第22期竜王戦挑戦者決定三番勝負第1局は、深浦康市王位が森内俊之九段に攻め勝って竜王位初挑戦まであと1勝
第50期王位戦七番勝負で、挑戦者の木村一基八段に3連敗し、白星のないままカド番に追い込まれた深浦康市王位。しかし、故郷の長崎県佐世保市での第4局では、相矢倉模様から穴熊に組み替えて、木村八段の攻めを寄せ付けず、攻め勝った深浦王位。
その後、王位戦七番勝負の合間に、第22期竜王戦決勝トーナメント準決勝の久保利明棋王とのタイトルホルダー対決で、久保棋王の攻めを受けきり、反転攻勢で勝利をものにした。
続いて、昨日(2009年8月17日)からは、いよいよ竜王戦の挑戦者を決める挑戦者決定三番勝負。相手は、準決勝で羽生善治名人を破った森内俊之九段である。途中、深浦王位の角と森内九段の飛車が盤面中央で向かい合う場面もあったが、深浦王位が角を切って、森内玉を守る金銀との2枚換えに成功。森内玉は一気にお寒い状況となった。
森内九段も反撃を見せるものの、深浦王位を追い詰めるには至らず、深浦王位の攻勢の前に、投了となった。
2009年8月17日:第22期竜王戦挑戦者決定三番勝負〔第1局〕深浦康市王位対森内俊之九段戦の棋譜
次の挑戦者決定三番勝負第2局は9月1日。王位戦七番勝負第5局は、8月20・21日。森内九段に先勝した勢いで、王位戦の2度目のカド番もしのいで王位タイトル防衛に望みをつなげるかどうか。
深浦王位にとって、最も望むべきシナリオは、竜王戦挑戦者決三番勝負で挑戦を決め、返す刀で王位戦も3連敗4連勝で防衛。さらに10月からの第22期竜王戦七番勝負でもこれまでの対戦成績でリードしている渡辺明竜王から竜王位も奪い二冠ということだろう。
今後の深浦王位の主な対戦スケジュールは交互に予定される王位戦七番勝負と竜王戦挑戦者決定三番勝負に、順位戦が織り込まれる。竜王戦挑戦者決定三番勝負第3局は次の第2局に勝てばないし、王位戦七番勝負の第6局以降は、次の第5局に負ければなくなる。
次の通りとなっている2009年8月から9月の深浦王位の予定はどのように変わっていくのだろうか。
8月20・21日 第50期王位戦七番勝負第5局(木村一基八段)
8月28日 順位戦B級1組5回戦(久保利明棋王)
9月1日 第22期竜王戦挑戦者決定三番勝負第2局(森内俊之九段)
9月8・9日 第50期王位戦七番勝負第6局(木村一基八段)
9月11日 第22期竜王戦挑戦者決定三番勝負第3局(森内俊之九段)
9月25日 順位戦B級1組6回戦(行方尚史八段)
9月29日 第50期王位戦七番勝負第7局(木村一基八段)
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