気力」と「粘り」の「日本力」を発揮

2009年3月の日本を賑わしたのは、やはり原辰徳監督率いる「侍ジャパン」のWBC2連覇だったろう。
3年前の「王ジャパン」の第1回WBC奇跡的な優勝の後を受け、誰が監督となるのか。当初有力だった北京五輪(2008年)日本代表の星野仙一監督が五輪での惨敗を理由にバッシングされ候補から消えた中、監督選びは迷走を続けた。2連覇を果たさない限り、まマスコミから叩かれるのは目に見えている中で、あえて火中の栗を拾ったのが、巨人の原辰徳監督だった。
東海大相模の中心選手として甲子園で活躍し、東海大を経て、長島・王というビッグネームが抜けた後の巨人の4番を打ったスター選手、その後巨人の監督となり日本シリーズ制するなど着実に実績は残しているが、国民的英雄であったONと比較されては分が悪い。おまけに、率いるのは日本で活躍したのち、渡米し大リーガーとして活躍する選手も含むスター選手の軍団。かつての巨人の4番といえ、自らは大リーグの経験がない原監督にとって、それらの選手をまとめることの苦労もあったに違いない。
優勝翌日のスポーツ紙に載った手記では、「監督就任を依頼され一度は断ったが、やると決めたからには腹をくくった。一生に一度の人生。こんなチャンスはない。そう前向きにとらえた。」(2009年3月25日、スポーツ報知)と語っている。

WBC2連覇は、この腹をくくった原監督の存在なくしては、ありえなかったと思う。優勝した日に放送された優勝までのチームの足跡をまとめたTBSの特集番組や、スポーツ紙の報道、凱旋帰国後の記者会見などの原語録から侍ジャパン優勝のキーワードを探ってみたい。

<チームの方針「前向き」・「強気」>
TBSの特集では、28名の代表選手が決定した直後のチームミーティングでの原監督の挨拶が放送された。今後、チームの中でも、外に向かっても、常に「前向き」「強気」で語ることを自分も含めチームの全員に課すというものだった。スポーツ紙の手記では「すべての面でポジティブに考え、マイナス要素を話すことは一切やめよう-。それをチームの方針として定めた」(2009年3月25日、スポーツ報知)。
確かに原監督の試合の記者会見では、勝っても負けても、話していたのは次の試合以降の先を見据えた話だった。負けた試合について、敗因をくどくど分析するようなこともなく、「むしろ、この敗戦でチームの結束が強まった」という趣旨のコメントが印象に残っている。選手も同じで「悔しい」というコメントのあとは、次の試合のことだった。

準決勝米国戦で8回裏6対2の4点リードから2点取られ、6対4と迫られた場面、依然として一死三塁のピンチ。これまでの日本チームであれば、ズルズルと泥沼にはまり逆転というケースもままあった場面だが、マウンドで投げていた馬原は、これ以上の点はやらないとばかりに、あとの2人を三振とピッチャーゴロで切り抜けた。

決勝戦の9回裏も3対2とリードして、日本の切り札ダルビッシュ。2つの四球で一死一塁、二塁。次の打者を三振に討ち取って、二死一、二塁。1ストライクを取り、あとストライク2つでゲームセットというところから、タイムリーヒットを浴びる。同点に追いつかれて、なおも二死一、二塁。今度は、一打サヨナラ負けのピンチ。ここでも、相手の勢いに負けず三振に仕留め、延長に持ち込んだ。

また、準決勝・決勝とも、この2つのピンチの直後に、攻撃陣が奮起し、準決勝米国戦では3点、決勝韓国戦では2点を奪い取り、勝利をものにした。

常に、起きたことは受け入れた上で、次の場面での最善を目指す。原監督が、チームの方針として貫いてきた「前向き」「強気」「ポジティブ」な姿勢が、チーム全体に浸透し、試合の行方を左右するピンチの場面で、見事に発揮されたと思う。

<「覚悟」と「潔さ」、「気力」と「粘り」の「日本力」>
凱旋後の記者会見で、原監督はチームの戦いぶりを「気力」と「粘り」で「日本力」を見せつけたと語った。まさに、準決勝、決勝のピンチでの戦いぶりは、「気力」と「粘り」という言葉がふさわしい。そして、その「気力」と「粘り」を発揮したチームのメンバーは、「覚悟」と「潔さ」を持っていたとも語っている。
「覚悟」と「潔さ」は代表監督を引き受けた原監督自身の思いであったとも思う。監督自信が「覚悟」と「潔さ」を持って、チームのメンバーを信じて「前向き」「強気」の采配をしたことが、チーム「気力」と「粘り」をもたらし、不可能と思われたWBC2連覇を可能にしたのだろう。

何かうまくいかないことがあれば、周りの環境のせい、誰か他人のせいにしたがるのが人の性(さが)。とりわけ、今の日本では「覚悟」も「潔さ」も感じられないことが多かったように思う。
「覚悟」と「潔さ」は侍=武士の心構えにもつながるものではないだろうか。「侍ジャパン」を標榜した原監督率いる日本代表が、「覚悟」と「潔さ」の心構えを持って、常に「前向き」「強気」で現実と向かい合い、「気力」と「粘り」で優勝を成し遂げたことは、現在のうつむきがちの日本に対して、これからの生き方を示した強烈なメッセージだと思う。その姿勢すべてが「日本力(にっぽんじから)」を身を以て示していたように思う。

原辰徳監督その人自身が、一番の「侍(さむらい)」だった。日本人に、大切なものを思い出させてくれた、原監督に「ありがとう」と言いたい。

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2009年3月30日 (月)

第34期棋王戦五番勝負第5局、挑戦者久保利明八段が5回目のタイトル挑戦で初めてのタイトル獲得

009年2月8日の富山県小矢部市での第1局から始まった第34期棋王戦五番勝負は、挑戦者久保利明八段が急戦の将棋で2連勝の後、佐藤康光棋王が持久戦に持ち込み2連勝。棋王タイトルを行方を決める第5局は、東京・千駄ヶ谷の 将棋会館で行われた。

挑戦者の久保利明八段は2008年度好調で、ここまでの対局数72局、勝ち数48勝は2位の羽生善治名人の65局、44勝を抑えて堂々のトップ。しかし、順位戦でのB級1組からA級への復帰はならず、決勝に進出した朝日杯将棋オープンでは後輩の阿久津主税六段に敗れ優勝を逃すなど、大きな成果は出せていない。
これまで、タイトル挑戦は4回、第26期棋王戦(2001年2月~)、第49期王座戦(2001年9月~)、第55期王座戦(2007年9月~)、第57期王将戦(2008年1月~)でいずれも羽生善治現名人に挑み敗退している。
5回めのタイトル挑戦で、タイトル獲得まであと1勝と迫った棋王戦で初タイトル棋王を獲得して、2008年度有終の美を飾りたいところだ。

