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2009年7月31日 (金)

将棋第50期王位戦七番勝負第3局、深浦康市王位、挑戦者木村一基八段にまさかの3連敗でカド番

挑戦者木村一基八段の2連勝で迎えた第50期王位戦七番勝負は、7月30・31日と神戸市の有馬温泉で行われた。

展開はこれまでの2局同様、深浦王位が先攻するも、「千駄ヶ谷の受け師」木村八段の反撃を交えた巧みな受けの前に攻めきれず、逆襲され深浦王位の投了となった。

第50期王位戦第3局 深浦康市王位vs木村一基八段戦の棋譜

両者の戦績は従来さほど一方的だったわけではなく、深浦王位の3連敗は意外という印象である。2001年度以降、この7番勝負の前までで、8戦で4勝4敗。あえて言えば、2001年から2003年まで深浦の4勝1敗のリードが、その後木村の3連勝で追いついている。特に今年(2009年)1月の第80期棋聖戦最終予選と2月のA級順位戦と直近で深浦王位が連敗しており、深浦王位にとってよいイメージがなかったのかもしれない。

第50期王位戦前の両者のコメントの中で、深浦王位は「16期連続出場の羽生善治名人が7番勝負に出られないことが決定したとき、心配したのは去年のモチベーションが保てるかどうかでした。しかし木村八段の挑戦でその思いは吹き飛びました。実力も勢いもある最強の挑戦者で、気を引き締めています。」と述べている。
おそらくは、予選を勝ち上がって挑戦者に名乗りをあげるのは過去2期の王位戦で死闘を繰り広げた羽生名人と予想し、羽生将棋研究は怠りなく行っていたに違いない。しかし、挑戦者が予想に反し木村一基八段となった時、十分な心の切り替えができなまま、七番勝負に臨むことになったのではないだろうか。

以前、私は今回の王位戦対決を「いぶし銀」対決と書いた。お互い実力はあるが、地味、玄人受けするような存在である。
深浦王位は、羽生名人と対した時は、現役棋士の中で羽生名人と互角に戦える数少ない棋士(かつては深浦王位のみだったが、現在は渡辺竜王もその列に加わってきている)で「羽生キラー」とも呼ばれた。
しかし、逆に対羽生戦以外では、他のタイトルホルダー級の棋士が「○○流」など棋風を表すニックネームをつけられているのに対し、タイトルホルダーのなっても「深浦○○流」といった呼び名は聞かない。これといった特徴をもてずにいた地味な存在だったといえるだろう。それゆえ、対羽生戦は他の棋士と対する時をはるかに上回るモチベーションを深浦王位に与えていたに違いない。
一方の木村八段も昨年までは、実力がありタイトル挑戦を果たしても、タイトル戦では勝ち星なし。しかし、その受けに強い棋風からいつからか「千駄ヶ谷の受け師」と呼ばれ、定着している。
おそらく、今回の挑戦者木村八段は、深浦王位にとって最も戦いたくない相手だったかのもしれない。

カド番に追い込まれた深浦王位は第4局を故郷長崎県の佐世保で戦う。タイトル戦での3連敗後の4連勝は、将棋界では昨年の第20期竜王戦七番勝負での羽生名人相手の渡辺竜王の離れ業しかまだ実績がない。
タイトルを九州に持ち帰ることを悲願とし、その2年前羽生王位から念願のタイトルを奪いそれを実現した深浦王位だが、皮肉にも故郷でそのタイトルを手放すことになるのか、最後の一歩は徳俵にとどめ、反転攻勢ができるのか、次の戦いは8月4日(火)・5日(水)とすぐ目の前である。

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