一方、佐藤康光棋王も、2007年度に5タイトル連続で挑戦者となったが、4回は羽生現名人の前に敗退、年度最後の棋王戦で森内俊之棋王・名人から棋王タイトルを奪取して、初の最優秀棋士賞受賞、棋聖・棋王の二冠となった。その後、棋聖・棋王を防衛し、1年以上「佐藤二冠」と呼ばれたが、2008年6月からの第79期棋聖戦では羽生名人の挑戦の前に6年間保持した棋聖位を失い、棋王のみに。この期王位も失うことになれば、2002年3月に王将タイトルを奪取して以降確保してきたタイトルホルダーの地位を失い、7年ぶりに無冠の九段に戻ることになる。

振り駒の結果、佐藤棋王の先手となった第5局の将棋は、第1局、第3局と同様、後手久保八段の中飛車。第1局のような急戦とはならなかったが、端攻めを狙った久保八段の飛車がさばける展開となり、徐々に久保八段の優勢に。 佐藤玉は逃げ道がなくなり、落城寸前。一方、久保玉に対する佐藤棋王の王手が続かず投了。久保新棋王が誕生した。久保棋王は、年間対局73局、勝ち数49勝とし、最多対局、最多勝の栄誉に、棋王タイトル獲得で花を添えた。

佐藤棋王が失冠し、B級1組の久保八段が新棋王となったため、先にA級陥落が決まった深浦王位、A級昇級を逃した渡辺竜王と、順位戦ではB級1組に3人のタイトルホルダーが集まることになった。一方で残る4タイトルを保持する羽生善治四冠は、順位戦システムの頂点に立つ名人位も保持することから、名人挑戦者決定リーグである順位戦のA級にタイトルホルダーが1人もいないという珍しい状態が生じることになった。

棋王戦の後は、2009年4月から第67期名人戦七番勝負が始まる。挑戦者の郷田真隆九段が名人位を奪取できれば、羽生名人が三冠(棋聖・王座・王将)となってA級に戻るため、A級にタイトルホルダー不在の状況が解消されるが、どういう結末になるだろうか。
もちろん、郷田ファンの私はそれが実現することを祈っているが…。

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2009年3月26日 (木)

将棋の第58期王将戦七番勝負、羽生善治王将が4勝3敗で挑戦者深浦康市王位を振り切り辛くもタイトル防衛

3勝3敗で第7局にタイトルの行方が持ち越された第58期王将戦は、2009年3月25日・26日の両日、山形県天童市で行われた。

振り駒で後手になった羽生王将が、8五飛戦法を採用。2日めは、激しい戦いになり、最後は深浦王位が投了。羽生王将が、王将位防衛を果たした。深浦王位は、先に3勝してタイトル奪取に向けて王手をかけたが、羽生王将がそこから2連勝し、カド番をしのいだ。

1月半ばから始まった七番勝負は、途中、A級順位戦の8回戦、最終9回戦を挟み、七番勝負開始の時点3勝4敗で、A級残留の可能性を残していた深浦王位が連敗し、A級陥落が決まるという変化があった。三度A級に昇級しながら、三度とも残留ならず1年で降級すろという厳しい現実は、タイトルという大きな勝負を争う場面では、プラスの要素としては働かなかっただろう。

王位・王将に二冠にあと一歩まで迫りながら、そのチャンスを逃した深浦王位が降級したB級1組で4度めとなる1期でのA級復帰を果たせるかも、来期は注目して見ていきたい。

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2009年3月24日 (火)

第2回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)決勝、日本代表が延長の末、5対3でライバル韓国を降し2連覇達成!

2006年の第1回大会から3年ぶりに開催されたワールドベースボールクラシック(WBC)第2回大会も、いよいよ決勝。第1ラウンドA組(アジアラウンド)から同じ組で、死闘を繰り広げてきた韓国と5回目の対決となった。第1ラウンド、第2ラウンドでそれぞれ1勝1敗の痛み分け。いよいよ決勝で決着をつけることになった。

韓国の先発投手は奉重根、日本の先発は岩隈。先攻の日本は1回からチャンスを作り、得点圏にランナーを送るが、最後の1本が出ない。一方、岩隈が1回裏、2回裏と3人で抑える。
先制したのは日本。3回表、中島の内野安打と青木のセカンドのエラーで無死一塁、二塁。城島の内野ゴロで、青木が二塁で封殺されるも一死一塁、三塁。ここで、小笠原がタイムリーを放ち、先制点をもぎ取った。その後、内川もヒットを打ち、満塁となったが、負傷欠場の村田の補充選手として決勝ラウンドから合流した栗原が内野ゴロでダブルプレー。大量点はならず。

岩隈が好投し、3回裏3人、4回裏も4人で討ち取り、韓国は0が続く。一方、日本は5回表、中島四球、青木がヒットで無死一塁、三塁と追加点のチャンス。ここで韓国の先発奉重根が球数制限もあり、降板。しかし、二番手鄭現旭に城島、小笠原が三振。中島が二盗を狙った中島が二塁でタッチアウトで、チャンスが一瞬で潰え、嫌なムード。
その裏、韓国の先頭バッター 秋信守がセンターへホームランを打ち、同点。まだ、まだ勝負の行方はわからない。

6回は双方とも0点。

7回表、8回表と日本が1点ずつを加え、3対1とリードしたが、8回裏、ここまで85球、ボールを低めに集め韓国打線を1点に抑えてきた岩隈のボールが上ずり始め、二塁打と犠牲フライで2点目を献上したところで、2番手杉内にマウンドを譲った。杉内は役目を果たし、残るは9回のみに。

9回表、日本は先頭のイチローに二塁打が出るものの、中島がセカンドライナー。青木敬遠の四球のあと、城島がセンターフライ、小笠原三振で0点。今日の城島はチャンスで打てなかった。
9回裏、韓国は締めくくりで登場したダルビッシュから2つの四球を選び、二死一塁、二塁。ここで、三遊間を破るタイムリーヒットが出て、土壇場で韓国が追いた。9回を戦って3対3。今大会での日本と韓国の戦いを象徴するゲーム展開で、勝負は延長戦に突入した。

10回表、先頭内川がライト前ヒット。稲葉が送りバントで、一死二塁。三人めの岩村もレフト前ヒットで一塁、三塁。しかし、代打で登場の川崎はショートフライ。
ここで、バッターは1番イチロー。イチローが執念でセンター前にヒットを放ち、貴重な勝ち越し点2点を上げた。その後、中島死球、青木四球で二死満塁となったが、4番城島は見逃し三振。4番城島は攻撃ではいいところがなかった。しかし、得点は5対3。

10回裏、ダルビッシュが9回に続きマウンドに。先頭打者を四球で塁に出したが、残る3人を空振り三振、センターフライ、空振り三振に仕留め、日本が5対3で韓国を降し、WBC2連覇を達成した。

今日の決勝戦は、最後まで緊張した試合展開で、日本も何回もチャンスをつぶし、どちらが勝ってもおかしくなかった試合だと思う。勝負を決めたのは、最後まで自らを信じ続けたイチローの執念が、そしてイチローを信じる日本選手の執念が、韓国選手の思いを上回ったからではないかと思う。
前回大会を制覇した日本と、前回準決勝で敗退した韓国。日本チームは優勝して前回並み、韓国チームは前回よりはステップアップしている点も、最後の最後での執念の強さに繋がったのかも知れない。

代表監督が決まるまでの国内でのドタバタを思い起こせば、原監督はよくぞ短期間でここまでチームをまとめ、優勝を勝ち取ったものだと思う。

景気後退で気分も滅入りがちな日本の国民にとって、自信を取り戻させてくれる日本チームの健闘、優勝だった。

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2009年3月23日 (月)

第2回ワールドベースボールクラシック準決勝、日本代表が9対4で米国を破り、韓国との最終決戦へ

2009年3月5日の日本対中国戦で開幕した第2回ワールドベースボールクラシック(WBC)も準決勝第2試合。第2ラウンド1組2位で準決勝に駒を進めた韓国は既に2組1位のベネズエラを10対2で降し、決勝進出を決めている。

第2ラウンド1組1位で通過した日本は、2組2位のアメリカとの対戦。日本時間では2009年3月23日9時から開始された試合は、ちょうど日本のお昼時に佳境を迎えた。

食堂の一角にあるテレビにそこにいる人の多くの目が向かう。7回を終わって6対2とリードしている日本。松坂-杉内-田中と繋いできた日本の投手陣、8回表はホークスの抑えの切り札馬原が登板した。
強打の米国相手、点差は何点あってもよい。せめてもうあと2点ぐらい日本がリードしていれば、安心なのだがなどと思って見ていると、1アウトを取った馬原が、次の打者に三塁の横を抜く二塁打を打たれ、さらにその次の打者には四球。1塁、2塁となり嫌なムードである。続く打者にも、再び三塁横を抜かれレフト側のファールゾーンにボールが駆け抜けていった。レフトを守る青木が、クッションボールの処理にもたつきランナー2人は生還、打ったバッターも三塁に進んだ。スコアは6対4と2点差になった。
ここで追いつかれると、残りイニングも少なく、勝負の行方はわからなくなる。不安な思いで画面を見続けたが、馬原-城島のバッテリーが踏ん張り、続く2人の打者を三振とピッチャーゴロに仕留め、2点のリードを保って8回裏の日本の攻撃となった。

8回裏の日本の先頭打者は福留。福留がボール球に手を出さず、四球を選んで出塁。(ピンチランナー片岡)。次の城島が、送りバントで片岡を二塁に進め、一死二塁。次の岩村がセカンドゴロの間に、ランナー片岡は三塁に進み、二死三塁。続く川崎は、ショートの深いところに痛烈なゴロ。米国の遊撃手ジーターの悪送球を誘い、片岡が生還して、ヒットなしで待望のだめ押し点取り、7対4。
川崎を一塁において、トップのイチロー。ここで、川崎は相手バッテリーの隙を突いて、二塁盗塁。再び得点圏にランナーが進んだ。ここまでノーヒットだったイチローだが、低めの球をすくい上げるようにしてライト前に打球を飛ばしヒット、二塁から川崎が生還し、8対4。再び点差を4点差となった。さらに2番中島が、右中間を抜く二塁打。相手、左翼手のもたつきもあり、一塁からイチローが一気にホームを駆け抜け、この回3点目で9対4。
2点差まで追いつかれた直後のだめ押しの3点。四球と悪送球での二死からの得点に始まり、盗塁を絡ませ、最後には2本のタイムリーヒットで仕上げという8回の日本の攻撃は、米国の戦意を喪失させるには十分だったろう。

最終回9回表の日本のマウンドは、ダルビッシュ。一死後、ヒットを1本打たれ、一塁ランナーは盗塁で三塁まで進んだが、すでに大勢に影響はなく、残る2人の打者をダルビッシュが連続三振に打ち取って、9対4で日本が米国を降した。

米国野球を尊敬し、戦えることに興奮すると語っていた原監督。会心の試合運びだったに違いない。

残すはいよいよ決勝戦のみ。今大会、第1ラウンド、第2ラウンドで4戦し2勝2敗の韓国との対戦。韓国の先発は、4戦中2敗を喫した奉重根投手とのこと。日本打線が三度目の正直で奉投手を打ち崩せるかが、焦点となりそうだ。

頑張れ!ニッポン、勝ち取れ!WBC2連覇

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2009年3月21日 (土)

2009年3月21日、東京の桜、開花宣言

今日のTVニュースでは、東京の桜の開花の標準木となっている靖国神社の桜が5輪以上開花が確認できたので、「東京の桜は開花」と気象庁の職員が宣言する場面が、何度も流れていた。

3月に入ってから、なかなか気温が上がらず、暖冬と言われたこの冬も、終わりは少し遅いのだろうかと思っていたが、桜の開花という点では、早めのようだ。
東京の場合、平年の開花日が3月28日、昨年(2008年)の開花日が3月22日とのことなので、今年2009年は、平年比7日、昨年に比べても1日早かったことになる。

3月21日現在のソメイヨシノの開花での桜の開花日を見ると、九州、四国、東海では、福岡の3月13日に始まり、長崎の福江、徳島、津を除き3月20日までにほぼ開花しており、中国・近畿・関東はまばら。北陸・東北以東は、これからとう状況だ。東京の開花は日本全体で見ると早めというところだろう。

これかは、暖かくなる一方であってほしいものだ。

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2009年3月20日 (金)

郷田真隆九段、王位戦挑戦者リーグ紅組2回戦で羽生善治名人に敗れ,連勝は8でストップ

昨日(2009年3月19日)は、第67期順位戦の締めくくりとなるB級2組の最終戦が行われる一方で、東京・千駄ヶ谷の将棋会館では 第67期名人戦七番勝負の前哨戦となる羽生名人と挑戦者郷田九段の対局が行われた。舞台は、深浦王位への挑戦者を決める王位戦の挑戦者決定リーグ戦紅組。2回戦で、ともに1勝どうしの羽生名人と郷田九段が対戦した。

将棋連盟のホームページの速報では、先手の羽生名人が、後手の郷田九段を破り、2勝目を上げ、紅組制覇に向けて貴重な1勝を上げた。
郷田九段は昨年末の王位戦の挑戦者リーグ入りを決めた山崎隆之七段戦以降、森内俊之九段(順位戦)、先崎学八段(竜王戦)、渡辺明竜王(棋聖戦)、三浦弘行八段(順位戦)、丸山忠久九段(王位戦)、深浦康市王位(棋聖戦)、木村一基八段(順位戦)と錚々たるメンバーを相手に勝ち続けてきたが、羽生名人の9連勝を阻まれる結果となった。

4月9日から、郷田九段が羽生名人に挑む、第67期名人戦七番勝負が始まる。郷田九段にはこの敗戦に気落ちすることなく、羽生名人に挑んでもらいたい。

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将棋の第67期順位戦全日程終了、42歳豊川孝弘新七段の連続昇級など ベテランの健闘目立つ

昨日(2009年3月19日)は、順位戦の中で最後まで残っていたB級2組の最終戦が行われ、松尾歩七段、豊川孝弘六段がともに8勝2敗でB級1組への昇級を決めた(豊川六段はB級1組昇級確定により七段昇段も決めた)。2008年度、第67期順位戦の全日程が終了した。

各クラスの優勝者、昇級者を並べてみると以下の通りとなる。

<A級> 
優勝7勝2敗:郷田真隆九段(37歳)-名人挑戦
<B級1組> 
1位8勝4敗:高橋道雄九段(48歳)
2位8勝4敗:井上慶太八段(45歳)
<B級2組> 
1位8勝2敗:松尾歩七段(28歳)
2位8勝2敗:豊川孝弘六段(42歳、七段昇段)
<C級1組> 
1位9勝1敗:安用寺孝功五段(34歳、六段昇段)
2位8勝2敗:窪田義行六段(36歳)
<C級2組> 
1位9勝1敗:大平武洋五段(31歳)
2位8勝2敗:田村康介六段(32歳)
3位8勝2敗:戸辺誠四段(22歳、五段昇段)

例年に比べて、20代の昇級者が少なく、20代はB級2組1位の松尾七段とC級2組3位の戸辺誠新五段の2人だけ。30代以上しか在籍しないA級は別として、30代、40代の活躍が目立った1年だった。
すでに何年かそのクラスに在籍し、実力はあるものの年度当初の予想では昇級候補としてあまり取り上げられていなかった棋士が昇級を勝ち取ったケースが多かったように思う。(田村六段はC級2組在籍13期、大平五段は同じく7期、窪田六段もC級1組在籍6期など)
また、B級1組では渡辺竜王、山崎七段など20代のホープや、一期で復帰を目指す30代の久保八段、行方八段などを尻目に、40代の2人が、井上八段が11年ぶり、高橋九段が5年ぶりにA級復帰を決めている。

また、前期C級1組在籍6年目(C級2組在籍は10年)でB級2組昇級を果たした40代の豊川六段が、今期B級2組でも8勝2敗で2位につけ、一気に連続昇級を果たしたのも第67期順位戦のトピックスの一つだろう。連続昇級の理由を聞かれた豊川新七段は、インタビューに答え、「小野先生(八段、2008年1月49歳で死去)、真部先生(九段、2007年11月55歳で死去)などお世話になった先生がいろいろあって。自分も頑張らないと(思った)」と答えている。
小野修一八段は2006年度の第65期順位戦でB級2組で4勝6敗の成績で全日程を終了して、49歳で引退し2008年1月に亡くなっている。真鍋九段はC級2組現役のまま、休場届けの直後に亡くなっている。あるいは、身近にいた先輩棋士達の早すぎる最期を見て、心中期するものがあったのかも知れない。
来期の順位戦では、遅咲きの豊川新七段が、タイトルホルダーやA級復帰を目指す多くの実力者が揃うB級1組でどのような戦いをみせるのかも、注目していきたい。

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2009年3月18日 (水)

第58期王将戦七番勝負、第34期棋王戦五番勝負ともタイトルホルダーがカド番をしのぎ、最終局決着へ

2009年の年明け以降始まった羽生善治王将と挑戦者深浦康市王位の第58期王将戦七番勝負、2月から始まった佐藤康光棋王と挑戦者久保利明八段の第34期棋王戦五番勝負は、それぞれ挑戦者がリードしタイトルホルダーをカド番に追い込んだが、王将戦では、3月11・12日に羽生王将が2勝3敗の劣勢をはね返し3勝3敗の五分に、棋王戦では2月に2連敗を喫した佐藤棋王が3月8日の第3局、今日(3月18日)の第4局と勝ち、こちらも2勝2敗の五分に戻し、それぞれタイトルの行方は最終局に持ち込まれることになった。

王将戦の挑戦者深浦康市王位は、3月3日のA級順位戦最終局で敗れ、A級陥落が決っており、その直後の第6局はやはり、A級陥落確定が微妙に影響したのだろうか。王将位の行方が決まる第7局は3月25・26日に将棋の町、山形県天童市で行われる。この2年、深浦vs羽生の組合せとなっている王位戦七番勝負では、先に深浦王位が3勝をあげたあと、羽生名人が追いつき、最終局で深浦王位が勝って4勝3敗として七番勝負を制していいる。今回も、深浦王位は最終局を制し、王位・王将の二冠を手にすることができるのか、最後まで興味は尽きない。

棋王戦の挑戦者久保利明八段もB級1組でA級復帰を狙っていたが、3月13日に行われたB級1組の最終戦で敗れ、昇級はならなかった。前半6戦を5勝1敗で昇級レーストップを走っていたものの、後半6戦は1勝5敗に終わり、6勝6敗の指し分けに終わっている。久保八段にとっては、何としても手にしたい初タイトル。急戦模様の将棋で2連勝したときには、久保棋王誕生を思わせたが、佐藤棋王が腰を据えた持久戦型の戦いに持ち込み、「さばきのアーティスト」久保八段のさばきを抑え込んで、追いついた。こちらも、念願の初タイトルが掛かる久保八段と負ければ無冠転落の佐藤棋王。こちらの最終戦は3月30日に東京の将棋会館で行われる。久保八段の華麗なさばきが再び炸裂して初タイトル獲得か、佐藤棋王が棋王位3連覇を成し遂げ、連続5期のみが有資格者となる永世棋王位に近づくことになるのか。こちらも気になるところである。

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2009年3月15日 (日)

『なぜGMは転落したのか』(ロジャー・ローウエスタイン著、日本経済新聞出版社)を読む

自動車メーカーのトップ企業として、米国そして世界に君臨してきたGM(ゼネラル・モーターズ)。いまや、米国政府の支援なくしてはその存続も危ぶまれるような状態にある。
日本での報道だけ見ていると、サブプライム・ローン問題に端を発した世界金融危機が、需要の減少を招き、GMの売り上げも急減したことが、経営危機を招いているような印象を受けるが、必ずしもそれだけが原因でないことが、この本を読むとわかる。

サブタイトルが「アメリカ年金制度の罠」となっている本書が描くGM凋落の原因は、GMが米国そして世界の自動車市場を牛耳っていた1960年代までに、全米自動車労組(UAW)がストライキを武器に労使交渉で勝ち取った退職後の従業員の企業年金制度である。
GMの歴代の経営者たちは、従業員の給料という目先のコスト負担よりも、直接、財務諸表には現れない退職後の従業員の年金支給額の引き上げや制度の充実という形で、将来に負担の先送りしてきた。
GMがビッグスリーのトップ企業として米国の自動車市場を過半のシェアを持ち、市場を支配し、自由に価格の引き上げも出来た時代が未来永劫続くのであれば、将来の年金支払い負担も維持できたかも知れない。
70年代から日本車の輸出攻勢、その後の米国現地生産で、盤石だったGMの市場シェアも徐々に低下していく。そして、年金制度に手をつけなければ、企業の存続そのものが危ういとなっても、退職者の既得権を奪うことは簡単ではない。なかなか、抜本的な改革は進まないまま、時間だけが過ぎていく。
思い起こせば、10年ほど前に、日本でも会計制度の変更で、企業の退職金や退職年金の支払義務を、退職給付債務として貸借対照表に表記することが義務づけられた。そのルーツは、米国の企業の企業年金という隠れ債務が、実は業績に大きく影響することが認識され、米国で会計制度が変更されたことの日本に輸入したに過ぎなかった。

米国には日本のような国による本格的な年金制度、健康保険制度はない。米国の一流企業は、人材を確保するため、あるいは労使交渉の中で組合からに求めに応じ、年金制度や健康保険制度を拡充させてきたが、退職者数が増加しコスト負担が上昇する一方、GMに限らず世界規模での競争の中で、十分な利益を確保できている企業ばかりとは言えず、老舗企業の多くがその負担に耐えられなくなっているようだ。ある時期から年金制度を凍結してしまうという選択を行う企業もあったようだが、究極の選択肢は、倒産による年金債務の切り捨てである。本書は、米国では2008年に書かれている。本書を読む限り、GMが現在の年金制度を維持したまま存続することは無理だろう。GM経営陣により、究極の選択がなされても何の不思議もない。
未来永劫存在し続けることに何の保証も根拠もない、民間企業が退職後の従業員にまで手厚い保障を行うことの限界を、本書は語っている。

また、日本人という立場で読むと、我々が普段国際的に何かを考える時、日本で社会のインフラとして導入されている各種制度が、他国でも当然導入されていると思いがちだが、必ずしもそうではないこともあるということである。「目から鱗が落ちる」思いだ。

とはいえ、日本での国による年金制度が本当に安心して国民の老後を託せる仕組みなのかも甚だ心もとなくなっている。
個人としては、勤務している会社の企業年金が退職後の生活の支えの一つなのだが、団塊の世代の大量退職が進み、彼らが企業年金の受給者となった時には、GMが抱える問題と似たような問題を、日本で企業年金を整備している会社も抱えることになるのではないだろうか。
本書は、企業年金は払い手である会社が倒産してしまえば、露と消えるはかない存在であるものであることを我々に教えてくれる本でもある。常に、団塊の世代の少し離れて追いかけていかざるを得ない我々の世代は、働ける限り、自分の腕と才覚で自分の生活資金ぐらいは稼げるぐらいになっておかなくては、生き残っていけないのではないかと思う。「不公平だ」と文句を言いたいが、言っても現実の前には何の効果もないだろう。

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2009年3月14日 (土)

将棋第67期順位戦B級1組最終13回戦、クラス最年長高橋道雄九段5年ぶりのA級復帰を決める

将棋の順位戦も3月3日にA級の最終戦で郷田真隆九段が名人挑戦を決め、3月10日のC級2組の最終戦では、大平武洋五段、田村康介六段、戸辺誠四段の3名がC級1組への昇級を決めるなど、各クラスの最終戦が順次終わり、本日(2009年3月13日)はB級1組の最終13回戦。
B級1組は13名の総当たりで、上位2名がA級昇級、下位2名がB級2組へ降級となる。12回戦で既に井上慶太八段の昇級と北浜健介七段の降級が決まっており、残った昇級枠1、降級枠1を巡っての争いが繰り広げられている。

昇級の可能性があるのは成績順に並べ、対戦相手も記載してみる
高橋道雄九段(7勝4敗、今期順位3位)-行方八段
杉本昌隆七段(7勝4敗、今期順位11位)-屋敷九段
久保利明八段(6勝5敗、今期順位1位)-堀口七段
行方尚史八段(6勝5敗、今期順位2位)-高橋八段
高橋九段は自らが勝てば昇級確定。他の棋士は自分より自らが勝ち、なおかつ自分より上位にいる棋士が全員敗れることが条件になる。

一方、降級の可能性ある棋士を成績下位から順に並べると、
森下卓九段(4勝7敗、今期順位10位)-北浜七段
堀口一史座七段(4勝7敗、今期順位7位)-久保八段
屋敷伸之九段(5勝6敗、今期順位13位)-杉本七段
山崎隆之七段(5勝6敗、今期順位12位)-渡辺竜王
森下九段は自らが敗れると降級確定。他の棋士は自分より成績下位の棋士が全員勝った場合に敗れると、降級となる。全員勝った場合は、森下九段の降級である。

結果を時間順に結果を記すと以下の通り経過をたどった。(左側が先手番棋士)
13日(金)23時10分
●山崎隆之七段vs○渡辺明竜王
持ち時間を1時間近く余して山崎七段が投了。降級候補4人の中では、最も上位にあるものの、残り3名が全員勝った場合は、1期でB級2組へ逆戻りが決まることになった。

13日(金)23時31分
●行方尚史八段vs○高橋道雄九段
お互いA級昇級には勝つことが条件の戦いを、48歳の高橋道雄九段が制して、第63期順位戦以来5期ぶりのA級復帰を決めた。すでに12回戦でA級復帰を決めた井上慶太八段も45歳。13人のB級1組の棋士の中で、年齢順に上から2人がA級に昇級(復帰)するという珍しい結果になった。

13日(金)23時46分
○堀口一史座七段vs●久保利明八段
自力ではないものの昇級がかかる久保八段と勝てば残留の堀口七段の対戦。負ければ降級の可能性が高くなる一戦を堀口七段が制し、5勝7敗とし自力で残留を決めた。8戦終了時に2勝6敗と振るわず、最も降級の可能性が高いのではと思われた堀口七段だったが、残り4戦を3勝1敗で乗り切り、辛くも残留を決めた。

14日(土)0時46分
○北浜健介七段vs●森下卓九段
かつてA級を制し羽生善治名人と名人戦七番勝負を戦ったこともある森下九段。JT日本シリーズではタイトルホルダーやA級棋士をなぎ倒し2連覇を成し遂げたが、順位戦ではB級2組への降級争いに常連になっている。すでに3勝8敗で降級の決まっている来北浜七段との対戦。しかし、今期のB級1組での順位は北浜七段8位、森下九段10位であることから、北浜七段にとってもこの一戦で森下九段に勝ってお互い4勝8敗での降級となれば、来期のB級2組の順位が1位になる。森下九段が勝って、他の棋士が降級となった場合は、B級2組2位が確定する。
結果は、北浜七段が終盤鮮やかな攻めで森下玉を追い詰め、森下九段が投了。来期のB級2組での北浜七段の1位、森下九段の2位が決まった。
森下九段が敗れたことで、既に敗れていた山崎七段、対戦が続く屋敷九段の残留が確定した。

14日(土)1時0分
●屋敷伸之九段vs○杉本昌隆七段
これもお互いに、自力ではないものの勝てば昇級の可能性がある杉本七段と負ければ降級の可能性がある屋敷九段。杉本七段優勢といわれていた将棋を屋敷九段が巧みに受け、攻めが殺到する自陣から脱出、杉本陣へ入玉を果たした。一時は、逆転かといわれたが、最後には、杉本七段が飛車2枚を切って、入玉した屋敷玉を再び戦場に引き出し、詰み筋に追い込んだ。屋敷九段は負ければ降級の覚悟で臨んだと思われるが、森下九段の敗戦で、山崎七段同様昇級後1期でのB級2組への降級を辛くも免れた。

時計が午前0時を周り、2009年3月14日、B級1組所属棋士の人生を左右する1日が終わった。

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2009年3月11日 (水)

中原誠十六世名人、現役引退を表明

今日(2009年3月11日)、日本将棋連盟のホームページの「お知らせ」欄に、「中原誠十六世名人が引退へ」という告知が掲示された。
この3月末日をもって引退するという引退届が、連盟に提出され11日の理事会で受理されたという。午後4時から、東京の将棋会館で本人による記者会見も行われたという。

中原十六世名人は、昨年8月の対局の後に体調不良で入院。脳出血とのことで、2009年3末まで休場届けが出されていた。「まだ、左手左足が不自由」とのことで、対局復帰は難しいということで、引退を決意するに至ったようだ。

中原誠十六世名人は、無敵を誇った大山康晴十五世名人を破り、中原時代を築いた。タイトル獲得は64期。十六世名人以外にも、永世十段、永世棋聖、永世王位、名誉王座の永世称号を持つ。

中原名人のライバルとして187局戦った米長邦雄永世棋聖は、すでに一足先に現役を引退し、現在は日本将棋連盟会長の職にある。中原十六世名人も引退したことで、名実ともに中原・米長時代は終わりを告げ、羽生善治名人を中心とした最強世代(佐藤康光棋王、森内俊之九段、郷田真隆九段など)が将棋界を支えることになる。

中原十六世名人に対する米長永世棋聖のような200局近く対局するようなライバルが、羽生名人には登場することになるのか、佐藤棋王(対羽生戦138局)、森内九段(同97局)との三強時代として続いていくのか、さらに郷田九段(同52局)や深浦康市王位(同52局)がそこに割って入るのか、どのような戦いが繰り広げられるのかも興味のあるところだ。

<関連記事>
2008年9月27日 (土):気にかかる中原誠十六世名人の休場

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2009年3月10日 (火)

DVD『情熱大陸 羽生善治・渡辺明・佐藤康光・谷川浩司』届く

将棋連盟のホームページを見ていたら、昨年(2008年)の第21期竜王戦七番勝負での渡辺明竜王と挑戦者羽生善治名人の戦いを取材した毎日放送の「情熱大陸」がDVDになったということで、いつもCDを頼んでいるレコード店のネットショップに注文をし、今日、届いた。

この第21期竜王戦の「情熱大陸」は、放映時に見逃してしまっていたので、興味深く見た。

パリでの竜王戦第1局から、渡辺竜王が3連敗4連勝で竜王位の防衛に成功する第7局まで、両者のインタビューも交え、記録されている。岩手県の平泉での第3局で3連敗でカド番に追い込まれ、敗戦当日一人で東京に戻る新幹線に乗り込む渡辺竜王の姿は、タイトル失冠を覚悟した顔にも見えた。
その後、渡辺竜王の大逆転のきっかけとなった第4局での自玉の「打ち歩詰め」の筋をひらめいたのは、羽生名人が一息入れようとペットボトルの水をコップに注ぎ、飲み干すまでの1分33秒の間だったという。そこで、羽生名人が水を飲まず、すぐ指していたら、渡辺竜王は投了していたかも知れないのだ。なんという「勝利の女神」のいたずら。

DVDには、TVでは放映されなかったと思われる羽生名人、渡辺竜王それぞれが語る今回の竜王戦についてのインタビューも特典と加えられている。
敗戦後のインタビューで羽生名人が、「(敗戦という)結果は自分が一手一手考えて指した結果だから、仕方がない」という趣旨の発言をしていたが、全ての結果の責任を自分一人で負わざるを得ないのが、プロ棋士の宿命であることを改めて感じた。

DVDには2007年12月に放送されたされた佐藤康光現棋王、2003年8月に放送された谷川浩司現九段の回についても、収録されている。こちらも、改めてゆっくり時間を取って見ることにしたい。

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2009年3月 9日 (月)

第67期名人戦、羽生善治名人対郷田真隆九段の七番勝負を占う

将棋の羽生善治名人への挑戦者を決める第67期A級順位戦は、先日(2009年3月3日)に最終の9回戦を終え、6勝2敗で単独トップだった郷田真隆九段が、5勝3敗でプレーオフ進出を狙う木村一基八段を破り、7勝2敗として首位を守り、名人挑戦に名乗りを上げ、4月から始まる名人戦七番勝負は、羽生名人vs郷田九段の組合せとなった。

現在の将棋界の第一人者である羽生名人(四冠)に対して、郷田九段がどんな戦いを繰り広げるのか、勝機はあるのか、データをひもといて占ってみたい(筆者は、郷田ファンなので、郷田九段よりの見解を述べることをご容赦いただきたい。なお、データについては、羽生名人の記録をまとめたホームページ「玲瓏」を参照させていただいた)

郷田九段は羽生名人とは同期入会、学年も同学年。佐藤棋王、森内九段など羽生名人を中心とした最強世代の一人に数えられる。
羽生名人vs郷田九段の通算の対戦成績は、52戦で羽生名人35勝vs郷田九段17勝とダブルスコアの成績となっている。(2009年3月9日現在)

2人はタイトル戦で5回戦って、これも羽生名人の4勝1敗となっている。時系列に並べると
1993年7月~8月:第34期王位戦、羽生4-郷田0(郷田王位タイトル失冠)
1994年7月~9月:第35期王位戦、羽生4-郷田3(羽生王位タイトル防衛)
1995年7月~8月:第36期王位戦、羽生4-郷田2(羽生王位タイトル防衛)
1998年2月~3月:第23期棋王線、羽生3-郷田1(羽生棋王タイトル防衛)
2001年6月~8月:第72期棋聖戦、郷田3-羽生2(郷田八段タイトル奪取)

最初の1993年の王位戦は、前年郷田四段が谷川王位から奪った初タイトルの王位を、挑戦者として登場した羽生竜王(当時)が4連勝で奪った。郷田五段もただでは引き下がらず、翌年、翌々年と挑戦者リーグ・挑戦者決定戦を制して、リターンマッチに登場し、善戦したが及ばなかった。
3年後、1998年2月にはには郷田六段が第23期棋王戦で羽生棋王に挑戦するも及ばず。(しかし、98年は郷田六段が好調だった年で、98年6月からの第68期棋聖戦で屋敷伸之棋聖に挑戦し3連勝で2度目のタイトル棋聖位を獲得している)
さらに3年後の2001年6月の第72期棋聖戦では、3勝2敗(●○○●○という展開)で、初めて羽生からタイトルを奪った。(この2度目の棋聖位奪取でタイトル獲得3期により九段に昇段した)

私が注目したいのは、最近3年ほどの対戦成績である。郷田九段は、これまで3年サイクルで好不調の波があり、2001年に羽生棋聖から奪った棋聖位を翌2002年佐藤康光王将(当時)に奪われてからは、2度めのA級陥落もあり、しばらく調子があがらなかった。
2005年の第64期順位戦に3度めのA級復帰で勝ち越し、A級残留を勝ち取って以降は、好調を維持しており、翌年2006年の第65期A級順位戦を7勝2敗で制し、初の名人挑戦権を獲得。2007年4月からの第65期名人戦では森内名人と激闘の末、3勝4敗で敗れたものの、ネット将棋最強戦では優勝。2008年もタイトル挑戦には至らなかったが、棋聖戦、王座戦、竜王戦でベスト4まで進出した。

郷田九段がA級勝ち越しを決め復調したと思われる2005年以降の羽生名人との対戦を見ると
2005年1月21日:羽生●-郷田○(第18期竜王戦1組2回戦)
2005年12月14日:羽生○-郷田●(第64期A級順位戦6回戦)
2006年6月21日:羽生●-郷田○(第65期A級順位戦1回戦)
2007年3月13日:羽生○-郷田●(第20期竜王戦1組2回戦)
2007年9月19日:羽生●-郷田○(第66期A級順位戦3回戦)
2008年4月17日:羽生○-郷田●(第79期棋聖戦決勝トーナメント準決勝)
と勝ち負けが交互になっている。2005年1月の竜王戦を除き、残り5局は郷田九段の先手という手番になっているものの、それ以前に郷田九段側で5連敗が2度、6連敗が2度あり、これだけ勝ち負けが交互に続くのは初めてである。
第66期A級順位戦を羽生二冠は8勝1敗で優勝したが、その1敗の相手が郷田九段であった。

最近の成績を見る限り、第67期名人戦七番勝負で郷田九段にも十分勝機はあるといえるだろう。羽生棋聖からタイトルを奪った2001年に第72期棋聖戦から一回りパワーアップした郷田九段が羽生名人とどのような戦いを繰り広げるか、今から楽しみである。

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2009年3月 8日 (日)

将棋第34期棋王戦五番勝負第3局、佐藤康光棋王が挑戦者久保八段を破りカド番をしのぐ

挑戦者久保利明八段の2連勝で、いきなりカド番に追い込まれた佐藤康光棋王。2001年度の王将戦七番勝負の第6局(2002年3月11日・12日)で羽生王将に勝ち、4勝2敗で王将タイトルを奪取して以降、棋聖位6連覇、棋王位2連覇とこの7年間タイトルホルダーの地位を守ってきたが、昨年棋聖位を羽生名人に奪われ、残るタイトルはこの棋王のみ。それも、あと1敗で失冠の危機にあり、無冠へ転落する瀬戸際まで追い込まれている。

第3局は今日(2009年3月8日)に新潟市での開催。過去2局は、「さばきのアーティスト」の久保八段のペースの急戦模様の将棋で、久保八段の良さばかりが目立つ展開だった。
後手の久保八段は中飛車からを採用したが、先手番の佐藤棋王居飛車で対抗し、急戦は採用せず、じっくりとした駒組みを進める展開となった。佐藤棋王が久保陣の玉からは遠い2筋を破り、「と金」を2枚作る。久保八段は飛車・角をなかなか華麗にさばけない。徐々に久保陣に食い込んでいった佐藤棋王の2枚の「と金」の威力は強力で、久保八段も2枚の桂を絡め、佐藤玉を脅かすが少し足りない。結局2枚の「と金」の鈍重にも見えた攻めが間に合った格好で、佐藤棋王がタイトル防衛に望みを繋ぐ初勝利をあげた。

第4局は10日後の3月18日(水)に、久保八段のホームグラウンドである大阪の関西将棋会館で行われる。久保八段が地元で勝って初タイトルで故郷に錦を飾るのか、佐藤棋王が今日のように久保八段の華麗なさばきを抑え込んで、2勝2敗に持ち込めるのか。
佐藤棋王のカド番は続く。

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2009年3月 7日 (土)

LPなどのアナログ音源をデジタル化できるDENONとSONYのレコードプレイヤー

今日は、家族で吉祥寺に出かけた。そこで、ふらりと入ったジャズのレコードやレコードの再生のためのアンプやプレイヤー、スピーカーなどを置いている店で、アナログレコードを再生し、パソコンなしでデジタル化できるというプレイヤーが置かれていた。

家に帰ってインターネットで検索して見ると、かつてのオーディオファンには、レコードプレイヤーのトップメーカーとして知られたDENONのDP-200USB という製品だった。
DENONのホームページでは、特長として次のように説明されている。

○レコードライブラリーを簡単にUSBメモリーに保存
お手持ちのUSBメモリーを前面のUSB端子に差し込み、スタートボタンと、録音ボタンを押すだけでアナログサウンドが簡単にデジタルファイルに変換されます。(MP3、192kbps)(中略)また、ファイル編集をする場合でもレコードプレーヤーをパソコンの近くに置く必要がありません。もちろん通常のレコードプレーヤーとしてもお使いいただけます。
○LINE接続のみのミニシステムやラジカセでもレコードをお楽しみいただけるPHONOイコライザー内蔵(PHONOイコライザーのON、OFF切替え可能)

以前、LPをCDに録音できるTEACのステレオを紹介したことがあったが、それよりは手軽にアナログ音源のデジタル化ができるし、自宅のミニコンポやラジカセにに繋いで再生もできる。メーカー希望小売価格は31,500円となっているが、アマゾンなどのネット通販では、2万円を切る価格で販売されている。

最近、学生時代に聴いた西島三重子の曲を全曲聴きたいと思っているが、最も気に入っているワーナーパイオニア時代の5枚のLPはCD化されておらず、5枚の中から選曲したベスト盤しかない。いろいろなベスト盤を寄せ集めても、CD化されていない曲が半分くらいはある。聴けないとなると、余計聴きたくなる。5枚のLPは、ヤフーオークションを地道に探せば、揃えることはできそうだが、再生・デジタル化するには、レコードをCD化してくれるサービスを利用するか、先日紹介したTEACのステレオシステムのようなものを購入するしかないかと思っていたが、選択肢が増えた。

類似の商品で、ソニーがパソコンと直接接続して、アナログ音源をパソコン上で、編集しCD等に取り込めるレコードプレイヤー「PS-LX300USB」を販売している。
発売直後、品切れになっていたが、最近では在庫もあるようで、こちらも選択肢の一つに入るだろう。ソニーのプレイヤーに付属のソフトウェアなら、ファイル形式はMP3以外にも選択でき、非圧縮での取り込みが可能、録音時にノイズの軽減も可能なので、楽曲の音質にこだわるならこちらかも知れない(ただし、DENON製品が内蔵するPHONOイコライザーはついていないようだ。)こちらは、メーカーのネット通販価格25,800円。他の通販サイトでは、もう少し値引きされている。

西島三重子のLP5枚のデジタル化のために、レコードプレイヤーに2万円投資するかどうかということだろう。

<追記>2009年8月26日

この記事の執筆後、2009年4月にオーディオ・テクニカからも類似の製品「AT-PL300USB」が発売された。パソコンにUSB接続が可能で、PHONOイコライザーも付属しているようだ。

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2009年3月 4日 (水)

第67期名人挑戦者は郷田真隆九段に、2009年の「将棋界の一番長い日」A級順位戦最終戦終わる

昨日(2009年3月3日)の午前10時から、東京・千駄ヶ谷の将棋会館で始まった第67期A級順位戦の最終戦9回戦。昨日の内に決着した谷川浩司九段vs鈴木大介八段戦以外の4局は、午前0時を周り、今日(3月4日)に決着がずれ込んだ。
結局、残りの4局は、第8戦までの成績が良かった方が勝つという結果になった。

勝負が決まった順に結果を時系列で書いていくと以下の通りだ。
3月3日22時22分
○谷川浩司九段(4勝5敗)vs●鈴木大介八段(3勝6敗)
→谷川九段のA級残留、鈴木八段のA級陥落が確定
3月4日0時24分
○森内俊之九段(5勝4敗)vs●三浦弘行八段(3勝6敗)
→三浦八段降級の可能性残る(深浦王位の結果待ち)
3月4日0時54分
●藤井猛九段(4勝5敗)vs○佐藤康光九段(6勝3敗)
→佐藤棋王プレーオフ進出の可能性残る(郷田vs木村戦の結果待ち)
3月4日0時58分
○郷田真隆九段(7勝2敗)vs●木村一基八段(5勝4敗)
→郷田九段の単独トップ、名人挑戦確定(6勝3敗3名によるプレーオフなくなる)
3月4日1時11分
●深浦康市王位(3勝6敗)vs○��山忠久九段(5勝4敗)
→深浦王位のA級陥落が確定(三浦八段はA級残留確定)

名人挑戦権のかかった郷田九段 vs木村八段戦は、攻めの郷田・受けの木村という棋風とは逆に、相懸かりからの序盤の駒組みでやや劣勢を感じたのか、木村八段が角を切って、飛車を成り込み「竜」を作り、果敢に郷田陣に攻め込むという普段の郷田九段がみせるような攻めで、守り駒が銀2枚となった郷田玉を睨む。
いったん、木村八段の攻めが止まったところで、郷田九段が攻める側に。いつもなら一気の決着させようと激しい攻めに出るとところだが、角・金交換での駒得もあり、角を木村陣に打ち込み「馬」を作り、じっくりと真綿で首を絞めるように少しずつ木村玉の包囲を狭めていく。
郷田九段の攻めが遅いところを見て、木村八段が再び攻勢に転じるが、郷田九段が手持ちの攻め駒を惜しげもなく自陣の守りに投入、攻め手の少ない木村八段の戦意を喪失させようとするように、自玉の守りを堅め、絶対に負けない形にした。その後は、再び攻めに転じ、やはり一気にというよりは、少しずつ包囲網を狭める形で、木村玉を追い込んでいく。
勝てばプレーオフと自力での名人挑戦に可能性を残す木村八段も必死の粘りを見せ、簡単には負けない姿勢をみせるが、郷田九段も慌てない。171手めの郷田九段の「王手」の銀打ちを見て木村八段が投了。
郷田九段が7勝めを上げ、第67期A級順位戦の単独トップでの優勝が決まり、4月から第67期名人戦七番勝負での羽生善治名人への挑戦が決まった。

第67期A級順位戦でのA級棋士10人の最終成績は、以下の通り。
1位-7勝2敗:郷田真隆九段(今期順位3位)
2位-6勝3敗:佐藤康光棋王(同8位)
3位-5勝4敗:森内俊之九段(同1位)
4位-5勝4敗:丸山忠久九段(同4位)
5位-5勝4敗;木村一基八段(同5位)
6位-4勝5敗:藤井猛九段(同6位)
7位-4勝5敗:谷川浩司九段(同7位)
8位-3勝6敗:三浦弘行八段(同2位)
9位-3勝6敗:鈴木大介八段(同9位)
10位-3勝6敗:深浦康市王位(同10位)

結果だけをみれば、今期B級1組から昇級してきた鈴木八段、深浦王位の2人が力及ばず一期で陥落。
残留した8名は、1位と3位が森内九段と郷田九段、2位と8位が三浦八段と佐藤棋王の間でそれぞれ入れ替わったものの、4位から7位までの丸山九段、木村八段、藤井九段、谷川九段の4名は今期と同じ並びとなった。

深浦王位が三度めA級昇級で、初のA級残留を狙ったが今回も残留を果たせず一期で陥落となった。今期は、残留を争う三浦八段が先に敗れていただけに、勝てば残留であり、おそらく本人もその可能性を信じて最後まで粘ったのだと思われるが、最後の1勝が上げられなかった。現役のタイトルホルダーのA級陥落は初めてのことらしい。
残留した8名がなかなか勝てない羽生善治名人に互角の実績を残しており、前年の第48期王位戦ではその羽生を破って初タイトルの王位を獲得し、タイトルホルダーとして三度めのA級参戦。この第67期A級順位戦の期間中の第49期王位戦七番勝負でも羽生名人の挑戦を退け王位タイトルを防衛、九段昇格も果たしていた。残留した8名と比べて遜色のない実績であり、もはや位負けということはないのだが、あと何が足りないのであろう。おそらくは、自らの力を最後まで信じることなのではないかと、外野席の素人は勝手に思っているのだが、どうだろう。

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2009年3月 3日 (火)

2009年の「将棋界の一番長い日」A級順位戦最終局佳境に、谷川九段A級残留を決める

今日は(2009年3月3日)は、将棋のA級順位戦最終9回戦。8回戦と同様、10人のA級棋士の5組の対局がいっせいに行われる。将棋界の最高位である名人への挑戦者が決まり、10人の中から下位のB級1組への降級者2名も決まる。将棋界の関係者皆が注目する「将棋界の一番長い日」である。

挑戦者争いは6勝2敗の郷田真隆九段、5勝3敗の木村一基八段、佐藤康光棋王に可能性がある。降級は3勝6敗の三浦弘行八段、谷川浩司九段、鈴木大介八段、深浦康市王位の4人の中から2人。4勝4敗の森内俊之九段、丸山忠久九段、藤井猛九段はA級残留は確定し、挑戦の可能性はない。来期の順位を一つでも上げるための戦いだ。

最終戦の組合せは、以下の通り(左が先手)
郷田九段vs木村八段(郷田九段が勝てば挑戦権獲得、木村八段が勝てばプレーオフ)
藤井九段vs佐藤棋王(佐藤棋王が勝てばプレーオフ進出の可能性)
森内九段vs三浦八段(三浦八段が敗れた場合、降級の可能性)
丸山九段vs深浦王位(深浦王位は負ければ降級、三浦負け・深浦勝ちの場合だけ残留)
谷川九段vs鈴木八段(勝った方が残留、負けた方が降級)

5局全てが挑戦・降級のどちらかに関わるということで、どれも息の抜けない勝負ばかりだ。すでに午後10時を回っているが、まだどこも決着していない。多くの対局の決着が、午前0時を過ぎることになるだろう。

私の個人的な希望は、贔屓にしている郷田真隆九段が昨年の王座戦・竜王戦という2つのタイトル戦の挑戦者決定トーナメント準決勝で苦杯をなめた木村八段に圧倒的な勝利を収め、最終局での単独トップとなり一発で名人挑戦を決めてもらいたい。

と書いていたら、谷川vs鈴木戦の棋譜中継の画面で、「後手玉に即詰みが生じている」のコメント。それから数手で、鈴木八段が投了。27年間守り続けたA級(名人5期を含む)から陥落の危機にあった谷川九段だったが、残留を賭けた鈴木八段との直接対決を制し、A級の座を守った。
一方、鈴木八段のなんとも言えない寂しげな表情は切ないものがあるが、これが「一番長い日」のドラマであろう。

挑戦者とまだ決まっていない8つめのA級棋士の席に残るのは、三浦八段か深浦王位か、まだまだ見どころが続く。

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